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魔王 JUVENILE REMIX

Ikebana y haiku (by Madame Fastras) (by Madame Fastras)

自分には、どうしても読めないマンガというモノがあります。その理由は、絵柄だったり題材だったりする。

『魔王 JUVENILE REMIX』(まおう ジュブナイル リミックス──以下・『魔王』)は、自分には受け入れられない絵柄だと思っていました。ところが、それがあとになって、勘違いだったと分かります。

読めない題材でいうと、あまりにもオッサンくさい内容のマンガですね。ナニワブシな感じだったり、あとはキライなパチンコ・スロットが出てくると、拒否反応が出て読めません。

でも、オッサンマンガ中のオッサンマンガである(?)『孤独のグルメ』はバツグンに面白かった! それに、『賭博黙示録カイジ』に出てきた「沼」と呼ばれるパチンコの話も楽しく読めたんですよ。

──あれ? これはたんなる食わず嫌いだったのか、と気付く。

そこで『魔王』を読んでみると──最高に面白い!

読む前は、『魔王』は少女マンガ絵っぽくて読みにくそう、と思っていました。ところがこの作品は、「少女マンガ(の絵柄)の皮をかぶった、バリバリの少年マンガ」なんですよ! バトルシーンもしっかりと描かれている。オトコノコだったら、心が熱くなる展開が山盛りです。

──オンナノコにも、心がキュンとする場面が盛りだくさん(しかも妙に多い)。

幸いにして、『魔王』がどんなジャンルのマンガかを知らずに、自分は読みました。それが良かったですね! 未読の方は、なるべく前知識を仕入れずに読み始めるといいですよ。

何と戦うのか

『魔王』はひと言でいえば、「能力バトルマンガ」です。いわゆる「超能力」を持った人物たちが戦う。週刊少年ジャンプの読者である自分にとっては、なじみ深いジャンルです。

ところが、主人公が持っている能力は、普通に考えればバトルには使えない。一方、相手はプロの殺し屋だったり、戦闘に特化した能力を持っていたりする。──さて、どうしよう?

そう、このマンガに出てくる主人公は、その「どうしよう?」を最大限に考える。なにせ主人公の口癖は、「考えろ」です。自分が主人公と同じ(チープな)能力者だったら、どうするか? 読者も一緒になって、手に汗握る展開の先を考える。これが楽しい。

というか、そもそも主人公は、「何と戦っているのか」「戦うことが正しいのか」という段階から悩んでいるんですよ。明確に「ラスボス」を描いていながらも、彼のほうが正しいのでは──と思ってしまう。それが新しい。

『魔王』全 10 巻を読み終わって、自分も、主人公たちの戦いとは何だったのか──と考えています。

登場人物たち

──などという、深く考えさせられるテーマを描きながら、「それは置いておいて」も成り立つくらい、キャラクタが素晴らしすぎる!

ハッキリ言って、「『魔王』の感想を書く」とは、「好きな『魔王』キャラについて語る」ことと同義なのです!(えー) オレだって、蜂(ハチ)──というか、「蜂×潤也」について延々としゃべっていたい(断じて「潤也×蜂」ではない)。──のだけれども、ちょっと、抑えていきます。ふう……。

自分が好きなマンガは、「ほとんどのキャラがクレイジィ」であることが多いです。ものの見事に『魔王』も当てはまる。

まず、後半に出てくる快楽殺人者たちなんかカワイイくらい、主人公の安藤兄弟がクレイジィ。ラスボス(なのか?)の犬養(いぬかい)なんかは、分かりやすい方向に道を踏み外していて、まだマトモかもしれませんね。

「蜂たん」ことスズメバチは、ほかのキャラとは異次元のクレイジィっぷりですが──終盤では潤也の前だけマジメなんです。これが──自分にはツボだっっっ! 蜂といえば誰でも語る・見ぃ、 ちゃっ、 た?よりも、守って あげたんだよのほうが大好物です。

蝉(セミ)もまた、語っていると日が暮れて昇ってまた沈みそうなキャラクタですね。個人的には、カッチョイイ彼よりも、岩西の前でイジイジしている時が好き。あと、携帯電話を操作しているときの擬音(?)が、「みんみん」なのは始まりすぎです!

物語は終わらない……

さて、最後の最後で「魔王の正体(らしき話)」が出てきて、ビックリしました。ああ、そういうことなのか……! ──が、最終話はすこしモンモンとしたまま終わった、というのが本音です(蜂たんはどこへ !?)。

まだ『魔王』は終わりません。『魔王』の数年前を描いた、『Waltz』が現在も連載中です。今度は蝉がミンミン鳴く話らしいですよ!(本当に?)

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