• 更新:
  • 投稿:
  • カテゴリィ:

『バクマン。』 62 ページ 「小説と手紙」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 51 号)

Pencils and Moleskines 04 (by Paul Worthington)

(現実世界の)ジャンプでは、ハードな SF(『金と知恵』)や本格的な推理モノ(『TRAP』)・文学的なファンタジィ(『ハイドア』)で人気を取るのは、難しいでしょう。ましてや、アニメ化など、もってのほかです。

──そんなことは、ジャンプ読者であれば、すぐに分かる。

それなのに、『バクマン。』で上記の作品が出てきたときには、応援していたものです。「やべー、こんな SF、ジャンプで読んでみたい」「──え? なんで『TRAP』の人気が下がっているの……?」「中井さん、がんばれ!」と。

これが、作者のマジックです。読者は魔法にかかって、いい意味で「だまされていた」。

いま、よく見ると、王道マンガで勝負する舞台へと、話の場は移っています。子ども向けの笑えるマンガ(亜城木の新作)や、ラブコメ(蒼樹の新作)・ギャグマンガ(『BB ケンイチ』)など……。

これはいわば、今まではトリッキィな特技を使って、それぞれが勝手な戦い方をしていた(ハンター試験編)のが、「念でのバトル」へと統一された、みたいな感じです(伝わるかなー)。いまさら、念も使わずに創意工夫もないよね、と。

さて、そうなると、いまごろになって登場した「文学少女」は、この戦いについて来られるのでしょうか……(未成年だし、まだ「少女」でいいよね?)。

「ジャンプ」だろうな

サイコーが驚くのも、ムリはないですよね。シュージンが動物園へ行くたびに、ビックリニュースを持ってきます。しかも、そのたびに、見吉へ心配をかける材料が増えていく……。

まぁ、いままでは、シュージンがサイコーのことを気にかける、という状況ばかりだったので、ちょうどバランスが取れて良いかもしれません。……そうか?

シュージンが岩瀬に小説家を勧めていたのは、本気だったようです。ちょっと、意外。純文学を手にしてた方が 似合ってて魅力的、という言い方もステキだし、本人が聞いたら、喜ぶでしょうね。

岩瀬:
「べ、べつに、アナタに誉められたって、嬉しくないんだからねっ! ////

──という感じで(スンマセン、ベタ大好きなんです)。

賞を取るために片っ端から小説を読んだ、とシュージンは言っていた。それが、じつはSF か推理もの 大衆小説じゃないと 無理とのこと。え、そうなのか──なんとなく、小さな矛盾を感じますが、そういっている以上、仕方がない。そう認識しておきましょう。

必ず書けるだろうって

シュージンも岩瀬に対抗心を燃やしています。これはイイですね! ただ単に、岩瀬が近い存在になって、シュージンはメンドウに思っている──のではありませんでした。やれるもん なら やってみろとは、裏を返せば、自分と同じ土台に上がってこいよ、という気持ちの表われです。

さすがに次の赤マルでは、まだ岩瀬がバトルに参戦することはないでしょう。まずは、亜城木夢叶と蒼樹との戦い(アンケート票の取り合い)ですね。

蒼樹が当面のライバルになる──そう分かっていて、シュージンと蒼樹の会合をサイコーは止めない。2 人の信頼関係がうかがえますね。

ギャグは止めた方が……

高浜は、心から亜城木夢叶のことを心配しています。それは間違いない──のですが、どうも、余計なお節介に見えてしまいました。

初対面の印象とは逆に、高浜は本当に良い性格をしています。お世話になった亜城木夢叶の 2 人に対して、機会があれば力になろうとしている。

──それはその通りなのですが、どうも、グチを聞いてもらうために電話をした、という側面が見え隠れするのです。幸いにして、今のところは、サイコーもシュージンも高浜からの電話を受け入れている。ただ、そのうちに、「高浜の話はウザイ」とならないか、心配です……。

まぁ、いまの中井と加藤を見ていると、高浜がグチりたくなるのも、当然ですけどね。お気の毒です。

さて、今回は、意外なことの連続でした。サイコーが加藤の気持ちに気がついていたとは、ビックリです。鈍感なようでいて、ちゃんと見るところは見ているようですね。

ひと安心だろ

電話を切ったシュージンの第一声がよかったじゃんなのですが、高浜にとっては良いことなど一つもない。何とも皮肉な状況ですね……。

岩瀬の小説を、サイコーは無造作にしまっています。──これは、マンガを読み慣れている人には、明らかに「フラグ」だと分かりますよね。頭に「死亡」が付くということも……。

お似合いかと

蒼樹を安心させるために、シュージンは話しているのですが──ちょっと、ヒドい。加藤のことを、蒼樹よりは全然年上だし、と説明しています。事実は事実ですけどね。シュージンにしては、配慮に欠ける発言です。

ここでもまた意外なことに、蒼樹は中井のことが気になっていたようですね……。恋にはすれ違いがつきものです。縁(えん)があれば、すれ違っても、つながりが消えないはず。中井と蒼樹のコンビが復活することは、あり得るのでしょうか……。

[2] このページの一番上へ戻る