御在所岳へ挑む(超軽装備で)

2009_06_01_145001_Panasonic_DMC-G1 (by asiamoth) (by asiamoth)

人は学習する生きものである。学習とは、成長することだ。みな、成長してオトナになる。

昔から「オトナになんか成りたくねェ!」と中途半端にヒネくれている自分は、いまだにコドモのままだ。

──ということで、昨日の記事に引き続き、今日も無計画に旅立つのである。

Panasonic LUMIX DMC-G1 を連れて三重県桑名市の街なかを散策する : 亜細亜ノ蛾

今回は、御在所岳へ何の装備も持たずに行って、登山をしてきた。カメラと交換用のレンズだけを持って、ユニクロのトレーナとチノパンを着て、足下だけは簡易的な登山靴をはいた──だけである。登山に必須の飲料は、途中の自販機で買ったペットボトルのお茶だ。

御在所岳 - Wikipedia

えっと、御在所岳のことを知っている人なら、「おまえは何を言っているんだ」状態だと思う。道中で登山家のみなさんに出会ったが、「これから山に登るんです」という自分の発言に対して、やっぱりミルコ・クロコップみたいな表情で対応してくれた。──すこしだけ「カワイそうな人」を見る目だった気もする。

でも、登ったぞ! ── 4 合目まで。

とてもじゃないが、山頂なんて無理だった。「ふもとから約 2 時間で頂上」なんて途中で書いてあったが、「ただし野口健に限る」ということだと思う。あるいは「タケコプターがあれば」とか。

みなさんは、御在所岳に登るなら万全の装備を調えてから来るか、御在所ロープウエイ乗るための料金をケチることのないように、気をつけましょう……。

クタクタになりながら撮影した写真は、下のリンクから見られる。ぜひどうぞ。

2009_06_01_御在所岳は高すぎた - a set on Flickr

Panasonic LUMIX DMC-G1

2009_06_01_150447_Panasonic_DMC-G1 (by asiamoth) (by asiamoth)

それはそれとして。

軽装備で山へ挑んだ自分だが、持っていったカメラが G1 で良かった。これ以上の重たいカメラだったら、途中のガケの上で「いっそ、ここから……」と思ったかもしれない。

G1 は軽くて取り扱いやすく、汗だくでも快適にシャッタが切れた。ライブビューファインダを見れば、撮る前から結果が分かるのが良い。迷いなくシャッタを押せる。

──どうやら、マイクロフォーサーズの将来は明るいようだ。

G1 と ほぼ同じサイズ・重量でありながら動画の撮影機能が付いた Panasonic LUMIX GH1 も楽しそうだし、今後も軽やかに写真が撮れるカメラが出てくるだろう。

それまでの間は、じっくりと G1 を使い倒すことをオススメする。

手ブレしにくい

G1 で撮影すれば、いわゆる「手ブレ」が起こりにくい。

──と断言するのは どうかと思うが、風景写真では実際に ほぼ手ブレしなかった。

G1 本体には、手ぶれを補正する機能はない。しかし、キットレンズにはその機能がついている。

「なるほど、レンズについている手ブレの補正機能が優秀なのか」──そう思われるだろうが、半分だけ正しい。

じつは、昨日の桑名では、途中までレンズの手ブレ補正が OFF になっていた。ふとしたきっかけで気が付いて、あわてて ON にしたのである。しかし、OFF でも ON でも、手ブレらしき写真は 1 枚もなかった。

手ブレを補正せずに撮影した写真は、下から見られる。ブレやすそうな接写でも、ほとんどブレがない(風による被写体ブレはあるだろう)。

Flickr: asiamoth's stuff tagged with imagestabilizationoff

手ブレの補正機能を切っていても、手ブレをしない──。その理由は いくつか考えられる。

撮影者の腕が良い──ということを置いておくと、シャッタ速度が速かったことが考えられるだろう。ブレる前に撮影が終わった、ということだ。

しかし、下の写真は F11・1/30 秒・ISO500・手ブレ補正なしで撮影しているが、まったくブレていない。──広角端だから当然かもしれないが。

2009_05_30_152235_Panasonic_DMC-G1 (by asiamoth) (by asiamoth)

