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『HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)』 No.6 「ヒソカの条件」

お中元 飲むと美味い──切るのはマズい

第 6 巻は おまけページが楽しかった! 妻・武内直子姫が夫・冨樫義博王子にインタビューしています。

──読んでいるほうは状況の設定だけで照れくさくなってくるけれど(自分で「王子」て!)、ご本人は喜んで描いていたのかな(「けけけ」と)。その浮かれ気分が作品に影響されない点は さすがですね。

HUNTER×HUNTER』・『レベルE』『幽☆遊☆白書』の題名が決まるまでの壮大なドラマが、この おまけによって明かされました。とても ここには書ききれないけれど──、

ひと言で言えば「その場の思いつき」らしい。

ただ、冨樫先生のことだから、どこまでが本当なのかは分かりませんけどね! たとえば何年か あとに次回作が発表されて、上に挙げた 3 作のタイトルと合わせ・並べ替え・ノイズを消し・あるいは足すと──、

てんで性悪キューピッド』に なるのでは!?

No.045 「レン」

「天空闘技場編」は、言ってしまえばゴンとキルアの「修行編」です。さらに言えば天空闘技場は、『ドラゴンボール』の「天下一武道会」と「カリン塔」を合わせた施設に見える。

さらに、コミックスも 6 巻目ともなれば、中だるみの時期でもあります。これはダルンダルンな展開に──とはならず、この巻も面白かった!

新たな新要素を投入し、新しい登場人物も出てきます。シリアスな展開にギャグを盛り込みつつも、魅力的な人物だって容赦なく切り捨てる。──それでいてムダは何もありません。バランス感覚が並みはずれています。

戦う場所を除けば、闘技場は巨大な一流デパートみたいに見える。それだけに案内役の女性は、どの人もレベルが高い! 女性の登場人物が一番多いシリーズかもしれません。──服装はアレだけれど。


新登場のズシウイングは、一見したところでは「普通の人」という感じがする。それなのに、一般人と見分けられるのは不思議です。

ズシは何歳なんだろう? ゴンとキルアは気にしていないし、ウイングは 3 人とも「子供」と ひとくくりにしているため、年齢が分かりません。ズシだけ 1 歳ほど下に見える。

ファイトマネーによって「ジェニー」という お金の単位が登場しました。どう見ても日本の硬貨と同じだけれど、缶ジュース 1 本分152 ジェニーとは高すぎます。

しかし、こんな巨大な施設に入っている自動販売機であれば、通常よりも値上げしている可能性が高い(自分は 1 ジェニーが何円か知っているけれど、明かされるのは まだ先である──)。地震や火事が起きたら大変だろうなぁ。


2 億ジェニー以上も天空闘技場で稼いだのに、4 年間で お菓子代に 消えたなんて、さすがに話を盛りすぎじゃないの? ということで調べてみると──。

Amazon のお菓子・スイーツ部門で高額な商品を調べると、26 万円の「シュガークラフトウェデイングケーキ S 字型 3 段スペシャル」や 12 万円の「高価な本物の宝石(パール)が飾られたシュガークラフトケーキ」が見つかりました。

また、「お菓子」の範囲を広げると 36 万円の「松阪牛 A5 サーロインステーキ 200g×30 枚」などもある。──こういった食品を食べ続ければ、たしかに 2 億なんて あっという間です。


スピーディな展開で読者を引っ張るマンガなので、さっそくキルアとズシの試合が組まれました。同時に、2 人の名前は英語で「KILLUA」・「ZOOCI」だと分かる。この つづりの感覚は、英語・米語圏でも通じるのでしょうかね?

これまでのキルアは、イルミを除けば楽勝で突き進んできました。その彼の手刀を食らったのに、ズシは すぐに立ち上がる! このイガグリくんが かなりの強敵に見えました。急所を外す技術が高いか、異常に耐久力があるのか──。

温厚そうで間が抜けているウイングも、恐ろしい形相で叫ぶ姿を見て奥の深さを感じました。ウイングとズシとの出会いは、サイド・ストーリィとして読んでみたいです。昔はズシも荒れていたりして。

さて、ここで登場する「レン」という技(?)が、ズシの強さの秘密なのか──。

No.046 「ネン」

そんな連中」のコマには大笑いしました。直前に不吉な印象をゴンと読者に突きつけておいて、ページをめくると「ドーン」ですからね!

