亜細亜ノ蛾 - Weblog

[SiteSearch Google]

October 04, 2008

『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 5 巻 感想・1

[ad]

『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 5 巻「スイッチ・オフ」

5 巻もスゴいぞ! ──唐突な始まり方で申し訳ないが、見どころが満載だ。いつものように部室でダラダラする話や、意外な人物同士がデートをする話・底抜けに楽しい話・ちょっといい話など、盛りだくさんの内容になっている。

唯一の不満は、ロマンの出番が番外編だけ、と少ないところか。しかし、これ以上あのお方が出てきたら、とても収拾がつかない 1 冊になっただろう。

この巻で 40 話を突破した。キャラクタが完全に一人歩きして、監督である作者の言うことも聞かなくなるころだ。そろそろ、新キャラを登場させるか、既存のキャラを掘り下げるかしたいところ。そこで、この作者は両方とも 1 冊で描いてしまった。さすがだ。

表紙がポップなアニメ調なので、「もしやアニメ化── !?」と思う人がいるかもしれない。いないかもしれない。

この記事では、第 36 話から第 40 話までの感想を書いた。長文になったが、以前に比べれば抑えたほうだ。以前に書いたとおり、「シンプル・シャープ・スパイシィ」な記事を心がけたい(森博嗣さんのマネ: 浮遊工作室 (ミステリィ制作部))。

photo
SKET DANCE 5 (5) (ジャンプコミックス)
篠原 健太
集英社 2008-10-03

by G-Tools , 2008/10/05

第 36 話「過ちのエンジェル」

なんとも面倒くさい新キャラが登場した。ダンテこと伊達(だて)は、絶対にロマンとは組ませてはいけない(話が 1mm も進まない)危険な人物だ。と言っても、ボッスン以外はほぼ全員、面倒な人ばかり出るマンガだが──。

彼ほど極端ではないけど、自分も最低限のことしか話したくない。単語だけで会話ができれば、最高だ。なかなか現実には難しいが……。

ところで、『少年アシベ』に出てきた阿南スガオ君を覚えているだろうか? アシベの親友の子だ。少年アシベの登場人物 - Wikipedia によると無口で無表情と書いてあるが、コミックではセリフが完全になかったように思う。『アシベ』には、同じように話さない人が何人も出てくる。不思議なことに、それに気が付かない人も多い。「スガオ君はしゃべらない」と言うと、驚かれるのだ。

スガオ君 (スガオクン) - 関心空間

「マンガのキャラだから」と無関心なだけだろうか。ひょっとすると、無口な人がいることに気付かない人がいるのではないか、と思った。

ダンテの性格だと、クラちゃんやボッスンみたいに面倒見の良い人が近くにいないと、生きづらいだろう。最近は、ミュージシャンでも口達者じゃないと人気が出ないぞ。ダンテの先行きが不安だ……。こういうタイプは、好きになった女性の影響でコロッと変わりそうだけど。

人一倍短気なヒメコとダンテとの相性は、最悪だ。ダンテに切れたヒメコは、いままでで最高の恐い顔だった。口から何か出そうな勢い。このマンガが『To Loveる』や『美味しんぼ』だったら、「相性が最悪の状態からスタート、最後に結ばれる」となりそうだ。しかし、そうならなくて安心した。

第 37 話「リトルプリンセスは気分上々」

いままでボッスンが(地味に)活躍する場面を積み重ねてきたからこそ、成り立つ話だ。そうでなかったら、ただ単なる中途半端なドタバタで終わっただろう。

「記憶はそのままで体だけは 3 歳児になる薬」を、ヒメコとモモカが飲んでしまう。非常に都合の良い、『To Loveる』に出てきそうな状況だ。この回は、あからさまなテコ入れ──にしてもいいくらいなのに、エロの方面にはあまり傾けていない。そこが作者らしい。

この話で注目なのは、ボッスンの性格の良さだ。世話焼きな彼がいなかったら、話が進まないし、まとまらない。よく考えると、こういうキャラはマンガには少ない。「性格: 面倒見がいい」なキャラでも、戦いのほうが大事だったりするし。

それにしても、仮にも同級生に「オッパイ丸出しだぞおめーら! いいのかコレ !!」と叫べるボッスンはすごい。そのあとでヒメコに抱きつかれたりして、ボッスンじゃなかったら、どうなっていたことか(くれぐれも、『小田倉・ダンス』などという R-18 な同人誌を描いて、オレに送りつけたりしないように! 絶対だぞ!)。

この話のオチは簡単に読める。しかし、とくにモモカの「成長」っぷりはビックリ。そう来たか──。

扉絵を一目見て、ゲーセンで見かけた「オシャレ魔女 ラブ and ベリー」のようだ、と思った。しかし、作者の「セルフライナーノーツ」やネットでの感想には、そのようなことは書かれていない。気のせいだろうか。

第 38 話「改じてくれよう桃太郎」

昔話の改変ネタは、よく見る。その中でも、この話は最高だ。何回読んでも笑える。

萌えキャラの「おばあにゃん」は、スピンオフが作れそうなくらい強烈だ。こっち方面の絵柄もうまいのが、この作者の強みだ。作中であまり活かされていないが……。じつは、同人誌の大手サークルを主催──してはいないのだろうか。別名義でマンガを描いていたり。

篠原健太 - Wikipedia

裏話によると、紙芝居にしたのは、楽に描けると思ったからだそうだ。とんでもない。お笑いでいう「フリップネタ」で、これだけの笑いを取るためには、相当なネタの練り直しが必要だっただろう。それとも、サラッと描いてこの完成度なのか──。「母親面しないで」から次のページまでの流れなんて、神が宿っているとしか思えない。

