• 更新:
  • 投稿:
  • カテゴリィ:

寄生獣を読もう

寄生獣 - Wikipedia

「ゴールデンウィークに何する?」の答えが今だに決まっていない人、寝て過ごすの一点買いの人は、ぜひマンガを読みましょう!──というキャンペーンの第一弾記事。

今回のオススメマンガは『寄生獣』。

未読の方も、昔に読んでそろそろディテールを忘れた人も、いま読んでいる人も、『寄生獣』を読みましょう!(ん?)

読みたくない人は下記のリンクから買うだけにして(©土屋 賢二)、とにかく手元に置いて欲しい作品です。

「絵が苦手」?

『寄生獣』といえばありがちな感想は「絵が苦手」。たしかにグロテスクな表現が頻繁に出てきますが、だからといって読まないのはもったいない。

ちょうど、『ジョジョの奇妙な冒険』も同じ理由で敬遠している人には、『太臓──』のセリフをどうぞ。

「うーん ジョジョは絵が苦手でちゃんと読んだことなくて……」

「大丈夫!作者(大 亜門)も最初そうだったから でも一度ちゃんと読むと そんな自分を反省したくなるくらい面白いよ!」

『太臓もて王サーガ』 第 85 章

そういえば、ジョジョに出てくる血の表現は、寄生獣と似ています。同じく血生臭い描写が多い『バガボンド』や『シグルイ』で見る「こってりとした血」と比べると、寄生獣は乾いている感じ。なんというか、死んでいる人は本当に「屍体」という「物体」になる感覚。

──まぁ、だからといって、絵の好みはなかなか変わるものじゃないですけどね。

ヒロインはこのコ

さて、本作品のヒロインは、いうまでもなく加奈です(異論は認めない)。えっと、いわゆる「ヤンキー」、あるいはこの作品が書かれた時代でいうと「スケバン」。

──なんだけど、根は純情!「白馬に乗った王子様にお姫様だっこ」されるのを(文字通り)夢見る乙女!

そう、ギャップ萌えですよ。登場人物の中でも群を抜いて明るく社交的で、面倒見が良さそう。メインヒロインと主人公の仲を心配しつつも「あわよくば」を狙うオンナのしたたかさ!

──正直、実際に「加奈そのままのコ」と現実世界で知り合ったとして、うっかり惚れられたりしたら、それはそれで苦労しそう。今の自分では釣り合わないだろうし。しかし、それをいったら綾波もハルヒもミサミサも一緒じゃん!ということで、野暮な物言いはこの辺で……。

ひとりで戦う主人公

『寄生獣』は、どこで切っても「切ない」顔をした金太郎飴のような作品(チープな比喩)です。

とくに主人公・新一(シンイチ)が、ほとんど一人で闘うところが切ない。相棒のミギー以外にはほとんど味方が出てきません。ミギーはミギーで、新一の味方であっても、人類の味方ではないですからね……。

さらに、新一が闘った末に得られたものはなんだったのか、を考えると遣り切れない思いがします。「心に穴を開けた人物」とか……。

ミギーと出会ったことで新一が得たものは、決して無かったわけではないのですが、失ったものがあまりにも大きすぎます。

そのあたりを噛みしめて読むと、有名すぎる下記のセリフに胸を締め付けられる思いがします(未読の人は「え、なにが?」)。

「ミギー、防御たのむ」

風呂敷を畳む

「敵」の力を借りて戦う主人公といえば、『デビルマン』や『エヴァ』などが思い浮かびます。次第に敵の力に取り込まれるところや、最後の方で「はたして敵だったのか」と疑問が出てくるのも同じ。

『寄生獣』も『デビルマン』や『エヴァ』同様、ラストは「人類全体」に話が広がるのか?風呂敷を広げすぎて畳むことができなくなるのか──?

そんな心配は無用で、作者の岩明 均氏は「ちゃんと物語を終わらせることができる作家」なので、最後まで安心して読むことができます。

メインテーマ

──『寄生獣』って、なんだったんだろう……?読み終わったあと、ボンヤリと考えます。

じつは作中で「寄生獣」という言葉は一回しか出てきません。あるキャラクタが「寄生獣」を語るシーンが出てきます。そのシーンが出るまで、読者は自分なりに「寄生獣」という言葉を解釈しているはずなのですが──。それは自分の解釈と合っていましたか?

「寄生獣」のシーンと、最終話のこの会話(?)のシーンが、メインテーマに深く結びついていることは間違いありません。あとは、自分で『寄生獣』とはなんだったのか、考えるのがいいでしょうね。

「ある日 道で出会って知り合いになった生き物が ふと見ると死んでいた そんなときなんで悲しくなるんだろう」

「そりゃ人間がヒマな動物だからさ だがな それこそが人間の最大の取り柄なんだ 心に余裕(ヒマ)がある生物 なんとすばらしい !!」

[2] このページの一番上へ戻る