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『バクマン。』 121 ページ 「自信と覚悟」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 12 号)

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(さわやかな山道を──汗まみれで歩いていた)

ラブコメと言えば、「勘違い」と「すれ違い」がつきものです(オトナ向けだったら、ひと晩の間違いも……)。これらの要素を抜きにしてラブをコメるのは、不可能です。

今回の蒼樹紅と平丸一也は、まさにラブコメの主人公といった感じでした! しかし、本人たち──とくに平丸は、そんなことは考えていません。それが面白い。

ネガティブ王子のことだから、どんどん悪い方向に考えていって自滅しそうで心配ですね……(日本語訳: いいぞもっとやれ)。

打合せ中に すみません

勘違いと言えば、初めのころの蒼樹紅であれば「(オトナの)お付き合いの仕方」を思い違えていそうでした。うーん、たとえば──、高級レストランでお食事をして、夜の 9 時くらいに「では、ごきげんよう」みたいな感じ(それは言い過ぎか)。

現在の蒼樹は、そんな「おままごと」は想定していないでしょう。何しろ彼女は、恋愛マンガを連載している売れっ子マンガ家なのです。あまり恋の駆け引きは考えなさそうに見えるけれど、さすがに「男子は何を望んでいるのか」くらいは思い描けるはず。

そもそも、前に連載していた『青葉の頃』なんて、福田大先生の指導のもとにパン☆チラ・シーンを入れていたくらいです(よく考えると、ものすごい関係だな……)。

さて、そんな「恋愛観が中二」から「高一くらい」へレベルアップした(しているか?)蒼樹先生は、平丸のことをどう思っているのでしょうか? 結婚までを視野に入れているのかどうか気になる。

どうも 2 人ともピュアすぎて、「お互いにユリタン・カズピョンと呼び合える関係」くらいが最終目標になっていそうで、ちょっとこわい。

終わり ですか…

編集者には固有の口癖があるようです。連載が始まるときには「おめでとう」、終わるときには「すまない」と言う人が多い。

2 ページ前の吉田も、平丸に謝っている。こちらは連載の終了ではなく、会議がとおらなかったからですが──、連載を決めるのは編集長であり読者です。なぜ服部や吉田が詫びているのか、すこし疑問に思いました。

ここで 2 人に謝られると、たとえ面白くないマンガでも、担当の編集者がゴリ押ししたり上手にプレゼンすれば連載できるのか──と思ってしまう。実際、そうなのかな……。明らかに「アカン! これはアカンでー!」という新連載があったりするし。


お姉さんほどではないけれど、ボーッとしていた印象の白鳥シュンも、顔つきがスッキリしてきました。たくましい。母親という憑き物(つきもの)が落ちたからです。

その母親も、だんだんと息子のことを認めているらしい。もしもシュンが自分から家を飛び出さなければ、ずっと白鳥家は母親が支配していたはずです。姉が結婚したら、おそらくその子どもも──。

白鳥家もシュンも、未来へ向かって歩き始めました。これで大丈夫ですね。あとは──、ピースのお嫁さん探しか……。

ネームは 僕達で作る

憎たらしさ全開の七峰透です。彼ほど初登場のころと印象が変わった人物は、ほかには いません。『DEATH NOTE』の夜神月から顔芸を引き継いだのはサイコーでしたが、七峰へと世代交代の時期が来ました。

ほんと チョロイよなと思っているページ最下段の七峰は、悪役そのものです。ただ、こんな表情を見せるのは、完全に噛ませ犬だよなぁ……。

ここまで「七峰透は悪いヤツ」という場面を見せられると、彼の「50 人の判定人法」が失敗することは確定ですね。必死になって彼を弁護する──みたいな感想を書いていた自分は、またもや的外れでした。

バクマン。 #119-2 「過信と宣伝」 大ファンと冷静な分析 : 亜細亜ノ蛾

『バクマン。』の世界では失敗に終わるだろうけれど、現実世界では検証する価値はあると思う。ただし、ビジネスの世界は実験室ではないのです……。


小杉は、志のある編集者ですね。初めて「ジャンプ」で担当したマンガから、自分で──編集者の力で連載を盛り上げていくことを考えている。

上のことは当たり前のように思われるけれど──。小杉に先輩風を吹かせている港浦なんて、「岩瀬のご機嫌」と「原稿」・「給料」の 3 つを取っているだけですからね。彼こそ、これでは 担当している 意味もない

何か 知ってるなら

名探偵・服部の聞き込みも、亜城木夢叶が相手なら直接的です。さすがに「ほのめかして」聞ける内容ではない。

服部からすると、七峰透に対して何らかの感情を抱いているというよりも、自分の後輩が困っている姿を見過ごせないのだと思う。福田と並ぶアニキ肌です。

──質問する相手が、この作品で 1 番の冷血コンビなのが問題だけれど。

一貫性が ない

人の心を見抜くことが得意な服部だけに、以前からいい印象は 持ってなかった。そう、七峰透の表面ではなく内面を見ようとすれば──、つまりは行動をきちんと見れば、「元気で明るい若者」だけには思えない。

それにしても、七峰に対する服部の評価は厳しいですね。「判定人法」をおぞましいやり方だと言い、連載会議でも落とされたと判断している。やはり、それがまともな編集者の考えでしょう。自分がズレていたのか……。

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