バクマン。 #103-4 「無駄と挑戦」 サンプルと大トロ

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『バクマン。』 103 ページ 「無駄と挑戦」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 44 号)

本マグロネギトロ
(我が家では「大トロ」とは──こちらです)

最近の白鳥は、しぐさが「オトメオトメ」していますね。本当に男性なのかよ……。今回のように、胸の前で腕をそろえて喜ぶ(「キャッ!」)ポーズの男なんて、見たトキない(ファイティング・ポーズだったりして)。

すくなくとも彼が「白鳥家の長男」であることは確定していますから、次の可能性が考えられます。

  • 白鳥家の男子が自立するまでは「男の娘」として育てる
  • 「長女」のことを白鳥家では「長男」と呼ぶ
  • 最近──もげた(何が !?)
  • イボ春(『銀魂』ネタ)

やってみます

シュージンの態度が格好いいですね。いまはビジネスの話をしているのだから、普段とは違ってキリッとしています。白鳥に対しても、仕事上のことを厳しく伝えている。

新しいことに挑戦するシュージンの姿を見て、サイコーも服部も喜んでいます。一時期はサイコーの胸中も複雑だったろうに、よく乗り越えた!

仕事場から帰る途中の白鳥は、全身で喜びを表現しています。いままで固まっていたように見えたのは、急な展開で緊張していたのか。一時期の暗黒面に墜ちた白鳥もいいけれど、こうやって笑顔を見せている白鳥が最高ですね。

『バクマン。』の原作者が鬼頭莫宏 先生や岡崎京子先生だったら、帰り道に白鳥は──と悲惨な展開になりそうですが、そうじゃなくて良かった!(考えすぎ)

これだけ スラスラ

『PCP』の原作を早く描けるから「恋太」も できるだろう──と言っている服部に、彼の本性が現れています。いつもは「作家の自主性が一番!」みたいな顔をしながら、ここぞというときには自分の意見を押し通している。

女性に対してもその態度でいければ、恋愛マニュアルなんて必要ないだろうに、服部。

そういう(にごった)目で見ると、帰る直前に「あ、忘れてた!」みたいな態度でサプライズなプレゼントを渡す服部の姿も、すべて「計算どおり」に見えてしまいます。『服部に学ぶモテ術』という本を出そうかな。

本人たちにその気があるかどうかは別だけれど、シュージンや服部のように、気配りのできる男はモテると思う。世の中、ガキみたいなオトコばかりですからね……。

地球最後の日

服部から手渡された『PCP』のドラマ CD を聴く優雅な 2 人ですが──、なんだか内容はエグイぞ。じゃあ 楽に死ねる 薬飲むとか、サラッと言っている。

やっぱり、『PCP』のアニメ化はムリだよなぁ……。

亜豆の声 いいな、と冷静に感想を言うシュージンもシュールです。どうしてアニメにできないのか、分かっていないように見える。たぶん、第三者がこの CD を聴いたら、ダメな理由は一瞬で分かると思う。

それよりなにより、マンガのドラマ CD を聴くために、わざわざスタンドライトひとつだけを点けて、ほかの照明を消すのは──、いかにもオタクっぽい。そう見えないのは、この 2 人の性格と外見のおかげです。

やっぱり、『この世は金と知恵と見た目』なのか。

よかったんだよな?

あくまでもサイコーの気持ちを思って、『恋太』の原作を書くかどうかをシュージンは決めようとしています。サイコーが良ければいくらでも原作なんて書ける──という風にも見える。なんだか余裕がありそうなシュージンです。

実際、仕事場でリラックスしているシュージンの姿ばかりを読者は見ている。彼が苦しんでいたのは、デビュー後は『走れ! 大発タント』の時くらい。そう考えると、亜城木夢叶の最強の敵は、港浦だった……。

ひょっとして、マンガ家を志望する『バクマン。』の読者は、「原作者って、楽で儲かりそう」と思ったのでは。本当のところは、どうなんでしょうね。

でもたしかに、複数の作品を手がけている作画の担当者はすくないけれど、原作者は多くの作品を残しています。エッセイや小説まで出している原作者も多い。

それだけ、絵を描くのは大変なことなんでしょうね。

そんなイバラの道を行くサイコーは、さらに険しい道を進もうとしている。これが亜城木コンビの解消につながらなければ良いのですが……。