『バクマン。』 80 ページ 「見た目と挨拶」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 18 号)

Rhino (by Thomas Hawk) (by Thomas Hawk)

もう、すっかり春ですね(遅っっっ)。今日は寒いので黒煙を上げんばかりに暖房をつけまくっていますが──、春です。たぶん。

亜城木夢叶の 2 人(とカヤ)にも、ようやく春というか、おめでたい風が吹いてきました。──作中では、夏ですケド。ともかく、ようやく、亜城木作品の代表と言えるマンガを描けそうです。

やっぱり、主人公が 2 人とも苦しんでいる姿をエンエンと見つづけるのは、読者としてもツラかった……!

お疲れ様 でした

順調に「タント」は終了した、という言い方も妙ですが、亜城木夢叶は次のステップへ進み始めました。

ここで高浜にひと言も喋らせない・顔も見せない、というのがこの作者らしいドライさです。基本的には高浜は無口、というのは分かりますが、さすがにお別れの時くらいは、なにか会話をしたはず。でもバッサリとカットしてしまう。

──そうやって物語的に冷たく切ったと思わせて、一回り成長して高浜は帰ってくる。そう信じています。

高浜の前に、以前のシュージンが帰ってきました。『タント』の失敗さえも、自分たちにとってプラスになったと考えています。失敗することは誰にでもあるし、失敗に嘆くことは誰でもできる。しかし、そこから立ち直る──、誰よりも早く立ち直ることが、この 2 人の最大の利点かもしれませんね。

困ってまして

アイデアが出すぎて困るとは、このシュージン、ノリノリである。

サイコーとのコンビ結成後、マンガの原案を毎日のように出していたシュージンに戻ったみたいです。印象だけで言うと、『疑探偵 TRAP』の連載中からずっとシュージンはスランプ、というイメージだったんですよね。久しぶりに燃えている彼を見た気がしました。

港浦のほうも、シュージンの持ち味を殺さずに意見を尊重している。──のだけれども、あまりにも作家の自由にさせている「だけ」だと、編集者がいる意味がなくなる気もします。まぁこの時点では、港浦の見せ場はまだ出さないようにしている、と思っておきましょうか。

読者は 驚く…

服部が言う化学反応を起こそうとして、サイコーもがんばっている。しばらく苦しい時期が続いていただけに、サイコーとシュージンが 2 人ともやる気を出している姿を見ると、こちらも元気になります。

(ここで NG ワード: シュージンはアッチも元気)

ノンキにテレビを見て笑っているシュージンを、ノンキに眺めた読者も多いでしょう。しかし、すこし前の彼なら、とてもテレビを見るヒマはなかったハズ。しかも、プライベートでもコメディを見るなんて、苦痛でしかない。シュージンの心にどれだけ余裕が生まれたか、この一コマでよく分かります。

そういえば、いまのジャンプには、一緒に風呂 入ろうぜという展開になりそうなマンガって、ありませんね。そもそも、男のほうから誘うマンガは少ないですが……。お色気があるラブコメマンガも、まったくないとサミシイ。

ちょっと いいですか?

サイコーとシュージン・港浦、3 人ともウマくいっている──、ように見えた。そこに静河流を持ってくるのは、なかなかニクい演出です。

「福田組」が中心となった金未来杯では、亜城木夢叶が連載を勝ち取りました。福田が言うには、編集長は亜城木夢叶のやる気・熱意に動かされた 作品自体に差はなかった、とのこと。この読みが本当であれば、静河流のアイサツ回りは、連載会議の結果に影響してきそうです。

珍しいですね

このページで港浦が指摘しているように、山久と静河の行動は、ちょっとズルい気もする。ただ、どうやら吉田の許可を取った上で、アイサツをさせているようですね。つまりは、問題のない行為だということ。

港浦は余裕シャクシャクの態度で、亜城木のアシスタントを静河に頼もうとまで考えています。サイコー・シュージンと一緒に作った『KTM』に自信があるこその余裕ですね。しかし、以前の港浦だったら、もうちょっと山久に対してグジグジと文句を言いそう。これも成長、なのかな。

さて、邪道の作品が両方とも連載にはならない──、と断言されています。これがスゴく気掛かりなんですよね。このあとの展開を読むと……。

亜城木夢叶と港浦は、そして服部は、どう動く?

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