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『バクマン。』 114 ページ 「恋路と歩道橋」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 03・04 合併号)

Establishing Shot: The 405
(「反対車線や渋滞は──恋にもありますか?」)

福田は、何かというと死を思わせる発言をします。

以前にも、極寒の野外で執筆する中ナントカさんのことを、「これで死んでも本望だ」と言っていました(『バクマン。 5 (ジャンプコミックス) [コミック]』)。よく考える──までもなく、すごい発言だ。

「愛することとは、命を賭けること」が福田の心情なのでしょうね。格好はいいけれど──、だから恋人ができないのかも。重すぎて。

そんな福田は、今日も男とデートです──。

俺が 買ったス

蒼樹と過ごす 1 日のために、愛車のポルシェを 10 万円で売り、さらに新車のポルシェを購入する平丸はすごい! すごすぎる!

ついでに、安岡も豪快な性格です。「人気の作家先生」ならともかく、アシスタントの身でポルシェのオーナになるのは大変ですよ! もしかして安岡くん、バカ高い維持費のことを意識していないのでは……?

ひょっとしたら、自分の考えと同じで、タップリ楽しんだら──すぐに売り払うのかもしれないけれど。そうじゃなかったら、安岡は「ポルシェ貧乏」になるよな──絶対に。


やはり吉田は、平丸のことしか考えていない。

社会人の男女 2 人が行方知れずになっているのだから、通常であれば女性を心配します。福田と安岡も、吉田は蒼樹の身を案じている──と途中までは思ったはず。自分の担当している男性作家が、ほかの女性作家を──俗に言う「キズモノ」にしてはまずい、と。

すっとんきょうな吉田の真意を聞いた福田が──、普通に受け入れているところが笑えます。「ああ、あの平丸なら──」と軽く信じている。

福田と平丸とは、それほど接点がなかったように思います。それでも福田は、平丸の行動を簡単に予測している。平丸のキャラクタは、誰でもすぐに分かるからですね。「単純な男」ということ。

──ここが、平丸の好かれる理由なのでしょう。

無駄だとは思いますが

吉田が福田に渡した名刺は、たぶん、「現実世界にいる吉田氏」とまったく同じ物なのでしょうね。これも、身内だけにウケる「ジャンプ」あるあるネタ──なのかな?


こういう時に、「福田組」のネットワークが使えると心強いですね。「組長」の福田は、おせっかい癖があるアニキ肌だし、誰よりも行動力がある。

福田は、どこかの「アニメ化で結婚」とか言っている冷血漢とは違うんです! あの「血液がアイスマン」にすらフィアンセがいるのに、どうして福田にカノジョがいないのか、理解できない。

ところが、まっ先に福田が連絡した先は、そのサイコーなんですよね。「新妻師匠」ではなくて。ちょっと意外な感じがしました。──まぁ、エイジに電話をしたら話が終わるからだと思うケド。

なんだかんだ言って、ライバルの中で一番親しいと福田が思っているのは、サイコーなのでしょうね。でも、亜城木くんという──「仕事で使っている名前」で呼ぶところに、すこし距離を感じてしまう。


サイコーは良識人なのか、今回の事件で心配しているのは、蒼樹のことでした。この状況で女性のことを気遣うのは、当たり前と言えば当たり前だけれど──、逆に言えば、平丸のことは何も考えていない。

平丸のほうがサイコーと親しいはずなのに……。

単純っスよ

平丸と蒼樹の描いた読み切りは、2 作品ともデートシーンは 青山のカフェとのこと。

これは偶然だろうけれど──、2 人の関係に「もしかして: 」と考える読者もいたでしょう。サイコーや編集者たちも、そうは思わなかったのかな?


平丸の行動は、読者に示されている。そのため、カヤは深刻に考えてすぎていると分かります。

しかし、本当に平丸が思い詰めての行動に出た──という可能性はありますよね。知り合いだったら、それくらいは気にする。

それなのに、われらがミスタ・クールは──、なんで俺等が…と赤の他人顔です。そうでなくっちゃ!

行ってみる価値は あるな

エイジは、平丸・蒼樹の居場所を一発で言い当てた!

だんだんと彼は、「世界一の名探偵」になりつつありますね。過剰に甘い物を食べ始めたりしないか、見守っておきましょう。


ここで気になることは──、平丸はなぜ、デートの場所を青山のカフェに決めたのか。

まず考えられることは、「東京の都心でデートするなら、青山のカフェ」という定番の場所しか、平丸は知らなかった。吉田のシナリオどおりに動こうとしていたから、デートのマニュアル本でも参考にしたのかもしれません。

次の可能性は、「蒼樹紅のマンガに習った」。おそらく蒼樹も、デートの場所で思いつくのは、定番中の定番である青山だけだったのでしょう。「ジャンプ」の読者層にも分かりやすいし、狙いとしても間違っていない。

ようするに、平丸も蒼樹も「そこしか知らない」から、「デートは青山」とマンガに描いた。しかし、実際にデートする場所を平丸が青山と決めた時に、自分が中心だったのか・蒼樹のことを思ったのか、すこし気になる。

というのも、平丸はどこからどう見ても──自己中心的な男です。彼の思いやりがある行動なんて、見たことがない。蒼樹に対しても、ひとりよがりな態度で接するのでは──と今から気がかりです。


山へデートに来て、目の前にいるのが本名・木さんなのに、黄色が 好きなどと言う平丸に、蒼樹を気遣うことができるのだろうか──。

吉田氏っ !!

そう言えば、「青山にいるターゲットを発見する場面」なんて、『DEATH NOTE』を思い出します。あの時の頭脳比べは面白かった。

平丸も吉田も、お互いに「死神の目」を持っているのかもしれない。2 人の位置は(相対的に)高速で移動しているのに、一瞬で認識しあっている。人間業(わざ)ではありません。──と言うか、吉田の目、光っているし。


顔が「」となっている蒼樹がかわいい!

かわいいと言えば、携帯電話を切る時に、えいと言っている蒼樹もツボでした(昨日の書き忘れ)。彼女は一人暮らしが長いし、自宅では独り言をけっこう言っていそう。

本当に蒼樹は、カドが取れましたよね。最初のころに感じたトゲは、どこへ行ったのだろう? 中シャープさんと一緒に、ツンな蒼樹は別世界へ消えてしまったのか──。

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