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『バクマン。』 57 ページ 「フリワケと引き分け」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 46 号)

LemonGirl (by Freyja*) (by Freyja*)

すこし前に、サイコーは絵を描いているだけで楽しい、と言っていました。一生、マンガで食っていくと決めて、連載ネームと読み切りに備えている時の話です。

それなのに、今回はつまらないと言っている。これはどういう事か?

締め切りが迫っている状態で描くのとは違い、緊張感がないからでしょうね。追い詰められるほど燃えるという、アブノーマルな 2 人です。

賞は獲らせない

亜城木夢叶と港浦の打合せで、気になった箇所があります。連載の 1 話目は、ページ数が決まっていないのでしょうか?

『バクマン。』は、毎週 19 ページと決まっています(毎回、感想を書いているので熟知している)。「1 ページ」だけが、58 ページ分ありました。すると、連載の一回目は、50-60 ページくらいの間であれば、作家が自由に決められるのでしょうか?

まぁ、コミックスの宣伝や賞の募集ページを調整すれば、いくらでも作品のページ数は増減できるのでしょうね。某・冒険バトルマンガが連載していたころは、ページ数が安定していなかったなぁ……(遠い目)。

気になるといえば、亜城木の才能には吉田も驚いているのに、服部は読み切りをそんな 面白いん ですか?と聞いている。意外とドライな感想ですね。エイジのように、「亜城木(先生)なら面白いに決まっている」とは思っていない。

服部は、サイコーとシュージンの根性は信頼していても、その結果であるマンガの面白さは、読んでみるまで判断しない、と決めているのでしょう。編集者のカガミ、ですね。

よく出来ていますね ……

さらにビックリすることに、『Future watch』を読んだ上で、服部は亜城木夢叶に何かひとつ 足りないと言っています。雄二郎も「何か」に気付いている。これは、今後のキーワードになりそう。

服部は軽い否定をしていますが、これまでも亜城木の 2 人は「キャラが描けていない」という評価を受けてきました。このキャラクタの弱さが、亜城木夢叶の弱点でしょう。ただ、それだけで終わるほど、ヤワな話を描いていない。人物の描写に厚みが出てくれば、スキなしですね。

吉田はサラッと言っていますが、編集者は作家に期待するからこそボツを出す、という事があるようです。「6 ページ」でも同じような話が語られていましたね。ジャンプ編集部では、よくあること、なのかも。

あまりにも何度かボツを食らえば、普通ならへこたれるでしょう。その普通を乗り越えた者こそ、ジャンプで人気作家になれる、ということかもしれません。

比べてもらえる

年齢が高い人は、笑いのセンスが若い人の感覚とズレる──。簡単に納得ができる話ですね。実際にそのズレたセンスのせいで、変な連載が始まったり、いいマンガがボツになったり、悲劇が繰り返されているのでは……?

──これは、けっこうコワい話です。これからギャグマンガを投稿する人には、耐え難い事実でしょう。

『未来時計』に比べれば載せて欲しくない、『HITMAN』のほうにも力を入れてネームを描く──。キツい作業ですね。服部が言うとおり、ある意味では小手先で描いてる部分があるからこそ、できるのでしょう。「この一作に魂を込める!」という描き方の作家なら、一度に三作も描けません。

この、人がうらやむ器用さこそ、亜城木夢叶の特長でもあり、欠点でもある。良い方向へ伸びていって欲しいです。

ギャグっぽい絵

サイコーの得意とするシリアスな絵柄と違い、笑える絵は苦手なようです。それでも、器用に描いてしまうのだろうな、と思いますけどね。『バクマン。』の小畑さんのように。

たまには、亜豆とデートくらい、してもいいのに。ただ、サイコーは緊張の糸がほどけると、一気に崩れそうな感じがする。なんというか、マジメすぎて息抜きがヘタなタイプですね。そういえば、サイコーが遊んでいる場面って、「1 ページ」の携帯ゲーム以外、見たことがない。

来週までに頼む

エイジの「亜城木先生好き」は、異常なくらいですね。平丸の「女好き」に負けないくらい。編集者たるもの、マンガ家の好みは熟知していなければなりません。──エサで釣るために……。

『未来時計』の扉絵は、非常に良い感じです。エイジが絶賛しているとおり、タイトルだけ・扉絵だけで読んでみたくなります。亜城木夢叶は読み切りが得意、という印象が深まりました。

このタイトルの絵は小畑さんが描いているのでしょうが、どこかギリギリ「まだプロの経験が浅い」風に見えます。どことなく、カタい感じ。作中のマンガ家の絵柄で描ける、という技量がないと、この作品は描けませんね。さすが小畑さんです。

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