『バクマン。』 81 ページ 「冒険と口説き」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 19 号)

Inferno - Eyjafjallajokull Eruption (by orvaratli)

ただでさえ天使の岩瀬が、上目遣いという武器を手に入れて、読者の脳内嫁率を急加速しているな……!

参考: 「感情」を獲得したボーカロイド ―初音ミクAppend. - ゴールデンタイムズ

こんな表情で女性として 駄目ですか、と美しい女性から言われたら、「そんなことはない!」と叫ぶか、東京タワーのテッペンから I Can Fly するか、2 つに 1 つじゃないですか! オレから鼻血を何リットル引き出すつもりだよ……!

──とキモい発言は置いておいて……。

これで いいだろう

ここからの 2 ページは、萌え萌え岩瀬と服部・ウラヤマシイゾチクショーカワレ・哲とのラヴラヴシーンですね。鼻血ブーものです。

まず、「あの」岩瀬が褒めて くれませんね、などとストレートに言うとは……! いくら頭に私の原稿をが付くとはいえ、もうほとんど「私のこと好き?」と聞いているに等しいです。

今までの岩瀬は、たいていの男性から好かれていて、褒め称えられるような人生を送ってきたのではないでしょうか。実際は、「ちょっと苦手」と思って敬遠している男も多かったと思いますが、岩瀬自身は良い風に解釈していたはず(「私とは不釣り合い、と思っているのね」)。

なにしろ、岩瀬は中学生にもなって、「握手をした」というだけで「付き合っている」と思っていたひとです。それでいて、いざとなれば、(脳内)カレシの家にコイガタキと一緒に乗り込むようなダイタンさも持ち合わせている。さらには、脳内恋愛を具現化して小説まで出してしまった……! 恐るべし、岩瀬。

そんな彼女を避け続けている男性が、この世に 2 人もいるなんて、岩瀬には考えられないことでしょう。シュージンに続いて、服部まで……!

──と勢いでオモシロオカシク書いてしまいましたが、岩瀬は純情な女性だと思う。シュージンに対してはライバル心をむき出しにしすぎましたが、服部にはカワイらしい一面しか見せていませんからね。

あれ? それって、ただたんに「学習した」ということ……?

高木くんが 好きだった

服部が岩瀬から逃げている理由が、よく分かりません。編集者として、社会人として、担当している作家に手を出すなんて許されない──、と考えているのでしょうか。あるいは、大人の対応を、と服部が思っているところから考えて、歳下は恋愛対象として見ていないのかも。

パートナとして仕事を続ける以上、服部は岩瀬に不快な思いをさせるわけにもいかない。その妥協点として、時間をかけて 口説いてみれば いい、と他人事のように服部は言いました。

──これは、痛恨のミスだと思います。こんなことを言われたら、岩瀬の性格からして、今まで以上にもっと気合いを入れて落としに来る……! 岩瀬にとって痛いところは、恋愛のことで相談できる相手がいないことですね。それとも、ラブコメを描いている蒼樹に聞きに行くのかも。

そういえば、蒼樹はどうしているのだろう。福田の間に、とくに「進展」はないのかな?

スラスラ 描けてるよな

サイコーとコンビを組んだころ、シュージンが作ってくる話は、どれも「王道のファンタジィ」から遠いモノばかりでした。いま考えると、まるで意図的に避けているのでは、と思えるくらいです。

川口たろう先生の『超ヒーロー伝説』みたいなギャグヒーロー物も、シュージンは描くつもりがなかった。ところが、いつの間にやらギャグマンガの『TEN』や『走れ! 大発タント』を器用に描いている。

これまでのシュージンは、「器用貧乏」になりがちでした。それが、今回のカヤの感想を読むかぎりでは、器用さを「分かりやすさ」に結びつける力が付いてきたようです。

マンガは、分かりやすく読めることも大事なんですよね。たとえば、『HUNTER×HUNTER』なんて、人間関係と設定がかなり複雑なのに、シンプルに読めます。誰が何をしているのか、が分かりやすい(『NARUTO』は分かりにくさの極みなのに、よく人気があるよな……)。

泣けもする

シュージンにはシリアスな邪道が向いている、と何度も言い続けてきたのはサイコーです。そのサイコーは、シュージンが描いた王道ファンタジィを、案外 盲点だったの かもな俺達は邪道って 決めつけすぎてたのかも、とアッサリ認めている。

──この、過去を振り返らないサッパリ感が、この作品とサイコーの持ち味です。そして、すべての負担はシュージンにのしかかってくる。

ここでの、カヤのフォローが絶妙ですね。悩むシュージンに、色々やって進歩したとカヤは軽く言う。このあとは場面が飛んでしまいますが、この一言でシュージンもいくらか気が軽くなったと思います。こういうさりげないひと言って、なかなか言えませんよね。いいお嫁さんです。

まだ 1 週間ある

『MAGMA OF STOPPER』が「KTM」より キツかった 「タント」よりは やり易いという感想を聞くと、シュージンにとってはギャグマンガだけが苦手のようですね。それ以外のジャンルなら、サクサクと描ける。

ただ、「描ける」ことと「面白く描ける」こととは、また別の問題です。

王道のファンタジィ物を服部が描かせたのは、シュージンに自分自身の可能性を見つけて欲しかったのかもしれません。

[2] このページの一番上へ戻る