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『バクマン。』 119 ページ 「過信と宣伝」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 10 号)

百合仙桃
(ユリの花には──お茶がよく似合う)

コカ・コーラがスポンサについた『カクレカラクリ』の著者・森博嗣さんのところには、読者からこんなメールが届いたそうです。

「小説の中にコカ・コーラが何度も登場するから、森先生ったら、コカ・コーラからいくらかもらっているんじゃないのって、友だちと話してしまいました」

MORI LOG ACADEMY (4)』 p.201-202

世の中には、ほのぼのとした考えの方もいる。

このように、アマチュアとプロとでは、報酬に対する考えが大きく異なります。──もっとも、森先生の奥さまであり、プロのイラストレータであるささきすばる氏も、読者と似たようなこと──報酬はコーラだと思っていたようですが……。

おーっ 本当に 2 週間で

七峰透(たち)の描いた原稿を相田が受け取る場面には、ヤボなツッコミを入れたくなります。原稿が仕上がった直後にしか、その完成度を班長が把握していないのは、どう考えてもおかしい。大事な誌面に穴が開く可能性があるのに……(ストックはあるだろうケド)。

ただこれは、意味もなく(遅刻してきた生徒みたいに)小杉が小走りしてくるところも含めて、「マンガ的表現」でしょうね。

今回の話は珍しく不満があった(※昨日の感想を参照のこと)ため、こまかいところが気になります。

バクマン。 #119-3 「過信と宣伝」 キャラ立てとネガティブギャグ : 亜細亜ノ蛾


七峰が描いた『緊張とそれにともなう気体』には、緊張 すると オナラが出てしまうキャラクタが出てくる。この設定は、桂正和氏の『D・N・A2』を思い出します。過去の作品をリミックスする七峰たちなら、当然のように知っているでしょう。

D・N・A2 ~何処かで失くしたあいつのアイツ~ - Wikipedia

相田たち編集者は、この作品を知らなかったのでしょうか。──いや、おそらく、こんな設定の一つがカブっているくらいは気にならないくらいに、面白いのでしょうね。


今週号分の 1 回目から、書きたかった疑問があります。ガマンするのがつらかった……。それは──、

七峰の「判定人」たちは、原稿の仕上げも手伝うのか?

いまのところ、判定人の仕事は「空いた時間にチャット上でアイデアを出し合うこと」という描写しかありません。その程度だったら、暇つぶしに付き合う人もいるでしょう。

ただし、原稿を手伝ってくれる 友達がたくさんいる──とも七峰は発言しています。これは文字どおりにとらえたら、判定人たちはモブキャラや背景を描くなどのアシスタント業もしてくれる──ということでしょう。

プロの編集者である服部も、七峰の原稿にはかなりのレベルを持った 相当の人数がかかわっている──と分析しています。そうじゃないと、新人が 2 週間で読み切り作品を完成させることは、考えにくい。


さて、こうなってくると──さすがに報酬の話が気になってきます。「チャットで仲間とダベっている」だけならまだしも、絵を描くという神経を使う作業まで、無報酬でやる人がいるのだろうか?

おとといの感想では、この報酬の有無について「理想と現実」という観点から書いてみました。まぁ、いつものように、煙に巻きつつ……。

バクマン。 #119-2 「過信と宣伝」 大ファンと冷静な分析 : 亜細亜ノ蛾

自分のデタラメな考えを示すと、こうなります:

  • 「仕事」として報酬が欲しい人にはタップリ支払うべき
  • 無報酬で続けられる人は「趣味」として楽しんで欲しい

上記の意見は、自分の中では矛盾せずに両立しています。以前から、マンガ家が手にする報酬はすくなすぎると聞いていたし、自分もそう思っている。たとえば単行本の価格は、もっと高くしても良いはずです。

そして、それとは別に、描くことだけで幸せな人もいるはず。作品づくりに協力できるだけで満足するし、お金のためにやってるんじゃない──などと思っていたりするでしょう。


ちなみに自分は、テラ☆我利我利亡者(がりがりもうじゃ)で、ゼニ大好き! 金儲けを嫌う「嫌儲」(けんもう)──を嫌う者です。生まれてからずっと、楽してゼニが手に入る方法ばかりを考えている。

そんな自分でも、無報酬で作品にかかわる人たちのことは理解できます。そもそも自分は、毎日毎日、お金にならないのに原稿用紙にして 5 枚以上は文章を書いていますからね!(比較にならない?)

見事に被っている

平丸の七変化が始まりました。このページの下にいる平丸は、「もはや誰だよ!」と叫びたくなるくらいに、デフォルメされてかわいらしい。一昔前の少女マンガに出てきそうです。

──平丸さん、けっこうなお歳なんですケドね……。

その元・サラリーマン(しかも営業)の平丸と、教員免許を持っている蒼樹は、オトナなのに──おままごとのようなお付き合いをしているらしい。ここは両者のファンからすると、一安心というところでしょうか(何が?)。

これは非情にまずい状況だぞ

やっぱり平丸には、ネガティブチックな アイディアがよく似合う──という今回の話でした。

『バクマン。』に出てくる天才は、作風を変えずに成功しています。これからも平丸はネガティブな世界を作り続けるだろうし、エイジは王道バトルで戦い続ける。

この 2 人の天才が、いつもとは違うふんいきのマンガを描いた時には、まったく評価されません。毒気のない平丸の作品を読んだ吉田は落胆し、エイジの描いた恋愛マンガは順位が低かった。

そう考えると、コロコロと作風を変えた末に、日の目を見ない作品を何作も描いてきた亜城木夢叶は、成功への道をちゃんと歩んでいるのかな──と不安になります。ほとんどが自分たちのわがまま──もとい、向上心のせいですケド。

描く世界をガラッと変えて成功した蒼樹紅や、畑違いのところから急成長した岩瀬が、亜城木たちの未来を照らす救いの女神なのかも。

すごい 宣伝効果よね

完全に「悪」(と書いて「ワル」)という感じの七峰です。次回あたりでスタンド能力を使ってきそう。

『バクマン。』の世界では、近未来(たしか 2015 年)でも『トリコ』は続いているようです。ほかの作家の描いた作品が、ここまではっきりと表紙に出てくることは、けっこう珍しい気がする。しまぶー友情執筆で描いた──とかだったりして(無報酬で?)。

現実世界でもそれだけ長く連載が続くだろう──と、ある程度は確信して描いているのでしょうかね? あと 4 年後の「ジャンプ」なんて、誰も予測ができないと思います。「ジャンプ SQ.」なんて、電子出版を進めようとしているのに……。

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