出てくるキャラクタのすべてが素晴らしく、この回だけで終わるのがもったいない。もう一度くらい、どこかで出てこないだろうか──。

第 39 話「オタクトカルト」

自分も一押しの結城澪呼(ゆうき れいこ)さん。彼女の過去が垣間見られる、貴重な回。最後のほうには、もっと貴重な姿が──。

スイッチと澪呼は、どう見てもお似合いに思える。趣味の方向性が違うだけで、とても似ている。自分を大きく変えた過去がある、というのも共通だ。

澪呼が語る過去は、じつに意外だった。あまりにも「普通」なのだ。「人並みの女性らしい過去が澪呼にもある」と言うと、いい話に聞こえる。しかし、実際は良い経験にはならなかったようだ。そう、普通の過去は──彼女には似つかわしくないのだ。

普通一般であることは、人によっては必ずしも最良ではない。そのことを理解できる人が周りにいると、幸せだ。澪呼はスイッチがそばにいて、心強かっただろう。お互い、素直に顔に出すことはないのだが──。

「化粧でこんなに変わらないよ」と思っている男性諸君もいるだろう。自分も昔はそう思った。スイッチの領域まで行かなくてもいいけど、少しは女性のメイクについて関心を持ったほうが良いと思う。逆に、メイクを落としたあとの顔を見て「──(絶句)」とならないように……。

冒頭の、ボッスンとヒメコが照れている場面も楽しい。部室だと何でもないのに、街中でばったり知人に会うと、どう反応して良いか分からない。しかし──長じて社会に出ると、自然に表情を作ってしまうものだ。学生のころが懐かしい。

第 40 話「ランニングホームラン」

また面倒なキャラを……。初対面でヒメコが「吉彦君しばいても いいですか?」と言いたくなるのも分かる。「生意気そうなガキ」を絵にしたらこうなる、という見本のようだ。

しかし、最後にホロッと感動する。本当に、話の持って行き方が上手だ。

自分の子どものころも、外であまり遊ばなかった。吉彦と同じで「ボクは一人で居る方がよっぽど楽なんです」。それはいまでも変わらない。

しかし──もし、ボッスンのようなお兄さんに出会っていたら……。少しは変われただろうか。いま思うと、たまにスポーツをしたときは、楽しかった。本当は、もっと大勢で遊びたかったのかもしれない。同じことを思った人も、きっといるだろう。

野球の場面では、ヒメコがキャッチャをしている。このときのヒメコは、制服のスカート姿だ。想像してみよう。女子がスカートでキャッチャを──。実際にヒメコがどんな格好だったかは、コミックを見て欲しい。なるほど、と納得した。このポーズって、女子の定番なんだろうか?

まとめ

またもや重量オーバの感想になった。なるべくコンパクトにしたつもりだが、もう少し削るべきだろうか。『BLEACH 』の「自己紹介」や『ONE PIECE』の「状況説明」のような長さだ。無駄は省かねば(無駄って個性の裏返しだよね)。

Google Adsense

コメント

はじめまして、runrunと申します。
私はこちらのスケ団の長い感想を、いつもとても楽しみにしています。
長い感想も、いちいちうなずいたり笑ったりでとても楽しいので、無駄と言わずに、是非続けて頂きたいです!
用件のみですが、失礼いたします。

はじめまして! なんだかうれし恥ずかしい感想をありがとうございます。

長い文章は自分で読んでいても疲れるので、まずは分割を始めました。同じ本の感想を分けて書くのは、目新しいと思ったので。ただ、『SKET DANCE』のような良作は、いくらでも感想が書けてしまいます。1 巻の感想を、いまから追加することすらできそう。その結果、けっきょく全体では長~い感想になるのです。なるべく「無駄」にならないような、面白い文章を書きたいものですね。

自分としては、やっぱり短い文章のほうが読むのも書くのも楽。しかし、まだまだ語りたい。──両方の欲求を満たすような方法を、模索中です。たとえば、上で書いたように「一度書き上げた感想でも、あとから追加する」のも面白そうだな、と。何度も読み直して、ようやく見えてくるものもありますよね。

いずれにせよ、『SKET DANCE』語りをやめることもブログを閉鎖することもありえないので、(大きくは期待せずに)次回の感想をお楽しみに──。

コメントを投稿

"『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 5 巻 感想・1" にコメントを投稿することができます(別ウィンドウが開きます)。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

"『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 5 巻 感想・1"へのトラックバックはまだありません。

過去の記事

カテゴリィ一覧
  1. Movable Type
  2. その他
    1. アイデア
  3. ウェブ
    1. Weblog
    2. Webデザイン
    3. ちょっとイイ話
    4. へぇー(トリビア・雑学)
    5. オモロ
      1. オモロテキスト
      2. オモロニュース
      3. オモロ動画
      4. オモロ画像
    6. ニュース
  4. コンピュータ・エレクトロニクス
    1. PC
      1. Firefox
  5. マンガ・アニメ・ゲーム
    1. アニメ
      1. 新世紀エヴァンゲリオン
    2. オタク
    3. ゲーム
    4. マンガ
      1. 週刊少年ジャンプ
        1. DEATH NOTE
        2. HUNTER×HUNTER
        3. SKET DANCE
        4. バクマン。
  6. 本・音楽・映画・TV
    1. TV・芸能
    2. 映画
  7. 食・健康・生活
    1. ファッション
    2. 食べ物