『バクマン。』 127 ページ 「熱血と完敗」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 18 号)

Orbital Elite Guard
(バイザーしか合っていないが──頼りになりそうだ)

『CROW』と『+NATURAL』とのコラボレーションに見られたような、大々的な合作は、「週刊少年ジャンプ」誌上ではあまり例がありません(自分が覚えていないだけ?)。

ところが、前号・今週号と続けて、合計 3 話分のコラボ・マンガが載りました。とくに、『SKET DANCE』の番外編が自分は好きです。作者同士が師弟関係にある『銀魂』との合作で、お互いのキャラをイジリたい放題でした。

客観的に見れば「テレビ・アニメーション化を記念した企画」でしかありませんが、『バクマン。』のアイデアが現実世界に飛び出したのでは──と思えなくもない(か?)。

ということは、七峰透プロデュースの「判定人法」が、いよいよ「ジャンプ」で始動──しないだろうなぁ……。

全然 駄目じゃん

前回のラストでは、「七峰が壊れてしまった……」と思ったけれど、このページでは いさぎよく負けを認めています。じつに気持ちの良い負けっぷりに見える。若いうちに負け方を知ることは大事です。

昔のバトルマンガでは、敵が負けを認める場面をあまり強調して描かれなかった。それよりも、主人公が勝って大喜び──で終わることが多い。読者からすると、負けた側の事情なんて知りたくないからでしょうか。

最近のマンガだと、敵側の事情も複雑です。単純な「悪」ではなくなっている。たとえば、『めだかボックス』と『保健室の死神』では、どちらも「正義が勝って良かったね!」で終わらずに、敵役が味方になったり、お互いの事情を察し合ったりしています。

吐き気を催す邪悪は、いまの「ジャンプ」にはいない。

──あ、ピザ好きなアシスタントが、その悪かも……。

簡単なものじゃない

小杉編集の言うことは正論だけれど、もしも七峰の作品が上位を取り続けていたら、今回の発言は なかったはずです。結末を知っていれば、誰でも何だって言える。

結果見てから 偉そうに言うなとは、世の批評家(気取り)たちにも言っていると思う。七峰を通した作者の言葉──なのかもしれません。

ずいぶん 落ちましたね

このブログでは「サイコーは冷血漢」と面白がって書いているけれど、根は熱血好きなんですよね。情熱を燃やす人は嫌いじゃないし、応援したがる。

シュージンは冷静に分析をする人だから、こういう場面では、サイコーよりも冷たく感じてしまう。そのクールさを出すのは、サイコーとカヤの前だけです。これが彼の本性でしょう。

亜城木は 2 人とも、他人との距離を取りすぎる。

──とはいえ、『こち亀』に出てくる某・関西人女性のような、「出会って 2 分でマブダチ」という人物は、『バクマン。』自体に出てきません。たとえば、新妻エイジは誰に対しても同じ態度だけれど、誰とも一線を引いている。

もういいや

今のところ七峰の最高傑作である『シンジツの教室』には、時間をかえるだけ かけられた──とのこと。彼が復活する糸口は、ここに ありそうです。

時間を使えば使っただけ、作品の出来が良くなるかどうかは、作品と作家の性質によるでしょう。パッと思いついた直感をそのまま描けば、それが最高の形になる人もいる。

七峰の場合は、じっくりと描いたほうが合っているらしい。つまりは、週刊連載には向いていないということです。それならば、月刊誌に移ったほうが良いかもしれない。

全員いなくなった

この場面のやり取りは面白かった。つい先ほど結果論を語っていた小杉がやってみなければ わからないだろと訴えて、自分の考えで新しい方法に挑戦してきた七峰が わかってるってと冷めた口調で言う。

2 人の言っていることが入れ替わっています。

そう言えば、マジメそうに見える小杉編集は、考えなしの発言が多い。チャラ男(死後?)っぽい七峰のほうが、計算高かったりする。

まったく性格の違う 2 人だから、これからも衝突することは多いでしょうね。多いに ぶつかり合って、成長していって欲しいです。


中井がやらかしたことは、たしかに七峰には大きな損失だけれど──、仕事の能力とは無関係では? ここで有能なアシスタントを解雇することは、七峰の首を絞めるだけだと思う。

あまりにも あっさりとクビにされたから、中井の存在とは何だったのかが、謎のまま終わりそうです。いや、もう終わっているのか……。

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