• 更新:
  • 投稿:
  • カテゴリィ:

『バクマン。』 129 ページ 「青春と末路」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 20・21 合併号)

Soho ghostly meetup
(路上には──何かドラマが待っていそう)

今週号の「ジャンプ」には、小畑健先生へのインタビュー記事が載っています(p.318)。とくに、新妻エイジのことを書いた文章が興味深い。

天才という設定ゆえ何をやらせても“新妻エイジらしい”で済んでしまうので、こういうキャラを作ってしまうとマンガを描くのが楽しくなります。

この一行に、キャラクタ設定の極意が濃縮されている。──しかし、それには、「天才」を描けるだけの説得力が必要ですね。小畑さんだからこそ言える、言葉の重みを感じました。

そこの公園で

自分の戦っている勇姿を蒼樹紅に見せるため、わざわざ公園に移動する──。これは、かつての中井巧朗がやった手口とまったく同じです。この 2 人は、よく似ていますよね。

以前に、もしも中井と平丸との外見を入れ替えたら──という仮定の話を書きました。いまの状況とは、かなり印象が変わってくるはずです。

ただ、2 人の差は外見だけでは ありません。仕事に対する姿勢も まるで違う。一見すると仕事に打ち込んでいるのは中井のほうだけれど、彼は何度も逃げ出した。平丸は、原稿を落としたことが ないですからね(公開されている範囲では)。

やはり、社会人として、信頼に差があります。

──まぁ、平丸にしても、男として完全に信じて良いかどうか、まだ分かりません。不幸になればなるほどマンガのアイデアが出てくる特殊能力を持っているから、蒼樹と結婚して幸せになったら、確実にグータラになりそうだよなぁ……。


分厚い革のジャケットを着ているとサマになるけれど、脱いでしまうと、平丸は足の貧弱さが目立ちますね。生活の大半はイスに座っているのだから、当然と言えば当然です。このあたりが妙にリアルなのは、作画の小畑健さん自身を参考にしていたりして。

この帽子とゴーグルも格好いい! 平丸の年齢を考えると、このアイテムが似合うのは奇跡に等しいです。「11 番スーツ」といい、これらの衣装を選んでいる彼を想像すると、ヘンな笑いが出てくる。

さて、ここから「ジャンプ」お得意のスタイリッシュな格闘シーンが見られるのかと思いきや──。

弱…

一撃でやられてしまう平丸には、蒼樹もあきれてしまう。ツッコミを入れる余裕があるお姫様は、位置的にも心情的にも、とっても上から目線ですね。

蒼樹紅という人物は、本当に性格が良くて素直な女性として、設定してあるはずです。それなのに、なぜだか「ウラの顔」を想像してしまう。彼女の暗黒面を見てみたい。

──これって、好きな女子に ちょっかいを出す、男子小学生の感覚なのかも。

出てきては いけない

このムクッと平丸が立ち上がるコマは、笑ってしまいました。藤子・O・不二雄という感じ(O = 小畑・大場)。

倒されても向かって行く平丸はステキだけれど、よく考えたら、腹肉で飛ばされただけ……。でも、中井の体当たりは威力がありそうですね。まさかの「マンガ家からプロレスの悪役へ転向」という展開か…… !?(ねェよ)


もはや有史以前の大昔に、この公園で中井は、ボコボコに殴られていました。彼が無抵抗だったのは、自分の命である右腕と原稿を守るためです。薄汚かったけれど、輝いていた。

あの彼は、もういない。

初めて読んだ時には緊張感のある場面に思えたし、中井のことを心の底から見損ないました。これは警察を呼ばれても仕方がない。──蒼樹のいる階まで、どうやって中井は上っていくつもりだったのか、かなり疑問だけれど。

ところが、先の展開を知っていると、なんだかコントのようにも見えてしまう。最後のコマの蒼樹は、「ダメだこりゃ」とか言っていそうです。『DEATH NOTE』では山ほどコラージュ・マンガがあったけれど、『バクマン。』は見たことがない。誰か作らないかなぁ……。

手 止まってるぞ

珍しく、ゆったりとした展開です。前のページと比べると、余計に のほほんとしたムードが流れている。

そう言えば、原稿を仕上げる速度を上げて 2 つの連載を持つ──というサイコーの話は、どうなったのでしょうか。「七峰透編」も終わってしまったし、そろそろ亜城木夢叶と新妻エイジの対決が始まるかと思いきや、まだまだ準備期間が続きそう。


小学校の同窓会──しかも 2 年生のころって、かなりビミョウな時期なのでは? 一緒に別れを体験した 6 年生のクラス会だったら、まだ分かるんですけどね。おそらく、クラスでリーダーシップを取っていた人が決めたのでしょう。

話もしてなかった よな?

夢見るような表情の 2 人が、妙に かわいらしい。誰でも、「あのころ」を思い出す時は、こんな顔になりますね。一瞬でも離れたら縁を切ることで有名なサイコーのことだから、ほとんどの友だちを忘れていると思うケド。

シュージンが昔 好きだった女の子が出てきました。この「直井いちこ」(なおい──)という子は、パッと見た感じ、ちょっと もったりした感じだから、「ビックリするほど きれいになっていたフラグ」がビンビン立ちまくりです。

──高木家の危機か……。

ただ、新妻エイジが好きだった子の告白も驚いたけれど、とくに進展は なかった。これが『美味しんぼ』だったら、話題に出た次のページには再会しているはずです。

バクマン。 #113-1 「不得意と心掛け」 恋の心情と外海時江 : 亜細亜ノ蛾

[2] このページの一番上へ戻る