手ブレ補正が効いていると、さらにブレにくい。下の写真は F8・1/4 秒・ISO800 で撮影している(磨りガラスを見ると、G1 の高感度ノイズの傾向がよく分かる)。それでも 1 ピクセルたりともズレていない。

2009_05_30_165751_Panasonic_DMC-G1 (by asiamoth) (by asiamoth)

極めつけは下の写真で、シャッタ速度は 4 秒(!)の手持ちである。さすがに多重露光のようになった。それでも、けっこう「一ケタ分の一秒」という速度で撮ったが、手ブレは少ない。

2009_06_01_151053_Panasonic_DMC-G1 (by asiamoth) (by asiamoth)

──そうやって油断していたら、人を撮った時に手ブレ・被写体ブレをしてしまった……。手ブレ補正を ON にしている場合でも、シャッタスピードが 1/30 以下の場合には注意しよう。フラッシュを使うか、ISO 感度を上げると良い。

オートフォーカスの性能は?

桑名へ行った時には、「追っかけフォーカス」を多用した。ピントを合わせてから構図を変える、という撮影方法に向いていると思ったからだ。

しかし、どうやら静物の撮影には向いていない。とくに被写体をアップで撮る際には、注意しよう。

たとえば、下の写真は失敗した。サボテン(?)を手指に見立てて「指をはさんだ!痛い!!」という写真だ。当然のように、この写真の主役は「赤くなった指」である。

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追っかけフォーカスのターゲットを、何回も赤い部分(指)に合わせたが、どうしても「手」の方向へズレる。まぁいいか、とシャッタを押した。液晶画面では問題がなかったので、その場を離れたのだが、肝心の赤指が ぼやけている。まぁ、ミステリアスな 1 枚になったか……。

ユニークなピントの合わせ方として、G1 ではフォーカスの場所を移動できる。まぁ、どうしても「日の丸構図」を避けたい場合には、画面の縦横を 3 分割した線の交点にフォーカスエリアを持ってこよう。

写真の「日の丸構図」は悪か? : 亜細亜ノ蛾

しかし、やっぱり昔ながらの「中央部でピントを合わせてロック、カメラを移動して構図を決める」方法がしっくり来る人も多いだろう。フルサイズや APS-C に比べれば被写界深度が深いフォーサーズなら、コサイン誤差も起こりにくい。安心して構図を決められる。

コサイン誤差の対策

そうそう、自分が会得した技を伝授しよう。

コサイン誤差という名前の通り「カメラを軸にして回転させる(カメラを振る)」からピンボケが起きるのだ。なので、フォーカスをロックしたら「カメラと被写体とを平行に保ったまま体を移動させる」とボケない。

テーブルの上にいくつかコップなどを並べて練習するだけで、すぐに身につくはずだ。慣れたら動くモノ──猫やお子様・髪が伸び始めた人形などで やってみよう!(ん?)

MF アシストが楽しい

さらに G1 には、マニュアルフォーカスを便利に使う「MF アシスト」がある。

フォーカスの位置を任意に決めて、部分的に拡大してピントを合わせるのだ。G1 のライブビューが優秀だからこそ生きる機能である。

今日の御在所岳では、この MF アシストを最大限に生かして撮影した。なにより、「撮影している感覚」が味わえて、楽しい。AF なしのレンズでも使いたい、と思わせる。

MF アシスト中は、任意の場所がアップになるので構図が分からない。説明書や画面には「戻るには MENU/SET ボタンを押す」と書いてある。しかし、AF/AE ロックボタンでフォーカスロックをしていたら、そんなボタンは押せない。

じつは、このズーム状態は、あらゆる操作で戻れるのだ。これを覚えておこう。

自分は下の手順で撮影した。文章で書くとややこしいが、慣れると早い。

  1. AF/AE ロックボタンで親指フォーカス
  2. フォーカスリングを動かして MF アシストへ移行
  3. シャッタボタンを半押しで元に戻る
  4. 構図を確認してから全押し

この機能のおかげで、ほぼピンぼけは起こらなかった。ありがたいことだ。

G1 を出発点として、近い将来には「コサイン誤差」も「ピンぼけ」も、死語となるかもしれない。

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