『バクマン。』 131 ページ 「模倣と無意識」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 23 号)

Heart Of The Storm
(セキュリティ意識の高そうな──チョコの渡し方)

自分は、「マンガは、人を感動させられる芸術品である」と完全に思っています。しかし、一般的な出版物として販売しているのであれば、ある程度以上は商業的に成功する必要がある。

その点は、何もマンガだけの話ではなく、ほかの芸術──絵画や舞台・映画などと同じです。だから、「マンガなんて、金儲けのために描いているんだろ!」などと言う人がいたら、両方の手のひらを天に向けて・首をかたむけ・軽く息を吐けば済む。

「世間がなんと言おうと、自分の作品は これで良いのだ!」を貫きたいマンガ家も、同人誌で自費出版すれば良いのです。ただし、芸術とは表現者あるいは表現物と、鑑賞者とが相互に作用し合うことであるため、独りよがりでは成り立ちません。

鑑賞者あってこその芸術です。

参考: 芸術 - Wikipedia

現在、『バクマン。』でやっている話は、「模倣犯シリーズ」(命名: オレ)と言えるでしょう。「芸術品でもあり・商業作品でもあるマンガ」について、より深く追及する話になっていきそうです。

はたして、「表現の自由」は、本当に自由なのか……。

逆に意識して

サイコーが決意した「シュージンをフォローする!(キリッ」の内容は──、シュージン 大丈夫?と声をかけることでした。しかも、腫れ物を触るような態度で……。

さすが、サイコーさんのコミュ力はハンパないぜ……!

これは、たとえるならば、被災者に「大丈夫ですか? がんばってください! ><」と応援するようなものです。そう言いたくなる気持ちは分かるけれど、なんの励ましにもならない。

そうしたサイコーの性格をよく知っているシュージンは、わざと何も気にしていないフリをしています。それどころか、逆にサイコーのことを気づかって、心配させないようにしている。

そんなパートナの様子を見て、サイコーは心の底から安心しています。自分も当事者であるはずなのに、完全に「シュージンが やらかした……」みたいな態度が面白い。

ある意味、「いつもどおり」の 2 人でした。

バレンタインの話

サイコーには何も言わなかったシュージンですが、服部には今後の方針を確認しています。これは素晴らしい!

シュージンとサイコーが闘っている場は、アンケートの人気順で順位を争うという「週刊少年ジャンプ」であり、自分たちも 1 位を目指している。そのため、今回の事件のことで、亜城木夢叶のほうから編集者へ問題を確認することは、とても大事です。

まぁ、方向転換が必要な場合は、服部なら確実に助言をするはずですけどね。


服部は、表情から心情が読めないから、ここでの軽い返答は効果的でした。ポーカ・フェイスは、編集者に向いているのかも。「敏腕編集者」の吉田氏も、何を考えているのか読み切れない。

もともと人ごとのように思っていたサイコーは、服部の言葉を聞いて、完全に安心しきっていますね。すがすがしい表情が笑える。

なんだかこのページの絵だけを見ると、服部はアヤシゲな訪問販売のお兄ちゃんみたいですね。サイコーはすでに洗脳済みで、今度はシュージンの勧誘にやってきた──みたいな。

服部べえ:
「ボクと契約して マンガ家になってよ!」

(ところで、「はっとりべえ」というネーミングは、微妙に某マンガのネタバレだよなぁ……)

子供達が マネしたくなるくらい

洗脳続行中のサイコーが、ほおを赤らめて回想している。なんだか妙に かわいらしい。「変顔プリンス」の称号(?)を七峰透に取られたから、今後は「かわいい系」で売っていくのでしょうか。

どうせなら、その路線は岩瀬で頼む……。

サイコーが模倣犯のことをなんとも思っていないことは、シュージンにとっても良かったですね。2 人して暗い気持ちになっていたら、負の連鎖で良くない方向へ行くばかりでした。

本当に 今まで通りで

自分で生み出した「完全犯罪党」という言葉に、シュージンは押しつぶされそうになっています。

「PCP」は 犯罪を助長する マンガじゃない。これは、誰よりもシュージンがよく知っていること──のはずでした。それなのに、服部の口から聞いて確認することになるとは……。

公開されている『PCP』の「完全犯罪」には、人を喜ばせるモノもあります。連載の前に、サイコーとシュージンが協力した、亜豆の誕生日に贈る「完全犯罪」には感動しました。

シュージンは、もっと胸を張って良い。それだけの結果を出している。それに、まだまだ夢の途中で上を目指す──と自分自身で言っていました。こんなところで つまずいている場合じゃない。

そういう苦情が あるから

亜城木夢叶が(本当はサイコーが)アニメ化にこだわる理由を、いまだに服部は知りません。だから、シュージンの苦悩を服部は、完全には理解ができない。

シュージンは、服部に事情を打ち明けるべきでは?

「恋愛偏差値」は低い服部だけれど、純情な彼のことだから、サイコーの気持ちも分かってくれそう。ただ──、ものすごくわざとらしい態度でサイコーに接する服部の姿が、ありありと目に浮かぶな……。


シュージンは、まだ不安が残っているようだから、編集長にも相談したほうが良かったと思います。

たぶん、編集長も、服部と同じようなことを言うだけでしょう。しかし、同じ内容でも、ほかの人から聞くと印象が違ってくる。多くの人から聞けば、それだけ深く心に刻み込まれるのです。

──これも、洗脳の手口ですけどねッ! 「良い洗脳」と「悪い洗脳」があるのです。いまのシュージンは、頭と心をサッパリ洗い流したほうが良い。何か、打ち込める趣味でもあれば良かったのに。

シュージン:
「──子作りとか?」

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