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『バクマン。』 123 ページ 「ピザとお茶」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 14 号)

Paper Sumo
(つい間違えて──相撲を取っていた)

今回の話はアツい! 最近では一番のアツさでしょう。──「厚い」とか「暑苦しい」という意味ですケド。

ということで、とうとう「あの男」が『バクマン。』の世界に復帰しました。いろいろとボリューム・アップしまくって──。

この作品には、「ジャンプ」の読者アンケートを集計した結果・「速報」「本ちゃん」がよく出てきます。できれば、現実世界における今週号の「本ちゃん」を見てみたい。まさかの「女性票: 0」に なっていないだろうか。

「尊敬しちゃいます」って

先週号を初めて読んだ時にも感じたけれど──、作者はドンだけ中井が嫌いなんだよ……。亜城木夢叶の「敵」である七峰透に力を貸すというだけで(本人は知らないとはいえ)中井の好感度が下がるのに、容姿まで気持ちが悪い。ミサワ化している。

参考: 地獄のミサワの「女に惚れさす名言集」

やはり、彼はかつての中井ではありませんね! 「中♯(シャープ)」だ。──って、もう毎回「中丼」とか「中++++」・「口|一一||」などと考えるのがメンドウなので、中井と呼びますケド。


意外だったのは、中井の作画テクニックが衰えていなかったこと。彼がイナカに引きこもってから 16 年くらい時間が過ぎたけれど(?)、一度でも身につけた技術はサビつかなかったようです。

その間、真冬の秋田県よりも寒い心を持つサイコーは、必死に技術をみがいていました。はたして、いまのサイコーと中井とでは、どちらの画力が上なのか──。と思ったけれど、よく考えたら中井は人物が描けないのでした。これでは比べられない。


もう一つ意外なのは、女性に対しても中井の態度が太ぶと──もとい、ふてぶてしくなっていることです。魔性の女・加藤奈津実の時に こりたのでしょうね。遠回しに気持ちを伝えるのはやめて、ハッキリ言うようになった。

この 2 つの意外を総合して考えると──おどろいたことに、自分の中で中井が高評価になっている。即戦力になる人材だし、ズバズバ発言して気持ちが良い。たしかに、たのもしいのです。

だったら 見合いの 相手でも

「誰得」な中井の回想シーンが始まりました。これ、「週刊少年ジャンプ」だよね……? 『こち亀』でも ここまでオヤジくさくない。

外見はオヤジそのものだけれど、カーチャンに対するダダのこね方は、まるで子どもです。おどろいたことに、イナカに帰ってから実家の農作業も手伝っていないらしい。中井の夏休みは いつまで続くのか──。


母子そろって悪態ばかりついていて、中井(子)のほうは本当に母親をうっとうしく思っているように見える。

でも──、中井(母)のほうは、息子と暮らせてうれしいのでしょうね。そうでなければ、こんなになるまで子どもを甘やかさない。──自分のオカンを見ていると よく分かります……。

いいトシをして母親に迷惑をかけている中井は、まるで自分の姿を眺めているみたい。自分の場合は、オカンをののしったり、物に当たったり、やけ酒を飲んだりしません。それでも、母親を困らせている。同じようなことを思った人も多いのでは……?

もしも、心に一点のくもりもなく中井を笑える人がいたら、いまの自分を大切にしてくださいね。親だけは、泣かせてはいけない。

俺はもう だめだ~~

たとえ実家に引っ込んでいなくても、七峰透の誘い文句は魅力だったでしょうね。連載を持っていない「元・マンガ家」には。

七峰が用意した条件は、あまりにも良すぎるように聞こえます。何かウラがあるのでは──と正常な思考を持った人間なら疑ってしまう。それでなくても今、いろんなところで勧誘が流行していますからね──。

七峰:
(◕‿‿◕) ボクと契約して、専属アシスタントになってよ!」

ただ、中井くらいの技術を持っていれば、これくらいの待遇でも良いかもしれません。彼が加入したことで七峰の原稿はより良くなっているからです。マンガ家もアシスタントも、もっと豊かになって欲しい。──アニメータもね……。

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今は一線を離れて らっしゃるなんて

なんとかして中井を確保しようとする七峰の言葉遣いは、まるで山久みたいです。あの編集者も勧誘がうまい。

──ということで七峰は、リーダーシップがあって・企画力に優れていて・作画も上手で・おまけに編集者としての能力まであることが分かりました。さすが『バクマン。』界の夜神月ですね! 「こんなこともあろうかと」会話術を習得していたに違いない。


七峰の甘い言葉にも、ようやく「ウラ」が見えてきました。亜城木夢叶・蒼樹紅に負けない仕上げを してもらうこと特別待遇の条件です。

──これは、よく考えると とんでもない要求になっている。どれだけ力を入れて描こうが、1 人のアシスタントができることには限界があります。中井はまだ知らないけれど、七峰のことだから負けたら中井のせいにするはず。

ウラを返せば、七峰はそれほど中井に期待をしている。

僕の敵じゃ ないね

かつての戦友たちとまた競い合えるなんて、中井にとっては この上ない状況のはず──でした。しかし、いまの彼は胸を張って戦えない(腹の肉のせい──ではない)。

亜城木と蒼樹を世話してやった──と中井は話す。大きなことばかりを言っている彼ですが、この言葉にはウソはありません。ただし、頭に「昔は」がつくけれど……。

意外なことに、蒼樹については借りがあると中井は思っているのですね。ここで頭に浮かんだ映像からすると、「作品で勝って借りを返す」というよりも「殴り返す」という意味に思えて、ちょっとこわい。


ピザ好きの おっさんの ご機嫌取りなどと七峰は皮肉を言っています。この場面を含めて、「七峰は中井を小バカにしている」と思う読者が大半だと思う。

ところが、自分には そうは見えないのです。七峰は、「中井を利用しよう」とは考えていても、悪くは思っていない。第三者が見る以上に、中井を大事なパートナだと思っているフシがある。

そういう視点から今回の話を読み直すと、面白い。

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