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『バクマン。』 111 ページ 「口出しと信頼」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 52 号)

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(この世でもっとも──パーフェクトな種族)

今回のラストは最高に良かった!(←ダブルミーニング)

ミステリィ読みとしては、素晴らしいトリックに出会ったあとの「ちっくしょー! まただまされた!(満面の笑みで)」という心境でしたね。最初の一回だけしか味わえないため、この感覚は貴重です。人生で、何度巡り会えるか……。

手の込んだ伏線の張り方をしなくても、心理描写の見せ方だけで読者の印象を操作する──。かなりの高等テクニックでしたね。

読み切りは 3 番目だ

サイコーが原作から考えた読み切り作品は、掲載の順番が 7 作品中の 3 番目でした。ほぼ真ん中ですね(──と理系の人に言うと指摘される)。

以前にサイコーが聞いた話では、「読み切りの掲載順 = 編集部が期待する順番」らしい(中♯さん情報なので、あやしいケド)。そう考えると、まあまあ期待されていますね。1 番目はたぶん、エイジの『LOVE 力 A to Z』だろうな。

いずれにせよ、いまのサイコーにとっては、時間が取れてありがたい状態です。ネームは、時間をかければかけるほど面白くなる──というモノでもありませんが……。


服部は、サイコーが描いたネームを読みましたが、あまり反応が良くなかった。それに、何か上手く表現 しきれてないなどと、あいまいな批評です。服部にしては珍しい。これではサイコーも、どこを直して良いのかが分かりません。

『恋太 & ピース』の 2 話目を読んだ時の服部は、はっきりとネームの問題点を指摘していました。そのおかげで、シュージンはすぐに話の修正ができる。まさに、「打てば響く」感じです。

おそらく、良い原稿の元となるネームは、たとえ悪い点があってもすぐ直せるような、『恋太』の 2 話目みたいなネームなのでしょう。サイコーのネームは、直しても良くならないような気がする……。

それだけ 「恋太」に 賭けている

「今後のシュージンは、『恋太』の連載を中心にしていく」とサイコーは考えているようです。思わず口から出てしまった──という感じで、彼のリアルな気持ちでしょうね。

服部の目から見れば、あくまでもシュージンは亜城木夢叶の 1 人です。当然のように、『恋太』ではなく『PCP』をメインに考えて、シュージンは活動していく──と服部は思っている。

しかしサイコーは、シュージンを信じられない……。


編集者としての服部を、サイコーもシュージンも信頼している。なぜなら、作品を見る服部の目が、非常に正確だからです。時には非情な性格に見えるくらいに、冷酷無比な批判もする。

その冷静な判断をする服部は、サイコーの作品には期待していません。彼の態度から、明らかに分かる。

服部の態度を見たサイコーは、僕には完璧な読切も できないと思ってる…とひがんでいます。服部は、そんなことを言っていないのに……。よっぽど追い込まれていますね。

サイコー 悪りー

今週のビックリした! 第 2 弾は、この見開きです(第 1 弾は、加藤の再来)。


何の前置きもなく仕事場から遠ざかったシュージンは、これまた連絡もなく帰ってきました。それだけ『恋太』に全力をつくしていた──という表現ですけれど、あまりにもひどい! 「血液冷凍人間」のサイコーですら怒っている。

でも、「悪い!」のひと言で謝って済ませられる関係は、カラッとしていて良いですね。この良好な結びつきがほどけないように、2 人とも仲良くして欲しい。

もう 1 人でやっていける

シュージンの真意が明かされました!

このオチには、いろいろとツッコミどころは多いです:

  • いくらなんでも、サイコーとカヤを放置しすぎ!
  • 白鳥の成長がとんでもなく早すぎね?
  • シュージンの髪がモサモサすぎる
  • ピースかわいすぎ

──が、そのすべてを許せるくらいに、この終わり方は格好良かった! シュージンの迫力に押されて、サイコーは文句どころか何も言えないところも面白い。


『バクマン。』には、バトルマンガ的な展開が多い。シュージンの一連の行動は、「仲間と離れて修行編」だったわけです。

しかも、原作者としての 幅を広げるために、ジャンプのバトルマンガでおなじみの「修行のおいしいところだけを時間短縮して習得」しました(古くは『ドラゴンボール』に出てきた精神と時の部屋、最近の『BLEACH』・『PSYREN -サイレン-』など)。

パワーアップしたシュージンが手直しすれば、いまのところパッとしないサイコーの読み切りも、生まれ変わりそうです。恋愛マンガには、『恋太』のようなファンタジック メルヘンチックなイメージがピッタリですね。


ただひとつ不安なのは──、「不幸を呼ぶ女」こと加藤が近くにいることだ……。

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