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『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 6 巻「カイメイ・ロック・フェスティバル」

ところてん (by Dai44) (by Dai44)

コミックスの発売から一か月も経って、ようやく感想を書いている。なぜ 6 巻だけ感想が遅れたのか?

6 巻にはロマン(早乙女 浪漫・さおとめ ろまん)が出てこないからだ!!!

──というのが半分と、あとは『バクマン。』の感想にかかり切りだったことが大きい。以前はどうやってブログを毎日書いていたのか、本当に自分でも信じられない。

前巻の重い雰囲気を引きずることなく、この巻では反動で軽めのギャグを持ってくるところがニクい。

今回は 6 巻の前半部分の感想を書いた。トリックと笑いを短いページでまとめる、という作者が得意とする話が出てくる。感想を書く側としても、安心してお勧めできる面白さだ。

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SKET DANCE 6 (6) (ジャンプコミックス)
篠原 健太
集英社 2009-01-05

SKET DANCE 5 (5) (ジャンプコミックス) SKET DANCE 4 (4) (ジャンプコミックス) SKET DANCE 3 (3) (ジャンプコミックス) PSYREN-サイレン 4 (4) (ジャンプコミックス) SKET DANCE 2 (2) (ジャンプコミックス)

by G-Tools , 2009/02/15

第 45 話「ロケット・ダンス ~遭遇~」

ものすごく重かったスイッチの過去編──のあとに、よくもこんな話を持ってきたな!(誉め言葉)

前回までの過去話は、「なぜスイッチは自分の口で話さないのか」を探る旅だった。そこであれだけ「しゃべるスイッチ」の違和感を押し出しておいて、今回の「パソコンを使わずに会話するスイッチ」をサラッと出してくる。作者の手のひらで Rolling-stone な気分だ。

昔から無口なキャラクタは多い。話さないことで、逆に存在感を高めている。しかし、ほとんどが「いざと言うときには口を利く」のだ。たいていは「後半ではベラベラ話す」キャラに変わる。もちろん、急に雄弁になることが効果的に働けばいい。森博嗣さんの「Gシリーズ」に出てくる海月及介(くらげ きゅうすけ)がそのタイプだが、「探偵キャラ」としてちょっと極端過ぎる。森さんの小説に出てくる登場人物にしては、妙に作為的なのだ。逆に、シリーズの後半で何か仕掛けが明かされるのではないか、と考えてしまう(影のボスだった、みたいに)。

それに比べて、スイッチは徹底している。ある事件があった以降は、ただの 1 度も自分の口では話していない。アクションシーンも意外と多い本作において、運動したりビックリしてもまったく声を出さないスイッチはスゴい。

連載も 50 話に近づいてきたし、そろそろスイッチが自分の意志で話すエピソードを入れるのが通常だ。それぞれの過去編を入れたのは、そういう意図があるのかと思っていた。しかし、ヒメコはいまだに武器(ホッケーのスティック)を手放さないし、スイッチは だまり続けている(ようには見えないが)。

そこには、作者が込めた強い意志を感じるのだ。「人は変わらない」というネガティブなメッセージだろうか。それとも、簡単には変われないが、じょじょに成長する姿を描こうとしているのか──これからの展開に注目していこう。

──というシリアスな感想がまったく似合わない回だった。舞台が部室から宇宙になっても、いつものグダグダしたノリは同じである。と見せかけて、ツバーキは違いすぎる。なんというか、あざとい。

第 46 話「クラブルームで髪を切る 100 の方法」

ボッスンと同じくらい自分もクセ毛だ。伸ばしすぎた髪の毛を切ると、かなりイメージが変わる。そこは同意できるのだが、さすがに今回のボッスンほど変化しない。

いま気が付いたが、6 巻のテーマは「変化」だろう。どの話も環境や心境を変える・変わる話だ。──クイズは例外だが。

この話の見どころとして、「あきらめたら そこで試合 終了や」の場面を推す。いや、『SLAM DUNK』のパロディだからではなく、ここのヒメコとスイッチとのやり取りが格好いいからだ。「もう いいんだ」と言っているスイッチには、(ヒメコ以外の)女子はメロメロになるだろう。当のヒメコは直後にボケコラァ !!!といつもの調子なのが笑える。

