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『バクマン。』 98 ページ 「握手と手直し」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 39 号)

ねぶた
学問の神様よりも恐いのは──母親)

今週は、センタカラーと表紙が『バクマン。』でした!

表紙では、サイコーとシュージンが「ジャンプ」を手にしています。よく見てみると、彼ら 2 人──亜城木夢叶がいままで描いて来た作品のキャラクタが載っている。現実世界のジャンプでは、これは珍しいですね。

言ってみれば、『HUNTER×HUNTER』の主人公 2 人が、『てんで性悪キューピッド』や『レベルE』のイラストを手にしているようなモノです。──言ってみなければ良かったし、冨樫先生を怒らせた気がする。

見開きのタイトルページも、面白いカラーページです。

なんと、亜城木夢叶の 2 人が『PCP』のキャラになっていたり、新妻エイジが『CROW』の主人公・クロウの衣装を着ていたり、(ムリヤリだけど)平丸一也がラッコ 11 号の格好をしている。静河流と福田は、そのまんまな感じだケド……。

やはり、このページは女性キャラクタに注目です。

蒼樹紅と岩瀬は同じようなポーズなので、「体形の一部分の違い」がよく分かってしまう。どこまで成長するのか──蒼樹はッ……! (岩瀬が、この方面にライバル心を持たなくて良かった)

亜豆は、『PCP』の安之城舞のコスプレです。横に並んだカヤは、じつに楽しそうにしている。亜豆が(アニメで)舞を「演じる」ことが、みんなの夢なので、カヤもうれしいのでしょう。

でも──、カヤだけキャラクタが分からない。

8 年前

まさかの過去編がスタートですよ!

いままで謎だった、シュージンの腕に描かれたタトゥ──「SYHOOT」(Y に×印)の意味が明かされるのでしょうか !?(そんなモノはないよ)(あと、単なるつづりの間違い→「SHOOT」で「シュート」)

参考: (ヤマカム)2010年05月23日~ (『ONE PIECE』に登場するエースの入れ墨に関するネタバレ)

中学一年生・12 歳の岩瀬が登場しました。

おしとやかなお嬢さまのオーラを持った、岩瀬「愛子」には、「様」を付けたくなります(いろいろヤヤコシイからやめておく)。このころはまだ、岩瀬にはトゲトゲした部分がありませんね。

注目すべき点は、ものすごくシンプルなデザインで「女子生徒 A」みたいなのに、一目で岩瀬と見分けがつくことです。

よくあるマンガのキャラのように、ローカル線の電車に乗れないようなゴテゴテした衣装だったり、頭からいろんなモノが生えていたりしなくても、生きた人物は描けるということですね。──画力しだいで。

あと、神保星次(じんぼう──せいじ?)が初登場したけれど──、うん、わりとどうでもいい。

ちなみに、シュージンが(おそらく)初めて学年 1 位を逃したのは、中学三年生の時でした(『バクマン。 (2)』 p.57)。それでも、毎日マンガの原作を書きながら、学年で 3 位を取っている。

岩瀬とカヤが、シュージンの家に殴り込みをかける、ほんのすこし前のことでした──。

塾すら 行ってねー

シュージンは、勉強の神様に勉強を教えられた、とクラスメイトに話しています。自分の母親のことを「神様」と言ったのは、冗談なのか、感謝の気持ちなのか……。

上に書いたとおり、中学校の 3 年目までは、シュージンの成績はトップだったようです。母親のスパルタ指導を拒否したシュージンは、普通ならグレそうなところなのに、自力で成績を維持している。

──その原動力は何か?

おそらく、シュージンは、かなり早い段階から「自分の夢のために生きる」と決めていた。その我を通すため・親を説得するために、何をしても文句を言われないだけの学力を身につけておいた──、のだと思う。

ほとんど 勉強してない のに……

岩瀬がシュージンに興味を持った理由は、才能でしょうね。シュージンは、遊んでいても成績は優秀だし、勉強よりも大切な夢も持っている。中学生の岩瀬には、勉強しかなかったのでしょう。

あらためて見ると、岩瀬は、明らかに恋心を胸にしてシュージンの前に来た──とすぐに分かりますね。ほおを赤く染めた岩瀬が、かわいらしい。気がつかないのは、ドンカンなシュージンくらいです。

岩瀬の性格からしてありえないけれど、もし、この時点で恋の告白をしていたら──、

シュージンは受け入れたでしょうかね?

秋名くん 聞いてるのか?

話の展開が激流のマンガなので、過去編は終わり!

港浦は、目の前でニヤニヤしてる岩瀬を見ても、「まさか僕のことを……」なんて思い上がらなくなりましたね。うざかわいい路線は狙わないのか(かわいい?)。

となりのページと比べると、岩瀬は、顔の輪郭も性格もシャープになりました。

成熟した岩瀬のシャープな笑顔が輝くのは、いつも──シュージンのことを思う時です。彼女にトゲを出させているのも、光を与えているのも、どちらもシュージンですね。

まったく──うらやましい男だ!

上にいってくれれば

『+NATURAL』と『CROW』とのコラボレーションによって、順位が上がったのは『CROW』だけだった。これは意外ですね。

コラボのあとで『CROW』の票が増えたのであれば、『+NATURAL』の票も流れてきたのでしょう。それなのに、逆には票が入らなかったのか。そこが不思議です。

もともと『+NATURAL』だけに票を入れていた読者が、「コラボがあったから、初めて『CROW』に票を入れた」とも思えないし……。

シリーズものの 辛いところだ

『PCP』の順位も意外な結果です。

前回の『バクマン。』に描かれた明知シリーズの構想を聞いていると、シリーズの途中でも面白そうに感じました。ところが、実際には順位が下がっています。

すべては作者のさじ加減しだいですが、大場さんの中では、票の流れが見えているのでしょうかね。

シュージンが原作を書くコンピュータを見て、気がつきました。どうやら原作は縦書きのようです。初めのころは、横書きだったはず。

気になって現在から過去へと読み返したら、「文章だけの原作」を書き始めた「89 ページ」の時点でシナリオは縦書きでした。「ジャンプ」が縦書きなので、統一するようにしたのでしょう。

シュージンが自分の原作に不安を感じているのは、客観的に──読者の視点から読めている証拠です。作家には絶対に必要な能力ですね。

作家は、あまり自画自賛しすぎても良くないし、八方美人でもダメ。自分なりの基準を決めることが肝心です。

シュージンは、自分自身でバランスが取れるし、まわりの人間も支えてくれる。恵まれた才能と環境を、十分に生かしていますね。

一番大きいのは、本人の性格が良いことです。

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