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舞城王太郎の入門編?

奈津川サーガの三作目、もとい、番外編という趣向。一作目に颯爽と(笑)登場した名探偵、ルンババ(番場)の中高生時代の話です。──などと書くと、一作目から読まないとなんのことやら、という感じですが、一・二作目とは独立した話です。

また、語り部である主人公・西村友紀夫が中高生なので、難解な表現は出てこないし、奈津川家の人間のように暴力的でもないので、かなり読みやすかったです。前作までの過激な表現は人を選びますし、「とりあえず舞城王太郎を一冊読みたい」という人は、『密室』から読むのがお勧めかも(自分はまだ三冊しか読んでいないですが)。

あらすじ

主人公・西村の友人、ルンババはお隣さん。ある日、ルンババの姉は飛び降り自殺をしてしまう。中学生でありながら、何度も難事件の解決に手を貸したこともある、名探偵・ルンババは姉の死の謎を解く。しかし、その後も二人の回りでは次々と殺人事件が起こり──

──という具合。

世界は密室でできている。

世界は密室でできている。

  • 舞城 王太郎
  • 講談社
  • 2002-04
  • ¥ 798
  • Book

ルンババが格好いい

いやぁ、一作目ではほとんど活躍の場がなかったルンババが、本作ではもの凄く格好いい! というか、よくよく考えてみると、一作目の主人公・四郎とルンババは友達ではないので、接点が少なかったのか。

西村がルンババの元に事件を持ち込んだときに、別の事件を推理して刑事に説明する場面が凄い。本当に名探偵という感じがよく出ている。厨房だけど。どういったいきさつで刑事と接点を持ったのか、特に書いていないのがもどかしい。ルンババが主人公のシリーズ、出ないのかな(それがほとんど無理だと言うことを、我々は知っている)。

ミステリィとしては

うーん、今作でもミステリィとして読むのは少し無理があるような。ときどき、作者は「ミステリィ的要素を使いながら、何とかして《ミステリィ》にしないようにするには──」というこだわりがあるのかな、と思います。

特に、ひとつめの密室の謎、「殺害された親子は何故、家中を引きずり回されたのか」を解くことができるミステリィ読みは、いないと思います。

それでもグイグイ読ませるのは、やはり作品として面白いからですね。

それにしても「(やや)情緒不安定な女性と同居する」のが好きなんですかね?

この記事のタグ(偽)

[奈津川家は出てこない、と見せかけて][仁丹一気はキモい][エノキはどうなった?]

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