対戦相手を押し出したゴンのポーズも微妙に面白い。『家庭教師ヒットマン REBORN!』の主人公・沢田綱吉が放つ「X BURNER(イクス バーナー)」に格好が似ているから、同じくらいの威力があるのかもしれません……!


「レン」の秘密をズシに聞こうなんて、当たり前すぎて逆に出てこない発想です。さすがゴンですね! この素直さがゴンの武器です。

釣られてキルアもゴンに同意しているけれど──、ズシを さんざんバカにしていた上に何度も殴りつけたことをすっかり忘れている。もちろん試合の場で起こったことなので、ズシも まったく気にしていないけれど。

闇ズシ
「(あとでキルアさんのジュースに 下剤を入れておくっス!)」

「燃」(ネン)や「点」(テン)・「舌」(ゼツ)・「錬」(レン)・「発」(ハツ)という言葉を初めて聞いた時には、なんだかイヤな予感がしました。

──と言っても、キルアのようにウソを見抜いたわけではなく、「『H×H』も超能力バトルに突入か……」と残念な気持ちのほうが強い。ところが、これからが本番です!


ウイングが放つ「舌」の迫力に押されつつも、ゴンは すこし身構えた程度でした。一方のキルアは、天井まで逃げて、完全な警戒態勢に入っている。

この場面を見て、「キルアは臆病者だ」という感想で終わった人もいるでしょう。しかし、これが実戦でウイングが本気だったら、ゴンは命を落としていたかもしれない。この場合はどちらが「強い」と言えるだろう?

──といったことを すくない情報量で読者に想像させる。その技術とセンスが ずば抜けています!


いよいよ「念」(ネン)の四体行である「纏」(テン)・「絶」(ゼツ)・「練」(レン)・「発」(ハツ)が登場しました!

ほかの能力バトルマンガで よく見るような「あとからコロコロ変わる取って付けた設定」ではなく、ずっと先まで この 4 要素が基本になっている。作品の世界で しっかりと「生きている」設定です。

これでようやく「ブハラが山ほど焼き豚を食べられた理由」が、「念」によって説明できる──のかなぁ……。

「ウイングの属性」からすると、「紙きれを 刃と化し」て「手から離して投げた」上に缶を切断するなんて、相当の実力者であることが あとで分かります。

ただこの時点では、「念」は「便利な魔法」程度の認識でした。どこまで作者が先を見通していたか、想像すると楽しい。いわゆる「ライブ感覚」かと思いきや、かなり「念」の設定は作り込んでいると見ました。

休載を大いに利用して……。

No.047 「見えない壁」

200 階で待っていた殺気を放つ者の正体は──なんと案内ガールだった! ──という引っかけが面白い。

この場面だけの登場が もったいないほど、彼女は黒い魅力に満ちあふれています。たんなる不眠症かメイクの加減だとは思うけれど。

一瞬で消えたから勝手に妄想すると──、絶対に彼女は『だめんず・うぉ〜か〜』な恋愛観だと思う。すなわちダメ男で身を滅ぼすタイプです。彼女を狙っているイケメンや金持ちは多いのに、なぜかヘナチョコ男が忘れられない──とか。


奇術師・ヒソカの再登場です!

ハンター試験中はヒソカも微妙な顔も多かったけれど、このあたりから完全に美形キャラとして描いている。その点もファンとしては うれしい限りです。彼みたいにクレイジィな人物が不細工だったら、ちょっと好きになれないし……。

ヒソカは男なのに、ハイヒールを履いている点も斬新です。たしかに連載当時は、男性ファッションとしてハイヒールや木靴が流行していたような気がするけれど、それを少年マンガに持ち込んだのは冨樫先生だけでは?

