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『バクマン。』 16 ページ 「速報と本ちゃん」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 01 号)

昨日と同様に「16 ページ」の感想を書く。そして、明日にも続く……。

中盤の感想では、何かに真剣になることについて書いた。自分には、特定の物事にそこまで熱くなった覚えがない。だから、熱く生きているサイコーとシュージンが、目にまぶしい。

『バクマン。』の感想を書いていて、いつも思うことがある。それは、シュージンの人柄だ。彼自身は自分を悪いヤツと評価しているが、そういう人ほど優しい。優しい人間ほど、自分の悪いところが目につくからだ。それでいて、他人の欠点を責めたりしない。自己中心的で短気なサイコーとコンビを組んでいられるシュージンは、本当にいいヤツだ。

今年の個人的なベストキャラは、シュージンに決まりである。

高校行きながら連載

どこまでも本誌での連載にこだわるサイコーに、そろそろシュージンがついていけなくなる──そんな展開を想像した。

マンガ家を目指すきっかけはシュージンから持ちかけたのだが、最近のサイコーは連載を焦りすぎている。そのため、二人の関係もおかしな事になるのではないか……。いらぬ心配をした。

実際には、不穏な空気が流れることもなくて良かった。やっぱり、サイコーとシュージンは「オットコノコだもんね!」(©葛城ミサト)。相棒が少しくらいムチャを言ったって、余計なことを言わずに同意するのが男である。シュージンの器の大きさが感じられた。サイコーをここまで熱い男に変わったのもシュージンのおかげだ。当初のサイコーは、シュージンとコンビを組むことを渋っていた。めげずに誘ったシュージンに感謝すべきだ。

ところで──。

サイコーのようにのんびり結果なんて待ってられないと思ったこと、自分には あったかな……。

本気でとりかかった

本気で物事にとりかかったこと──おそらく、自分は一度もない。どんなときでも自分の芯は冷えている。冷静に物事を見てしまう。「興奮して我を忘れた」という経験がない。想像はできるが、共感することができないのだ。

自分たちにとって重要な日を忘れられるくらい、ネームに没頭できる二人がうらやましい。自分がサイコーだったら、絶対に「赤マル」の発売日くらいは亜豆にメールで教える。そして「楽しみにしてるよ(笑)」みたいな、素っ気ないメールをもらってヘコむ(笑)。

本当に伝えたいこと

亜豆から届くメールを読んで、本文が短いことをサイコーは嘆いていた。逆の立場になったサイコーが、それがなぜかを学んだことは興味深い。

本当に相手に伝えたい言葉は、いつでも短いものだ

ラブレター(メール含む)なんかでも、「書いているうちに言いたいことが増えてくる」気がして、ついつい長くなりがちだ。短い文章では自分の気持ちが伝わらない──と不安に思ったり。しかし、本当に言いたいことは「好きだ」で十分である。

そして──だからこそ、夏目漱石が「I love you.」を「月が綺麗ですね」と和訳した、というエピソードは美しい。日本人の美意識が表われている。これを「回りくどい」と笑うことは自由だが、この言葉の底に流れる精神について一度は考えて欲しい。

ところで、この話の出典を調べたが、よく分からなかった。ただ、いつも思う──「いい話は必ずしも真実である必要はない」と。その話を聞いて自分がどう思ったか、それだけが大事だ。

月が綺麗ですね - Google 検索

接戦だな

「服部からの良い知らせ」──これ、どこかで見たような……。フラグじゃね? と素直に思った。自分は「人生、ぬか喜び」で生きているので、こういうガッカリフラグのニオイを察知するのは得意である。もちろん、この場に自分がいても、こんなに喜んでいる二人に言える言葉はない。

ここでライバル・新妻エイジの担当と服部のバトルか? と思ったがスルーされた。──とはいえ、服部が自分の席に戻るまでの場面はカットされている。やはり、「一戦交えた」のではないか……。女子のように口論による精神攻撃か、男子らしく肉体同士のぶつかり合いか──どっちも想像したくない!

対等に接してきたように見えたが、服部は二人のことを子ども扱いしているようだ。いや、高校くらいはマトモに卒業させたい、という人生の先輩としての意見だろうか。いずれにせよ、サイコーと服部との意向の違いがだんだんと大きくなってきた。不安だ……。

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