繰り返しネタ(いわゆる「天丼」)とベタネタ・100 ページ前から予想できるオチを描いて、どうしてこんなに面白く仕上がるのか不思議だ。読み直すと分かるが、やはりこのマンガは「間」が絶妙である。

あえて言うまでもないが、「トコローション」の量産に成功すれば、チュウさんは一生──どころか末代まで大金持ちになれるはずだ。需要は山ほどある。じ、自分には必要ないけどね……(あと何年かは)。

第 47 話「過ちのエンジェル再臨」

冒頭で出てくるトリックが面白い。このあたりは作者がお得意なので、軽いジャブのように描いている。良い子はマネすんなよ!(悪い子もマネする状況は少ないと思うが)

そういえば、この記事を書いている日はチョコレートと関連が深い気もするが、気のせいだろう。きっと、そうだ……。てか、この時期になると、うっかりスーパやコンビニで「お、チョコ安売りしてんじゃん! 買っておこう。……あ」という事故が多いよね(レジまで行かなくて良かったー)。

ただでさえ展開が遅くなりがちな部室のシーンが、ダンテが依頼人の回はさらに長くなる。いわば、加速度的に遅くなるのだ(?)。今回は短いほうだろう。

初登場の泉沢がかわいい。よく見ると、パーツは ほかの女子とそれほど大差がないのに、かわいらしく見える。しなを作ったポーズだからだろうか。

そうそう、ぜひとも女の子が写真を撮られるときには、ポーズをバッチリ決めてほしい。あまり気合いを入れられても困るが、基本の「S 字」くらいは覚えておいてソンはないはずだ。もういい加減、「ピース」でもないだろう。

第2回 モテる立ちポーズの基本「S字」 ~ モテ写 on The Web

城ヶ崎は、不良でありながら「いじられキャラ」という珍しい存在だ。出てくるたびに痛い目に遭っている。(元)いじめっ子でこれほど憎めないキャラは、ジャイアン以来だ。今回、意外なところで好きな女の子がバレて──「同士よ!」(ポン、と肩を叩く)と言いたくなった。よく分かってらっしゃる、ジョー……なんとかは。高橋さんの大活躍は 7 巻に載るだろうか(ラーメン屋の回)。いまから感想を書くのが楽しみだ。

最後までトリッキィな回で、このオチは読めなかった。ダンテは作品の内外で女子に人気があるだろうから、そう簡単には誰かとくっつかないように、作者が気を遣っているのではないか。

意外と、ダンテとデージーが付き合ったりしないだろうか。ダンテに「ちゃんと話せ」(無表情)とかツッコミを入れる浅雛──良くない?

第 48 話「お見合い大作ソン」

どう見ても、怖がらせようと狙っている J ソン(ジェイソン)先生だが、本人にその気はない。そういう人は現実世界にも多く見かける。

ボッスンの冗談を真に受けて赤面するヒメコが かわいらしい。もしここでボッスンが「本気だ」と言ったらヒメコは どう思ったか──想像すると楽しい。

というか、第三者から見ると、ボッスンとヒメコが付き合っていないのが不思議に見える。過去編を読むと、どう考えてもフラグ立ちまくりだ。ボッスンにとって、ヒメコは家族同様の存在に違いない。ただ、1 度くらいは、ボッスンもヒメコのことを女として意識して欲しいところだ。

と言っているそばから、思わずボッスンとヒメコは抱き合っている。意外と、この 2 人が抱き合うシーンは多い(わざと誤解を生む書き方をしている)。こう言うときに、ボッスンは何も感じていないようだが、ヒメコは内心「心臓バックンバックン」しているのかも。──と想像する楽しみを味わって欲しい。

J ソン先生のお見合い相手の女性には、ちょっと感心した。そう、自分の外見を気にする男性は多いが、意外と女性は気にしていないものだ。この場面で言われて気が付いたが、写真を見た上でお見合いの場に来ている以上は、外見で断わる道理はないのだ。それでは冷やかしになる。これは気付かなかった。

ギャグマンガでお見合いネタというと、「ウソのお見合い写真を見せて当日ビックリ・ガッカリ」な話ばかりだ。今回のような台無しネタは面白かった。先生には気の毒だが……。

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