ペタンとヒソカが座り込む場面は、ゾルディック家にいたミケと印象が重なります。ゴンたちに対する威圧感や、休みながらも すぐに襲いかかれる姿勢が似ている。

たとえばヒソカとミケが本気で戦ったら、どちらが生き残るだろう? ──なんとなくヒソカは動物好きっぽいから、手出しができなかったりして。

そう言えば自分は、2001 年に初めて冬のコミケに参戦しました。ものすごく格好いい男性コスプレイヤがヒソカの衣装を着ていて、そのオーラに圧倒されたものです。いい思い出だなー。


花びんに突き刺さった花は、ゴッホの『ひまわり』にソックリです。当然のように意識して描いたのでしょう。花びらの 1 枚が抜けて落ちる瞬間は、なんとも絵画的です。

トランプのカードで人体を切る──というヒソカが使った「トリックの種」は、「念」であると分かりました。98% は後付けの設定だと思いますが、読者に そう感じさせないだけの演出力が素晴らしい!

HUNTER×HUNTER 2 巻 「霧の中の攻防」 1 - 時には落ちることも正解 | 亜細亜ノ蛾

No.048 「ヒソカの条件」

他人の「念」を目覚めさせるには、通常は熟練者の手助けが必要です。ゴンやキルア・ズシにはウイングが居たように、ウイングにも良い師範代に恵まれたのでしょう。どんなゴリラ──いや素晴らしい「念」の使い手なのかな。

「代償」と引き換えに「念」を手に入れる方法もあります。念による 攻撃でムリヤリ起こす方法は、本編で直接は描かれていません。たんなる説明だけの話でしょうね。今のところは……。

ウイングの「念」を肌で感じた際に、ゴンとキルアが面白い表現を使っています。とくにキルアは、読んでいて実感できる表現力が素晴らしい。彼は中二なセリフだけではないのです!


ヒソカの性格を考えると、お人よしな手助けをするわけがない。それでも「とおせんぼ」していたのは、「熟れる前の果実」であるゴンとキルアをほかの者が傷つけないためです。

おそらくヒソカは、ゴンの素質と実力を現時点で誰よりも正確に把握している。数時間で「とおせんぼ」をクリアできると信じていたから、この場で動かずに待っていた。その彼でも、ゴンが 200 階の住人に一勝することは難しいと読んでいる。

不気味な連中は、相当な実力を持っているらしい──。

No.049 「戦闘開始 !!」

「洗礼」を受けた者たちは、その(大きすぎる)対価として身体の一部を失うらしい。もしもゴンとキルアが そのまま 200 階に上がってきていたら、この作品は違う意味でも歴史に名を残していたでしょうね。

それにしても、車いすに乗っている人物なんて、どうやって戦うんだ? 武器の持ち込みは自由だから、機関銃でも搭載しておけば良いと思うけれど。

そして、現在テレビで放送中のアニメ版の『HUNTER × HUNTER』は、彼らの姿を忠実に描けるのだろうか──。


受付ガールが可愛らしい! この階まで上がってくる強者は珍しいから、久しぶりの解説に彼女は気合いを入れたでしょうね。将来が有望なボウヤたちだから、今から目を付けておくつもりだった──とか。

ひとりで彼女は盛り上がっているのに、お子ちゃまたちは無反応だから、まるでトリオ漫才のようになっている。そのコミカルさも『H×H』ガールズに欠けていた要素です。再登場して欲しいなー。

受付嬢の負けず嫌いで元気な性格は、マンガが違えばヒロインにも なれたでしょう。あるいは『てんで性悪』の お色気担当とか。──非常に残念です!

先ほどの目つきがドヨンドとしていた案内役によると、200 階からはファイトマネーが支払われないらしい。バトルオリンピアで副賞を手に入れるまでは、フロアマスターと言えども無収入に逆戻りです。

このフロアに来た者は すでに億単位の金額を稼いでいるけれど、キルアのように贅沢三昧を続けると無一文になってしまう。アルバイトしながらフロアを死守する者もいたりして。


「纏」でオーラをまとったゴンは、なぜか髪の毛がスーパーゴン人のように とがっている。そんな設定でしたっけ? これは作者も「ないわー」と思ったのか、この描写は姿を消します。いま見ると笑える。

ギドが念を込めた独楽(コマ)は、彼自身でも動きが予測不能とのこと。──それって、自分も巻き添えになるのでは? 念を覚えたてのころは、ひとりボケツッコミのようにコマが当たりまくったでしょうね。

──だから全身を布で覆っているのかな……。

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