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『バクマン。』 118 ページ 「裏と表」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 09 号)

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(アマチュアのモデルとは思えない──この風格)

事実は小説よりも奇なり。──イギリスの詩人・バイロンが叙事詩『ドン・ジュアン』に書いた言葉です。いまでは、ことわざのように使われていますね。

前回と今回の『バクマン。』には、「マンガの原稿をウェブに載せて人気を得る」という話が出てきました。現実の世界でも、同じことを考えているマンガ家志望者・作家は多いでしょうね。

でもまさか、こんな形で大々的におこなう有名なウェブサービスが出るとは、日本の感覚では予測ができなかった──。

参考: 百度(baidu)の新サービスが違法すぎてヤバイ: 切込隊長BLOG(ブログ) Lead‐off man's Blog

やっぱり 七峰くんは

シュージンは、七峰透を高評価しています。もちろん、『シンジツの教室』が作品として面白いから──もあるけれど、もう一つの理由は、あれくらいの過激な表現は許して欲しい──という願いでしょう。自分も、似たマンガをやるつもりだから。

『シンジツ』程度の表現も許されないとなると、表現のワクがせまくなる。まだどのような邪道バトルを描くかも決まっていないのに、初めから制限が多いのは不自由です。シュージンは、それを認めたくなかった。

編集部も大変です。『シンジツ』は魅力的だけれど、いったん前例を認めてしまうと、非人道的な作品が増えてしまう。いまは表現を抑えている『True human』も、暴走するかもしれない。さじ加減がむずかしいですね。


「シンジツの教室」は バトルじゃ ない。前回のサイコーが気がついたのは、このことでした。なるほど、同級生同士のだまし合いや、かんたんに人が死ぬことが問題というだけではなく、王道のバトルではないから、「ジャンプ」に向かないのか。

ここで思い出すのは、『幽遊白書』に出てくる名勝負です。蔵馬 vs 海藤優の「禁句(タブー)」戦では、ほぼ完全に言論だけのバトルでした。普通ならば、盛り上がらない。しかし、バトル用の能力もちゃんと活用していて、面白いのです。

『HUNTER×HUNTER』の「剣術の達人・ノブナガに見張られている密室」も、少年マンガらしい攻略法でした。やはり、作者は天才だ。だから、早く続きを書いてください!

『ハンター×ハンター』 10 巻の密室にジャンプキャラが挑む! : 亜細亜ノ蛾

なんか俺達って

キメ顔のサイコーです。いつものように「棒状の光が目にきらりんこ」となっているからまだ良いけれど、『SAW』に出てくる人形・ビリーみたいな目にも見える。

サイコーくん、「三日くらい寝なくても全然疲れない粉」(『レベル E』)とか、吸ってないよね?


シュージンの反応が面白い。サイコーがせっかく「\どや/」っと決めているのに、半分はハッタリだと見抜いてしまった。でも、この「時間差ノリツッコミ」は、『PCP』の中で使えそうな気がします。

考えてみると、「言うことは格好いいけれど、具体化は されていない」という主人公は、「ジャンプ」ではほかにいません。『銀魂』の銀さんなど、普段の言動はマヌケだけれど、やる時にはやるキャラばかりです。

やはり『バクマン。』は、邪道マンガだよなぁ。

軽率でした

佐々木編集長と七峰との会話に注目です。ほかの作家と話す時と同様に、プレッシャをかけるような話し方を編集長はしている。マンガ家ではなく、まだデビュー前の「マンガ家志望者」でも、エンリョはしないのか。

編集の人間にとって、マンガ家は「商売上のお客さん」ではない──ということでしょうね。

一方、七峰の反応も良かった。やってる事 アマチュアです! と反省している。ウラを返せば、自分がプロ(に近い立場)であると自覚しているわけです。なにしろ、七峰は自分で売り込みまでしている。プロでさえ、自分を売り込めない人が多いのに。


編集者たちは、みな七峰に好意を持っている。その中で、服部だけが無反応です。「策略家」の彼には、七峰はどう見えるのか──。

見て頂けたらと …………

『シンジツ』騒動は一段落しました。しかし、それからあまり日がたっていないのに、次のネームを早くも用意している七峰はすごい! 普通なら、数日から数か月は自分に酔って──それで終わるところです。

七峰は、思い上がった「天才もどき」ではなかった。その証明になりそうです。


編集長の断言がきびしい。ネットで 発表してしまって いる作品は、たとえ手直しをしてもダメとのこと。また新しい話を創り出すのは、一苦労──どころの話ではありません。

読み切りを手直ししただけの連載も多いのに……。

そう思っていたら、まったく 別の作品を七峰は描いて来たと言う。──いくらなんでも、早すぎないか?

『シンジツ』をブログに掲載した時も今回も、事前に用意していたとしか思えません。キユーピー 3 分クッキング方式みたいに。

これが駄目なら

新しいネームをボツにされたら青年誌に行くしかない──と編集長の目の前で、わざと聞こえるように七峰は言う。彼の行動はいちいち過剰で、演技くさい。

現時点で、七峰は「変化系の能力者」だと見抜きました。自分も「気まぐれでウソつき」なので、よく分かります(『H×H』ネタ)。

演技だろうがウソだろうが、問題ではない。マンガはただ一点──面白いかどうかです。編集長に認められれば、ほかのすべては白紙になる。リセットでメシウマ状態です(?)。

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