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『HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)』 No.13 「9 月 10 日」

Spooky Chateau Frontenac 古き城を訪ねて──新しき世界へ

第 13 巻の後半は、ハンター史に残るような名ゼリフが いくつも出てきます! 11 年後の今日でもハッキリと頭に残っているくらい印象的だった。

そして いよいよ始まった「グリードアイランド編」は、最初から大冒険を予感させます。ワクワクさせる描写が本当に うまい!

No.122 「9 月 6 日 3」

念の達人集団である幻影旅団とは比べものにならないけれど、ゴンとキルアは彼らからも一目置かれました。ところがツェズゲラは、一目見ただけで 2 人とも却下している。

『グリードアイランド』の性質を考えると、プレイヤを慎重に選ぶ意味も分かります。ゴンとキルアの性格から考えて「あきらめた者」に なるはずがない。しかし、初対面のバッテラには それが分かりません。

おもしろいことに、ツェズゲラは現時点で 2 人の成長性と 潜在能力・性格を見抜いている。その上で 2 人を──とくにゴンを挑発しているのは、やる気を出させるためでしょう。ある意味では恩人ですね。


必殺技と言えば、ほとんどのバトル・マンガで まっ先に修得します。「10 週打ち切りコース」を恐れる作家は、第 1 話の 1 コマ目から中ボス・ラスボスと主人公を戦わせたりもする。

H×H』の場合は、第 13 巻になって ようやく必殺技──「発」を覚えようと しています。しかも、ほとんど師匠に頼らず自分たちで編み出そうとする点も珍しい。

どこまでも「王道のようで邪道」な作品ですね!

「幻影旅団をやっつけたい」と願っていた「強化系」のゴンは、即座に「戦闘力を強化する能力」を希望するかと思いきや、なぜか頭から煙を噴いている。そんなに悩むことか!?

キルアの「電力を溜めて放電する能力」は、せいぜい「雷で攻撃する」くらいの印象でした。ところが、ものすごく可能性を秘めた念能力に成長する。過酷な生い立ちを感じさせず、周囲に溶け込む彼らしい能力です。


パクノダの件で しんみりと感謝していたフィンクスとフェイタンは、てっきり殺しから足を洗って真面目に審査を受ける──のかと思いましたよ! 何も変わっていない……。

普通の作家であれば、最初から「悪党からしか盗まない義賊」みたいに幻影旅団を描くところです。でも冨樫先生は普通ではなかった──。だから自分が熱狂しているのです!

No.123 「9 月 6 日 4」

『グリードアイランド』に興味を持っていたフェイタンは、もともとゲーム好きなのでしょうね。当然のように「マルチタプ」(マルチタップ)という周辺機器を用意している。

念能力者は「凝」が使えるから、動体視力も ずば抜けているはずです。アクション・ゲームには持ってこいですね!

いつものように分かりにくい たとえ話を出すと──。

自分が一番やり込んだ格闘ゲームは『バーチャファイター 3 tb』で、リオンが出した起き上がり下段攻撃が完全に目に見えて、サラのサマーソルト・キックで直接 斬ったことがあります。「凝」は あれを毎回できるのか!


クロロ・ルシルフルの「盗賊の極意」は、「念能力を盗む念能力」ということは明かされていました。ゼノが見破ったとおり、盗むための条件は厳しい。よく戦闘中に相手の能力を見抜けたな……。

HUNTER×HUNTER 11 巻 「9 月 4 日」 1 - 君を捜す夜空 | 亜細亜ノ蛾

今回の扉絵では、さらに「盗まれた側は、その能力を使えなくなる」という情報が加わりました。なんという恐ろしい能力なのか!

ネオンの占いだけで持っていたようなノストラード組は、その能力を奪われて、これから どうなるのだろう……。


クラピカが語る修行の内容が興味深かった。鎖、愛しすぎ! 同人誌でも さんざんネタにされていたようですね。いろいろなモノと鎖を置き換えられるよな……(ごくり……)。

「具現化系」の能力者は全員が同じような修行をするのだと仮定すると──、シズクはずっと掃除機のことを考えていたのでしょうか。なんだか「かわいそうな子」みたいな感じ。

クラピカの場合は実際に鎖を触れたけれど、デメちゃんみたいに「空想上の物体」を具現化したい場合は、どうやってイメージを強めるのだろう? ひたすら妄想力を鍛えるしかないのかな。


すっかりゴンも読者も忘れかけていたウイングの再登場です! 部屋の番号からすると、どうやらズシは 100 階クラス以上にいるらしい。念を使えるのだから 200 階クラスで戦えそうだけれど、まだまだ早いのかな。

全てを同時に 見せなさい」というウイングの指導は、基本の「四大行」と その応用技のことで、念の奥義にも つながっていく。「5 分で考えた」みたいな設定にはない厚みを感じました。

ところで、かりにゴンが戦闘以外の能力を強化したい場合でも、同じ修行が早道になるのでしょうかね。たとえば「容姿の魅力を強化したい!」なんて欲望を満たしたいと思ったら、顔面にオーラを集中させれば良いのかな。

ヒソカ
「違うよ ここだよ♥(ズキューーーン」

No.124 「9 月 7 日 1 - 9 月 10 日 1」

扉絵のレオリオが格好よかった! そのままファッション誌に使えそうです。ただし この服を着て外出するには、本人のレベルが かなり要求される。──それも現実と同じですね。

本編のレオリオも、友人思いな一面が見えて良かった。「この街で会った 誰よりも いい 心音(おと)がするわ」とセンリツに言われるくらいです。お前ら、付き合っちゃえよー!

