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『バクマン。』 30 ページ 「団結と決裂」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 17 号)

一葉再知秋 (by enixii) (by enixii)

マンガ家目指してんなら 新聞くらい目を通せよ!」という福田の言葉が心にひびいた。マンガ家の志望者は、とくにドッキリしただろう。

しかし、字面どおりに新聞を読み始めることは感心できない。なぜか?

最近では「空気を読む」という言葉を、「人の顔色をうかがって、おかしな言動を取らないように気をつける」といった意味あいで使うことが多い。それこそ、空気が読めていない。

自分の好きな言葉に「一葉落ちて天下の秋を知る」がある。1 枚の葉が落ちただけで秋のおとずれを感じる──というのは気が早すぎるが、それぐらい先を察知する・気を配る態度こそが、空気を読むということだ。

葉が落ちるのを見て「葉っぱが落ちたなー」とだけ思ったり、「新聞を読め」と言われて急に新聞を読み出すのは、素直でほほえましい。しかし、マンガ家を目指すものとしては鈍感すぎる。

福田が言いたいのは、「マンガ家を目指すなら世の中の動きに敏感になっておけ」ということだ。新聞だけではなく、インターネットや映画・小説──もちろん、マンガも読んで何でも吸収しろ、と言いたかったのだと思う。

──などと書いている自分は、「WBC で日本が韓国に勝って優勝した!」と聞いて、「──ふーん、アジア大会で優勝したのか。世界大会は、まだなの?」と思った情報弱者である……(球技は苦手なので興味なし)。

ワールド・ベースボール・クラシック - 日本野球機構オフィシャルサイト

「応援ヨロシク」

新聞に間界野昂次の正体が載った。ファンに応援を呼びかけており、アンケートの票を集める気だ。かなりの野心家のようである。

この時点では、読者は KOOGY の知名度を知らない。新聞には詳しくないが、ページ数が「26(28?)」と読めるので、KOOGY の期待した一面には載らなかったようだ。レイアウトを見る限りでは福田が読んでいるのは普通の新聞なので、スポーツ新聞では一面かもしれない。

何が言いたいのかというと、よくそんな記事を福田は見つけたな、ということである。

すこし前から気になっていたが、『バクマン。』では「少年ジャンプ」という表記が出てくる。この新聞でもそうだ。「週刊」をつけるべきでは、と思ったら、月刊のほうは休刊していたのか……(情報が遅すぎる)。

月刊少年ジャンプ休刊のお知らせ

それに、もともとは 1968年に『少年ジャンプ』として月2回刊誌として創刊した、とのことだ。月刊少年ジャンプのなき今、元の「少年ジャンプ」の姿に戻ろうとしているのだろうか。劇画調のマンガが増えたり、『ハレンチ学園』のような作品が登場したりするかもしれない(あ、福田が描くマンガがそれに近いのか)。

集英社に抗議しに

前回の感想で、KOOGY の売名行為はジャンプのアンケートシステムに対する最大限の批評である、と書いた。福田も抗議行動は、まさにこのことを言っている。面白い展開になってきた。

サイコーとシュージンだけだったら、『カラフジカル』の作者が人気ミュージシャンと分かったところで、とくに行動を起こさなかっただろう。中井もそうだ。それが、福田を中心にして大きな動きになっていく。

──もう、このマンガの主人公は福田真太で良いのではないか。

『バクマン。』とは、福田という熱き漢(おとこ)を中心とした「福田組」が、少年ジャンプとマンガ界を変えていく物語である。──とかなんとか。

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