一行で注目させる

「一行の文章で多くの人を注目させる」──これが今回のテーマだ。

といっても、自分の中にそういったノウハウがあるわけではない。3 つほど事例を紹介するので、「短い文章で大勢の心を捕まえる」方法を、各自で見いだして欲しい(そしてノウハウが分かったらこっそり教えて欲しい)。

いつも「面白さが分かる層」がものすごく狭いところを狙って記事を書いている。その中でも今回は、とくに「伝わる人」が少ないと思う。

たったひとりが、たった一言を書くだけで、通常は考えられないくらいのアクセスを呼ぶ。──なんと痛快なことだろう。

日頃から、(自分の腹のように)ダブダブと肥え太らせた長文・駄文を書き連ねている自分は、なんと努力家なんだろう! ──ではなくて、見習いたい。「言いたいことは簡潔に」を墓石に刻むことにしよう(死んだあとで覚えていたら)。

「kanoseの時代は終わった」は終わっ(てい)た

まずはこちらをご覧いただきたい。はてな匿名ダイアリーという、匿名掲示板(に近いシステム)の投稿記事だ。

kanoseの時代は終わった

まず、「kanose」という人物は「ARTIFACT@ハテナ系」の管理者・id:kanose さんであること、「はてなダイアリー」という「村」にたとえられる閉鎖的な空間のこと、「非モテ」という概念──などが分かっていないと話が見えてこない。その意味では、自分のブログのほうがよっぽど理解しやすく、一般ウケするのではないか、と勘違いしそうだ。

そんなことよりも、投稿の内容よりも、面白いことがある。

この記事が 2007 年の終わりごろに投稿されてから、まったく注目されていなかったのに、たったひとりの「はてなブックマーク」コメントで状況が一変したのだ。

はてなブックマーク - kanoseの時代は終わった

──そう、よりによって本人・id:kanose さんが検索で発掘したことによって、一気に 50 人以上のブックマークがついたのだ。「kanoseの時代は終わった」という記事自体が終了していたのに、本人の降臨によって息を吹き返した。

改変ネタも作られ、いわゆる「テンプレ」になり得る逸材であることも判明した。新しい流れができそうな勢いである(勢いで書いたので「新しい流れ」がなにかは分からない)。

dankogaiの時代は終わった - インターネットください

0-click 革命

同じように、ただのひと言で注目を集めた記事がある。

void GraphicWizardsLair( void ); // 「n-clickを1-clickにすると商売になる。1-clickを0-clickにすると革命になる」

これは本文ではなく、タイトルがすべて。1-clickを0-clickにすると革命になるを抽象すると、「当たり前の不便をなくす」というところだろうか。ウェブだけではなく、いろいろなジャンルで役立つ概念だ。

「AutoPagerize」という革命児を、これほど端的に的確に表わした言葉はないだろう。

AutoPagerize - Userscripts.org

「リア充」とは

リア充」という新しい言葉の定義は、あいまいだ。「充実している」という状態とは何なのか。

www.lowreal.net の cho45 さんが出した結論は、下のリンク先の通り。

一寸先は餡の雲、先は文乃さんストーリー

不確定な定義は、不確かなまま定める──という見事なメソッドだ。あいまいさは変わらないのに、なぜか納得できる。

まとめ

注目を浴びた短文を取り上げてみた。しかし、これらの例から人目を集める方法を読み取ることは、おそらく無理だ。マネをするのは難しい。

ただ単に、「元から有名な人が書いたから」という理由が大きい気もする。しかし、その人が積み上げてきた物が、何かの拍子でポロッとこぼれ落ちた、というようにも思えるのだ。

──などと、短い文章で人を動かすというテーマなのに、ダラダラと長文で語る滑稽(こっけい)さを、お分かりいただけだたろうか……。

[2] このページの一番上へ戻る