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『バクマン。』 28 ページ 「協力と条件」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 15 号)

Cherry Blossoms in Italy (by tizianoj) (by tizianoj)

今週号の『バクマン。』では、4 月 1 日の話が描かれた。──ただし、もう 2010 年の話だが。

4 月 1 日といえば、ウェブ上では「いつもと違ったサイトやページに変更して、訪問者を驚かせる」といった遊びが定番である。

エイプリルフールに便乗しているサイトまとめ2008年版 - GIGAZINE

毎年のように、このサイトでも 4/1 には何かしよう、と思っている。だが、生まれついての面倒くさがりなので、一度も実現していない。まぁ、あまり個人サイトで急にデザインを変えても、気が付く人もいないだろう(という逃げ)。

エイプリルフールの風習は、起源がハッキリしていないようだ。さらに、国によって とらえ方も異なる。たいへん面白いので、Wikipedia をご覧いただきたい。

エイプリルフール - Wikipedia

僕とシュージン別々に

シュージンのセリフによると、見吉は小説と DVD をすべて観たあとのようだ。これは早すぎるような気もする。

前回のラストが 10 月の初めで、この服部からの電話が12 月に入ってからだ。服部から届いた郵送物はダンボール 6 箱分もある。── 2 か月で観られるものだろうか。とくに、国語 2の人間が、秀才にも分かるように話の筋をまとめているのである。

まぁ──「根性」の二文字で見吉は乗り切ったのだろう。そう思うしかない。

これだけの量の本と映画を観たのだから、見吉に何か変化があっても良さそうだ。しかし、今のところは、とくに変化は描かれていない。(携帯)小説家への夢が再燃するか、シュージンと一緒に話を作るようになると面白い。

見吉「仕事場でポテチばっかり食べていたら、体重が×× kg を突破しちゃいました(泣)」

という展開だけは、避けて欲しいところである。──それでもシュージンには、別れるという選択肢は、ないのだが……。

そして 4 月 1 日

服部にとっては、しばらく忘れられないエイプリルフールになった。

さて、サイコーとシュージンが持ち込んだネームは、詐欺師の探偵が主人公である。さらに、服部をだますような持ち込みをした。まさに、4/1 にピッタリの行動なのだが、作品中では一度も「エイプリルフール」という言葉は出てこない。すこし不思議だった。

──想像するに、イマドキの高校生は、エイプリルフールなんて わざわざ言わないし意識もしていない、ということだろうか。

条件が ふたつある

いつの間にか、服部にも貫禄が付いたな──ネームを読み終わった服部を見て、そう思った。亜城木夢叶の持ち込み以外も対応する数をこなして、場慣れしたのだろうか。

思えば、初めて 2 人が集英社へ持ち込みをしたときも、服部は冷静にネームを読んでいた。しかし、内面では面白いのかどうか分かっていない。何度も 2 人に会ううちに、服部の期待も高くなっていく。服部のリアクションも大きくなっていた。

ところが今回は、感情を抑えたような感想を服部は言う。それが逆に、『探偵 TRAP』(仮)が持っている面白さを感じさせるのだ。

服部が亜城木夢叶に出した提案は、連載デビュー前の新人には言わないようなことだ。おそらく、週刊少年ジャンプでは前例がないだろう。より良い作品作りのための、服部の願望を 2 人に託している。

自分は服部が好きだし、彼のやり方で面白い作品は作れるとも思う。しかし、それにしても、服部は集英社の社員である。才能あふれる新人の方針を、上を通さずに自分ひとりで決めて良いのだろうか。

前にも書いたが、編集者が個人的に決められる範囲が分からない。

今回の例とは逆に、編集者の個人的な見解で つぶされたマンガの才能もあるのだろう。それとも、それくらいで つぶされるような才能は、連載しても芽が出ないということか……。これをテーマにして、『裏・バクマン。』が描けそうだ(どこかの出版社が、もうネームを温めていそう)。

やります やってみせます

服部の提案を全力で受け止めるサイコーの表情が良い。いい目をしている。

普通、ここは「澄んだ目」を描く。最近の少女マンガ風の絵柄であれば、黒目を大きくしてキラキラと光らせる。

それが、サイコーの場合は、じつに「ふてぶてしい」表情なのだ。そのへんのスタイリッシュ・バトルマンガの主人公など食ってしまいそうな目をしている。それがいい。

サイコーは、世のため人のため──ではなく、自分のためにイバラの道を進んでいるのだ。半端な覚悟では、この目はできない。

──まぁ、巻き込んだつもりが巻き込まれているシュージンが、サイコーに ついていけるのがスゴい。

正々堂々と戦おうぜ

亜城木夢叶にとって当面のライバルは、新妻エイジよりも福田真太である。その福田が、久しぶりにサイコーと再開した。

細かい話だが、初対面のシュージンに福田が「ども」と頭を下げている場面をよく見よう。ほとんど 90 度くらい頭を下げているのだ。首のあたりに「ここまで頭が来た」という絵になっている。一見するとぶっきらぼうな若者だが、やはり福田は、礼儀正しい。──とか言いながら、ちょっと絵的におかしい気もするが。

前から言っているように、『バクマン。』はバトルマンガと構造が似ている。いや、おそらく意図的に似せているのだ。

今週号のラストは、ライバル同士が戦闘の開始を確認し合う、宣戦布告の場面である。これは燃えるぜ! 読み終わったあと、「かっけー!」(格好いい)と本当に叫んでしまった──のはナイショの話である。

話の都合上、トップになるのは片方でも、連載は両方ともできる、という流れでもいいはずだ。しかし、ツラいようだが、どちらかだけ連載にしてほしい。3 人とも、それくらいは乗り越えられる。

次回は、巻頭カラーらしい。作品の中でも春なので、サイコーとシュージン・見吉で、花見でもするのだろうか。カラーだし。亜豆がキワドい衣装で踊る場面が出てくるかもしれない。

──並のマンガなら、人気をとるために そうするだろうな……。さて、『バクマン。』は、どう来るか?(案外、本当に花見が描かれそうな気もする)

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