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『バクマン。』 115 ページ 「記念撮影と教室」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 05・06 合併号)

49/365 (Android pesadilla)
(あなたが──カミか!)

毎度おなじみ、今週号の「ジャンプ」に出てきた「アウトーー !!」を紹介するコーナです!

今回のアウト第 1 段は、『SKET DANCE』ですね。「──え? 『修学旅行編』は終わったのに、どこが?」と思う人も多いことでしょう。

『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 15 巻 感想・2 : 亜細亜ノ蛾

進撃の巨人』という超絶面白い──他誌のマンガの名前が、今回の『SKET DANCE』に出てくるのです。

「──それがどうしたの?」

どういうことかは、下の記事をご覧ください。

結果的に大ヒット作を釣り逃したわけだし、この事件は、わりと「ジャンプ」編集部ではタブーになっているのでは……。

本当に『SKET DANCE』の作者・篠原健太さんは、狙っているのかどうか分からない角度から、きわどいネタを描きますね。そのキケンさは、師匠の空知英秋さんゆずりでしょうか。


今回の『バクマン。』にも、「ジャンプらしくないマンガが投稿されてきた」というエピソードが出てきました。古傷をほじくり返すのか……。

いや、でも、マンガ雑誌の編集部なら、こういう話は日常茶飯事でしょうね。

お食事とご歓談を

連載の回数で勝ったことを自慢する岩瀬が、「( ´,_ゝ`)」という顔文字にそっくりで笑えます。どんだけ勝ち気な人なんだよ!

それでも、岩瀬は丸くなってきたよなぁ……。

登場人物の性格は変えずに、印象だけを変えるところが『バクマン。』のすごさだ──と下の記事で書いたけれど、キャラ変わっとる。

『バクマン。』 小特集 - 性格が変わらない登場人物たちへ愛を贈る : 亜細亜ノ蛾


シュージンと岩瀬が緊張感のある会話をしていると、どうしても『DEATH NOTE』の夜神月と高田清美を思い出します。

ただ、よく考えると、シュージンは岩瀬に悪い感情を持つ要素がありません。過去に一度でも、岩瀬がカヤにイジワルでもしていたら別だけれど、そういった事実もない(カヤは、岩瀬からの花束を叩き返したケド)。

これまでは岩瀬が一方的にライバル視していただけですが、今となっては、お互いに良い刺激を与え合っています。こういう関係は良いですね!


亜城木コンビのまわりには、彼らをライバルだと思ってがんばっているマンガ家が多い。福田も高浜もそうです。

それなのに──、亜城木の 2 人は、自分たちのことだけを考えている。たまにサイコーが、エイジを意識するくらいです。

ベリデリシャス でーーーーす !!

せっかく「亜城木先生」の目の前に座ったのに、エイジは食い気のほうを優先している。

「天才キャラ」なのは同じでも、『DEATH NOTE』の L とは違い、食べ方が汚いですね。L やメロ・ニアは、育った環境が良かったのでしょう。

──ん? でも、エイジが育ったようなイナカって、食事の作法にきびしい地方が多いですよね。自分の家でもオカンがきびしかった。エイジの実家では、ゆとりを持った教育方針だったのでしょうか。


サイコーは、エイジが描いた原稿の量を、「ジャンプ」で連載した回数から推測しています。さすが、エイジ・マニアだけはありますね!(「年寄り好き」みたい)

多くのマンガ家や編集者は、エイジと自分とでは「住む世界が違う」(スピリチュアル的に言うと「魂のステージが異なる」)とどこか思っている。サイコーだけは「いつか並ぶ存在」だと信じています。これがすごい!

たとえば、今からマンガ家を目指す人や、最近デビューしたばかりの人が、「いつかは『ONE PIECE』や『NARUTO 』並ぼう──いや、追い抜こう!」と思えるでしょうか?

──まぁ、そんな人は、「声優と結婚するためにマンガを描く!」なんて思いませんケド。


なにげなくサイコーが思い浮かべた、やっぱ スゲーな 新妻エイジという言葉は、妙に語呂が良い。「いい国つくろう鎌倉幕府」みたいな感じ。

亜城木くん お疲れ

いつものように無表情で、胸に策略を秘めて、服部が近づいてくる。そして、サイコーとシュージンにかける言葉にも、けっして力を込めていない。それでいて──、気になることを言う。

──うまいやり方です!

こんな風に冷静な口調で刺激したほうが、亜城木たちは燃え上がる。港浦だったら、「すごいぞ 亜城木くん! トレジャーに(以下 2 万字省略)」と熱っぽく語りかけて、2 人から引かれることでしょう。

女性に対してもこんな感じで接すれば、服部はかなりモテそうな気がします。本人は、その気がないようですケド(どのケならあるの? などと聞かないように)。


この表彰式では残念なことに、自分が好きな高浜は、ただのひと言も話しませんでした。完全に、背景と同化しています。

サイコーとシュージンも、高浜に向かって「おめでとう!」──とはならなかった。亜城木はそんなこと言わない。この 2 人は、そんなヌクモリティな心はありません!

高浜もそれを熟知していて、自分の師匠にあいさつもしに来ない……。(服部が出てきた場面で)福田も、2 人から離れている。

いちおうは「ライバル同士で競い合いながら、全員で上を目指す」というテーマもあるのだから、もうすこしマンガ家同士の交流が見たいですね。

それは… 授業中 突然来た

編集部が大注目している候補作・『シンジツの教室』は、ぜいたくにも「原稿そのまま」の状態で、ほぼ 6 ページ分も載っています!

この作品は、『あやつり左近』を思わせる絵柄です。主人公の線はていねいに「小畑味」を薄くしていますが、モブキャラからは、小畑さんが描いた感じが漂ってくる。

おそらく、小畑健さんご本人が描かれたのでしょうね。

なぜこんなことを考えているのかというと──、読み切り版の『ラッコ 11 号』は、別の作者が描いたと知ったからです。さすがに、まるまる 1 話分を「他人の絵柄」で描ききることは、鉄人の小畑さんでもムリだった。

ラッコ 11 号 75 貝 「日本に吉田は多い」 橄欖石ソレアイトと獣の手 : 亜細亜ノ蛾


サイコーとシュージンが驚くほど、『シンジツの教室』を描いた作者は、絵が上手(という設定)です。編集部の人たちが言っていたように、これだったら、自信と一緒に原稿を持ち込めば良かったですね。

エイジみたいに、集英社から家が遠いなどの、持ち込めない理由があるのでしょうか。「ペロッ、これは伏線!(バーロー)」──と見せかけて、次回にあっさり登場すると見た!

私の名は カミ

『シンジツ』は、『【エニグマ】』にそっくりだから掲載できない──とサイコーは話しています。たしかに、それはそのとおり。

でも──、初期の『エニグマ』自体が、『未来日記』に似ているしなぁ……。

──などと言いながら、自分は、『エニグマ』は面白いし評価しています。「未来を予知する能力」なんて、創作の世界では「オーラ」並にメジャですからね。騒ぐことではない。


『96 時間』という映画の感想でも書いたし、今回の『バクマン。』でも出てきた話だけれど──、もう「誰も見たことがない、まったく新しい作品」を作ることは、ほぼムリでしょう。

96 時間 - 空気と光と家族の愛──これだけあれば親父は走れる : 亜細亜ノ蛾

そんなことを嘆くよりも、既存の作品に自分の作風を吹き込むことに力を入れるべきです。自分のスタイルを持てれば、そこから新しい世界が開ける可能性もある。

魔人探偵脳噛ネウロ』のような(二重の意味で)化け物作品が生まれることを、じっと待っています──。

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