『バクマン。』 148 ページ 「使い捨てと闘争心」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 42 号)

So 90's
(何もかもが新しくてドキドキした──「あのころ」)

亜城木夢叶の仕事場には、何十年も前からの「ジャンプ」が置いてあります。ぜひとも遊びに行きたい!

今回出てきたのは、表紙が『ドラゴンボール』の「ジャンプ」でした。この作品は永久に不滅です! ──が、人物の絵柄は、そろそろ古く感じますね。現代ではこんなに黒目が中心に寄ったキャラはいません。

──あ、地獄のミサワさんの絵柄って、鳥山明の変化球だったのか!?

90 年代のジャンプ!

サイコーが無造作に投げ捨てているのは、川口たろうが「マンガの資料」と称して集めたヒーローのフィギュアです。──「おじさん」の魂が、床に散らばっていく……!

真のコレクタやマニアだったら、自分がこの世を去ったあとは、「お宝」を墓に入れる──のではなく、自分と同じ趣味の人に持っていて欲しいと願う──と思います。死蔵させておくことを嫌う。

「オレが買ったのだからオレのモノだ」「オレのモノを どう扱おうと構わない」と思う人間が、世間で言うところの「オタク」なのだと思いました。

自分の場合は、好きになった対象があっても、「物体としての興味」は ありません。コンテンツ・マニアというか、「自分がどう思ったか・感じたか」だけが重要です。「自分オタク」ですね。

だから、ここのブログを読んで好意や敵意を持たれたら、そのこと自体には喜んだり悲しんだりする。でも、その人と同じようには作品を好きになれない。あるいは、その人の望むように感想を書き替えることは、絶対に しません。申し訳ないけれど……。

たとえば、じつは大場つぐみさんは「年々お胸が重くなることに悩んでいる現役女子大生」で、「いつも感想を読んでますよ!」とか「あの時のサイコーは──だったんです」とかコメントをいただいたとしても、自分を曲げたりは しまs

確かに新連載が 入ってきてる時は

たっちゃん編や やっちゃん編とか、顔のパーツで「千人」を表したヒーロー仙人とか、どこかで見たことがあるセンスですね!

大場つぐみ先生は、『とっても! ラッキーマン』が好きなんだなぁ(棒)。

週刊連載の時に『ラッキーマン』は すべて読んでいましたが、コミックスは持っていません。『バクマン。』好きとしては、持っていないとマズいよなぁ……(なぜ?)。

そのため、『超ヒーロー伝説』のネタが、どれくらい『ラッキーマン』と似ているのかが分かりません。「じつは兄弟だった」オチや「おバカなキャラにも悲しい過去」あたりは、出てきた気がする。


シュージンはともかく、サイコーは何度も『超ヒーロー伝説』を読んだことがあるはずです。それなのに、まだ作品から吸収できることがある。

同じ物事を見聞きしても、自分の意識しだいで、「ただ おもしろかった・つまらなかった」という感想で終わったり、自分の人生を変えるほどの衝撃を受けたりします。

自分が好きな作品や、名作と言われている本・映画は、繰り返し読んだり観たりしたほうが良いですね。真に優れた作品は、触れるたびに新しい一面を見せます。

この話 だけでも 面白いけど

「ジャンプ」の看板作家となったサイコーとシュージンの目から見ても、川口たろうの作品は素晴らしい。どうして連続して打ち切られるようになったのか、不思議に思うほどです。やっぱり、絵柄ですかね。

川口先生も、原作者になれば良かったのに……。

いや、どんなにヒットしたマンガを描いても、その 1 つの作品だけで終わってしまうマンガ家が大半ですからね。もっと多いのは、1 つもヒット作品を描けなかった作家ですケド。


作家にとって大事な作品は、つねに「次の 1 作」です。週刊連載に置き換えると、次の回ですね。

そのため、すでに描き終わったマンガを読み直すなんて、マンガ家にとっては苦痛でしかないと思います。読み返して「いい話を書いてるなー」なんて思うのは、よっぽどのナルシストだけでしょう(意外と多い?)。

川口たろうは、それでも 1 話目から全部の話を読み直した。自分の作品を おもしろくするには、どうしたらいいか──と真剣に考えた末の行動です。なかなかマネできませんよ!

過去に積み上げたものから

一話完結というと その場だけのギャグタッチな話 いい話とかになりがち──。これを読んで、心がズキズキと痛かった作家もいるのでは? そう感じるだけマシですけれど。

今までがあるから 面白く読まされる一話 であり 壮大な先の展開を 期待させる 一話完結を続き物の中に入れるのは、ものすごく高度な構成力が要求されます。だからこそ、読んでみたい!

最近の「ジャンプ」で言うと、『HUNTER×HUNTER』が毎回のように絶品の一話完結(風)でした。とくに驚いたのは、No.316「本名」に出てきたあのセリフですね!

HUNTER×HUNTER #316 「本名」 子どもの駄々には正面から向き合おう | 亜細亜ノ蛾


亜城木の 2 人は、プロのマンガ家になって何年にも なるのに、いまだにこんな作り方 したこと一度もなかったという道がある。これからも、そんな体験の連続でしょうね。

『バクマン。』の作画担当者である小畑健さんも、この作品で新しい方向性を いくつも見せてくれました。一番の「発明」は、作品名や人物名に「アイコン」を付けたことだと思う。

さらに、今回のラストのコマに注目してください。この「真横を向いているのに全部見える口」は、小畑さんが めったにしない描き方です。とくに、リアル寄りの描写では皆無なのでは?(探したら出てきそう……)

この口の描き方は、『めだかボックス』の暁月あきらさんが多用されています。正直なところ、この横顔には違和感があって、嫌いなんですけどね……。

新しいことへの挑戦にも良し悪しがある──のかも。

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