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『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 4 巻「ガチンコ・ビバゲー・バトル」

ビバゲーバトルはまだまだ続く──。ということで、まだ二回戦ですよ。

正直、振蔵も椿も、それほど好きなキャラクタではないのに、真剣な姿を見ると、もっと深く読みたくなる。それは、作者が力を入れて描いているからです。

「そんなの、マンガ家なら当たり前じゃないか」と言われそうですが──。

「勝ち負けは初めから決まっていて、あとはどうやって主人公側を格好良く描くか」に終始するマンガもあれば、本作のように「伝えたいことが先にあって、あとはいかに伝えるか」という描き方をされると、応えたくなります。

──そんなときは、「面白い! みんなも読めれ !!」のひと言で済むのですが……。それでも書かずにいられないのが、ブロガの性(サガ)。

photo
SKET DANCE 4 (4) (ジャンプコミックス)
篠原 健太
集英社 2008-07-04

by G-Tools , 2008/07/07

今回は、三回戦の途中まで感想を書きました。あと 2 回で、4 巻の感想が終わるかなぁ……。

第 29 話「拳と剣」

(いつものように)ヘロヘロになって大ピンチな振蔵。はたして逆転できるのか──? という場面から始まります。

そんなフラフラの振蔵を見て、「本当は強えのに…… !!」と悔しがるボッスンが良い。仲間の身を案じて、自分のことのように思える友だちがいるのは、うらやましいです。

ここでスイッチが「愚民グミ」を取り出して、細かいギャグをやっているのに注目。ヒメコの「アゴ出すな」ってツッコミ、意味が分からなかったのですが、料理対決の審査員か! やっと分かった。

──いやいや、それよりも、「情報通」なスイッチがフリスケを持っていないのは、振蔵が「自分で何とかする」ことを信じて、わざと忘れたのでは、と深読み。まぁ、普通に考えれば、たんに「盛り上げるための演出」なのですが……。スイッチなら、そこまで考えていそう。

椿のひと言で、振蔵の回想シーンに入るのですが、ここが面白かった。

第 26 話「開戦 !!」で、ヒメコが振蔵に向かって「何でコイツは すぐ引き受けんねん」とツッコミを入れるシーンが出てきます。読者からすれば「話の都合」で流せばいいだけなのに、なんと、ちゃんと意味があったとは……!

ちょっと感動しつつも、「ボッスン法師殿 !!」とギャグをはさんでくるので、不意を突かれて笑いました。

表紙の背の部分や 1 枚目が振蔵だし、この巻は彼が主役の 1 冊かも(でも振蔵だしなぁ……)。

そんな、「4 人目のスケット団」の活躍がまぶしくて、椿がかすんでしまいました。しかし、会長に労われている場面を見ると、まるで子どものよう。そうか、融通が利かないというよりも、負けん気の強い子ども、というイメージだったのか(そんなことを言うと怒りそうだが)。

おなじみのセルフライナーノーツでも、椿は「少し幼くて、成長していくキャラ」と作者が語っています。しかし──、今後、まさか「幼く」の部分が強調されていくとは、夢にも思わなかった……(「ベーコン・レタス」な人たちは嗅ぎつけただろう)。

第 30 話「三回戦 シューティング ギャングスター」

スイッチこと笛吹和義(うすいかずよし)と浅雛菊乃(あさひなきくの)が戦う三回戦は、射撃競技──というか撃ち合いです。

二回戦までは、まだリアルに再現できそうな規模でしたが、急に舞台が「未使用な小さなビル」で、二人には専用の「スーツとドレス」が用意され、特製の「赤外線を照射する拳銃」で戦う──、と実にゴージャス。

その背景には、やっぱり丹生グループが関わっていました。──って、なにか今後も、この一言でいろんな無理難題がクリアされる予感。ロマンや美森が出てくると、現実味がバーゲンセールになるので、使用には注意が必要です。

スイッチも浅雛も、「メガネクール」で毒舌キャラなのがカブっているし、並んで「大舌戦」をしていると、キョウダイのようにも見えます。──が、今後、この二人が仲良く会話をするなんてことは、ないでしょうね……。ジャンプマンガだからといって、「昨日の敵は今日の友」になるには、「もっと強大な敵」が現れないとダメです(それではジャンルが変わる)。

さて、実際のバトルシーンですが──、うーん、怖い。ビバゲーでも、もっとも怖い対決です。

ドレスに銃を構えて歩く、というと映画の『バイオハザード』であったかな? でも、この浅雛ならタイラントでも向かっていきそう。そして、うっかり勝ってしまいそう。

一方のスイッチは、銃を構えると「話せない」という、本来は勝負と関係のないハンデ(?)を負って、なんとなく弱く見える演出がウマい。

まさか、それを逆手に取ってくるとは! あんまりネタバレを書きたくないけど、戦闘シーンで意図的にスイッチのセリフを減らす演出が、じつに巧みです。

トリック自体はよくある手でも、見せ方しだいで面白く仕上がる、という良い例ですね。「さすがシュエッチェ !!!!」(誰?)と叫びたくなる気持ちも分かります。

そして──、すぐに決着が付くと思ったら、まさか次回に続くとは! ペンは剣よりも強し、口は銃よりも痛し、ですね。

それはそうと、この辺りから、ボッスンとヒメコが抱き合うシーンが増えてきているけど、伏線かなぁ?(なんのことか分からないキミは、スルーしよう)

(でもなんとなく、スケット団は 3 人とも、まったく関係ない人と結ばれて、10 年後くらいに笑いながら再開する、というのが似合いそう)

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