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『バクマン。』 59 ページ 「経験とデータ」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 48 号)

Rupture (by Somethingintheair) (by Somethingintheair)

原作者は笑いも描けるのに、作画はギャグを描けない、という話が出てきます。

──これは、『バクマン。』の作者たちの間でも、話し合われたのでは? 大場つぐみさんがネームを書き進めていく上で、小畑健さんにギャグ顔が描けるのかどうか、という部分は避けて通れません。

前作の『DEATH NOTE』も、ギャグマンガとしても読める素質を持っていましたけどね……(おもにコラマンガの職人たちの中では)。

まぁ、『DEATH NOTE』はある意味「硬すぎた」のですが、『バクマン。』ではギャグ絵も描けている。そう考えていくと、港浦がサイコーに言った「ギャグが描けるように努力しろ」という意見は、納得できるのですが──。

データを 信じて

ついに、シュージンは『TEN』での連載を本気で考え始めました。港浦の熱意が伝わった──というよりは、数量化されたデータを信用したのだろう、と考えると悲しいですけれど。

サイコーはともかくとして、港浦までシュージンの言葉を聞いてびっくりしています。2 人から却下される、という意識が心のどこかに残っていたのでしょうね。港浦が策略家であれば、ここでもっとシュージンをおだてるはず(自分ならそうする)。彼の誠実さが伺えます。

一方のサイコーは、言うことがドンドンと苦しくなっている。子どもにウケていないのは『Future watch』のほうだ、と「データが言っている」というのに……。普通に考えれば、『未来時計』の話もアニメ化は難しいですよね。

そう、今回の『TEN』も『時計』も、どちらもアニメにして子どもたちに喜んでもらう、という話ではないのです。サイコーが言っているように、もっとほのぼのとした話を描くべきだった。ずっと、その視点が抜けていたのですね。いまごろ気がついても、もう遅いのかもしれない。

しかし、いまからアニメ化へ向けた話にするならば、『TEN』のほうが向いている。そのことに、サイコーも気がついているのかもしれませんね……。

それで ヒット作に なるとは ……

サイコーは、あくまでもギャグマンガを描くことを拒否する。ここまで来ると、ギャグかシリアスかというよりも、「港浦の意見は受け入れたくない」という意識を強く感じます。サイコーの本心は、どちらなのでしょうね。

港浦との言い合いで出てきた、サイコーの絵はギャグには 合ってないという部分が、サイコーにとっては致命的なのかも。自分自身で、それを一番よく分かっているから、こんなに必死になってイヤがっているだろうか。

何を 言ってるん ですか

集英社に勤める週刊少年ジャンプの編集者として、亜城木夢叶の 2 人へ突きつけた提案は、間違っていないと思います。それはあくまでも、2 人の心情を無視して、作品の質と売り上げを考えた場合は、の話ですけれど。

ただ、この一言で、港浦はシュージンのことを、たんなる「自分の意見を聞いてくれる原作者さん」としてしか見ていない、と分かってしまいました。この際、「言う事を聞かない作画さん」は切ってしまおう──そういう意識が見えてしまうのです。

繰り返すようですが、ジャンプ編集者としては、それも正しいのかもしれません。実際、蒼樹紅に対する相田の言動からも、マンガ家と編集者はビジネスライクな関係であることが分かります。亜城木夢叶と服部や、平丸と吉田のような、「絆」と呼ぶべき関係を築けるのは、ごく一部だけなのでしょう(福田と雄二郎もアリ?)。

サイコー 帰ろ

そんなわけで、サイコーの怒りが、自分には完全には理解できませんでした。いや、腹が立つのは分かりますが、この勢いだと「担当者を変えてもらえなければ、ジャンプには描かない」と言い出しそうですよね。そこまで怒ることなのかな、と。

まぁ、中学生からのコンビを組んできた 2 人に対して言うには、明らかに失言です。ただし、アオリ文にるような不可避の決裂まで行くのかな……?

──さて、ここからは、ムチャを書くよ。

この時の港浦は、大失敗をして、シュージンを怒らせてしまった。なんとか信用を得て近づこうとしたのに、ムダになってしまったワケです。港浦とシュージンよりも、圧倒的にサイコーとシュージンのほうが近い。いつになったら、港浦はシュージンの心をつかむことができるのか──。

これって、そのまんまラブコメでアリガチな関係じゃないですか!(えー)

データを元にして必死にヒロイン(天野 あい・シュージン)を振り向かせようとする港浦は、さながら弄内 洋太(もてうち ようた)みたいです。『ビデオガール』のヒロインも好きな人(新舞 貴志・サイコー)がいたし、ピッタリだ!(えええー) これから港浦は、ヒロインに近づく努力を重ねるに違いないぞ!

電影少女 - Wikipedia

さぁ、ドン引くがいい、ドンっっっ引くがいい──!

余談

このブログでは以前から「『バクマン。』はバトルマンガの構造と同じ」と言っています。今回のラブコメみたいな三角関係の話も含めて、「ムリに少数派の意見を言おうとしている」と思われたのでは?

でも、自分には、そう見える。見えてしまう。けっこう、素直な感想を書いているだけ、だったりします。まぁ、自分が本気で笑いを取りに行ったら、次々に面白ギャグが飛び出すよー。

例: 最古のサイコー(笑)・「シュージン、集じんをまき散らすなよー(大笑)」・「見吉は見ても良し」(爆笑)

(ゴメン、ムリだったわ)

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