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『バクマン。』 141 ページ 「年齢と実績」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 33 号)

Peek a boo
(なぜか──別の意図を考えてしまう写真)

悪のヒーローを主人公にするのは、少年誌では むずかしい。連載が始まったばかりのころは目新しさを感じても、けっきょくは「正義の味方」になっていく。

この手の話題には、『ドラゴンボール』に登場する、ピッコロやベジータの名前を挙げれば十分でしょう。『HUNTER×HUNTER』のキルアも、けっして「善人」とは呼べない過去を持っている。

上の 3 人は大罪を犯しながら、主人公と並ぶほどの人気があります。そもそも、彼らのことを「悪人」だと思っている人は、あまり いないのでは?

過去の悪行は問題としない人が多いのでしょう。現実の世界では、一生 背負っていく「業」(カルマ)だけれど……。

カッコイイビジュアルの 主人公

シュージンは説明が上手です。「邪道な王道バトル」という ややこしそうなジャンルも、かんたんに説明してしまう。しかも、わざと つまらなさそうに話し始めて、しだいに面白がらせる──という高度なテクニックも使っている。

聞き上手の服部が入れる合いの手も絶妙で、読者もすんなりと話に入っていけました。この 2 人の会話レベルは、かなり高い。「頭がいい人」とは、このような人を指すのだと思う。

アニメになり得るキャラか どうか

上で挙げたような登場人物ではなく、正義とも悪とも言える人物をシュージンは考えているようです。読者に考えてもらえるという点が重要ですね。

たとえば、『エヴァンゲリオン』に出てくる特務機関「ネルフ」が正義か悪かは、誰にも断言できない。『魔法少女まどか☆マギカ』に登場する「インキュベーター」も そうです。『SKET DANCE』のスケット団だって、暴力を暴力で解決している。

このように、完全な善──ではない人たちが多くの作品に現れます。読者である自分は、彼らの行動は正しいのか──と考える。自分の善悪感にも影響しています。


ただ、シュージンが描こうとしているのは、もっと分かりやすいキャラや世界だと思う。『スケダン』だって、いつも「彼らは間違っていないのか──?」と読者に考えさせるような作品ではありません。

邪道な作品としてギリギリの線を保ち続けた「ジャンプ」の傑作としては、『魔人探偵脳噛ネウロ』があります。「悪の主人公」を人間以外の存在にすると、グッと少年マンガに向いてくる。「人間の価値観では測れない」という理由(いいわけ)が成り立つからです。

読者と同じような年齢層の人間で、「ジャンプ」作品のダークヒーローを描いた名作といえば、『DEATH NOTE』は外せません。むしろ、シュージンが この作品の名前を出さないのは、不自然に感じるほどです。──あ、バトルマンガではないからか……。

シュージンの話を聞いた服部は、たしかな手応えを感じています。しかし、次回作のアイデアを褒める一方で、『PCP』を優先させている。作家をやる気にさせる言葉のかけ方が、服部は本当に うまい。どこかの小太り編集者に見習って欲しいです。


担当替えの可能性を服部は考えている。いままで何の伏線もなく、急に飛び出してきた話でビックリしました。

「次回作 担当できれば良いが」ということなら分かります。しかし、服部の言い方だと、『PCP』の担当をおろされる──とも取れる感じですよね。ものすごく気になる……。

こんな高齢者の 持ち込みは

服部と東との対面です。普段からポーカフェイスの服部だから、東にも表情が読めません。

じつは、服部の考えていることは港浦と大差がないけれど、東の受けた印象がまるで違う。相手によって態度を変えないことは、コミュニケーションを円滑にします。まずは、服部のリードで試合は始まりました(?)。


少年ジャンプの感覚とは、若者の感性と合っているのでしょうか。このテーマで記事が一本かけそうだけれど、ザックリと考えてみると──。

20 年以上も「ジャンプ」と接してきた自分は、いまだに「最近の『ジャンプ』には ついていけないわー ワカモノの雑誌だわー(ミサワッ」と思ったことがありません。それどころか、古いギャグをよく見る、ような……。

年齢は関係ない

週刊での連載を続けていくには、若いほうが有利なのは間違いありません。サイコーが倒れたあとに復帰できたのも、若さゆえの体力があったからです。

シュージンの復活や七峰透の失敗を見ていると、負けず嫌いな性格であることが、作家には重要だと思う。生まれながらの天才(平丸一也)でもない限り、のほほんと人気作家には なれません。


まさかのパンチラです! お色気路線から蒼樹紅が遠ざかった今、『バクマン。』に下着が出てくるとは思いませんでした。

ヒロインらしき女性の髪型と衣装は、どこかで見たような……。もうすぐ『HUNTER×HUNTER』が再開するのに、これ──、いいのか?

『HUNTER×HUNTER』8月8日の合併号から連載再開!単行本29巻の表紙絵も公開!|やらおん!

(いちおう書いておくと、冨樫義博 先生の奥さまは、『美少女戦士セーラームーン』の作者である武内直子 先生です)

レベル 68011

美少女戦士」って言っちゃったよ! 天下の「ジャンプ」で ここまで露骨にパロディを描かれると、すがすがしさを感じます。

「PTA」という略称は、もちろん あの団体 を意識している(おちょくっている)のでしょう。それと同時に、『PCP』とも似せている気がします。これは考えすぎかな?

厳正なる 計量

ここまで真正面からエロい設定のマンガは、「ジャンプ」では非常に珍しい。「不可抗力で主人公が おいしい思いをする」作品が ほとんどです。

というか、パンツも何も、すでに お尻が半分ほど出ているけれど……。床上 1m に 設置されたカメラなら、試合の開始と同時に映ってしまいそう。──と思わせる作戦かも。

高い入場料を払っているわりには、観客は上から観戦する。なんだか理不尽な気がしたけれど、負けた時のルールで すごいことをサラッと言っています。すべては、1 枚の布のために──。

鏡の国の針栖川』の松川咲を超えられるか !?

おわりに

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