そのわりにセンリツは転職をすすめているから──レオリオのことをマフィアの一員と思っていたのでは? たしかに幻影旅団の前で演技を見せた度胸からして、カタギじゃないよな……。


「練」で強めたオーラを「纏」で溜めて「凝」で集中させる。その上、同時に全身のオーラを「絶」で閉じることで威力を高める──なんて、とんでもない高等技術に思えますね。

ここでゴンが見いだした応用技は、ずっと先の展開で「基本にして奥義」だと分かる。作者が思いつきだけで描いていない証拠です。


借金をしてでも約束通りに資金を作ってきたゼパイルは偉い! さすが、(けっこうケチな)キルアですら信頼した男ですね! 自分だったら、木造蔵の落札金額と 8 千万を持って、とっくに行方をくらましているでしょう。

何億円に化ける木造蔵よりも、昔作った贋作(恥)を買い戻すほど見栄っ張りなゼパイルは、持ち逃げなんて一瞬たとも考えなかったはず。楽天家の彼は、いつかは大成功しそう。そのカギはハンター証かな?

数千万単位で一喜一憂していたゴンたちですが、バッテラは合計で 3,000 億くらいは『グリードアイランド』に使っています。それでも資産の半分は残っている。あまりにも桁が違う……。

それだけ お金があったら、お団子頭のお姉さんも思う存分【自重】できそうなのに!


何しに来たんだよ! ──という感じにミルキが退場しました。ヨークシンの観光(おもに飲食店)だけで終わりましたね。

ミルキもゾルディック家の一人だし、ハンター・サイトで彼の顔写真くらい出回っているのでは? ヨークシンの街で狩られるミルキ──なんて展開も あり得たかも。

ただ、いっさい描かれていないだけで、こっそりとボディ・ガードが尾行していた可能性は高いと思う。

そう言えば、キルアの顔写真でも 1 億くらい稼げそうです。どうしても切羽詰まったら、レオリオのライセンスを質に入れるよりは良い選択なのかな。

No.125 「9 月 10 日 2」

いかついタモさんみたいな司会者の紹介でツェズゲラが登場し、『グリードアイランド』参加資格の審査が始まりました。

まっ先に並んだ特徴的な人物のなかでも、「ひらひらした洋服の美少女」が気になります! ゴンとキルア以外にも子どもの参加者がいたのか……。

──じつは有名人の彼女ですが、誰も反応していません。さすがは「ふるいにかけられ た方々」ですね! (まだ設定が固まっていなかっただけ)


新登場のプーハットは、じつに良い味を出しています!

今後も登場し続けるし、わりと重要な人物なのだから、美形キャラにする──という最近の少年マンガ界の「常識」は、『H×H』には通用しません(そもそも美形しか描けない作家が多い)。つまりプーハットは(以下略)。

マルチタップの存在を知らず、ろくに調べもせず、単純にメモリーカードを差したプレイヤのせいで、プレイ人数が減ってしまっている。バッテラも参加希望者も、じつに腹が立つ状況ですね。


慎重派のキルアは、考えすぎる傾向が強い。

それでも自分のことを「品定めされる側の 人間」だと言うのは正しい認識です。今回の審査だけではなく、ハンターとして生き残るためには、今後も何度か値踏みされ続けるでしょう。

キルア以上にプーハットは頭を働かせたけれど、ゴンの発想は さらに上を行っている。この「最後はゴンが持っていく」展開は、何回見ても痛快です!


この場面で語られた「理に依って──」は、どうやら冨樫先生の作った言葉らしい。「無理が通れば道理がひっこむ」をひねったのでしょう。心に響く良いセリフですよね。

正解への道が 険しく危ない程 馬鹿と利口両方 兼ね備えてねェと 前へ進めなくなる

“理に依って 無理に進む” ってやつよ

この言葉を受けて立ち上がるキルアも格好良かった!

冒険しなきゃ 進めない !! それだけの 道 !!」という前向きな考えは、キルアが殺し屋ではなくハンターとして生きる決意の表われです。今後の人生で何度も思い起こすでしょう。

キルアの名ゼリフはラストにも飛び出しました。「オーラを電気に変化させること」の すさまじさは、ツェズゲラのような一流のハンターにしか分からないけれど、下の状況は想像すると寒気がしますね……!

強力な 電気か

生まれた時 から 浴びてたぜ 家庭の事情 でね

No.126 「9 月 10 日 3」

クセの強い人物ばかりが残った挑戦者のなかでも、ゴンの「必殺技」は衝撃が大きかった。ライバルの前で目立つことは、この場合は あまり有効ではないけれど。

その後 3 人で合流して「乾杯」しているけれど──、お酒を飲んでいるのはレオリオだけですよね!? あきらかに飲み物のビンは 1 本だけですが、サイダか何かだよな……(アニメ版で忠実に描いて回収さわぎとかマジ勘弁!)。

最短でも 4 年 会わねーって ことか?」なんて むくれながら去ったレオリオですが、その 4 年間という見積もりは、はたして長いのか短いのか……。


最新式の 防犯システムを 設置した古城や、参加者のために貸し切りの列車まで用意して、バッテラは万全の準備を整えていました。彼の尋常ではない意気込みを感じます。

契約書を読んだだけで、現実世界へ持ってこれる「何か」が重要だと すでに分かっている。そこまでしてバッテラが手に入れたいアイテムとは?

──もしも 500 億より価値のあるモノであれば、持ち逃げを考える人物も出てきそう(つねにズルを考えるブログです)。


『グリードアイランド』のシステムは、多人数で同時に同じ仮想空間に参加する──オンライン・ゲームそのものです。

この回が連載された 2001 年の時点で MMORPG は存在したのかな──と調べてみると、『ウルティマオンライン』が発売された 1997 年で すでに一般的になっていたらしい。

ウルティマオンライン - Wikipedia

自分はずっと『DOOM』などの FPS や格闘ゲームにハマっていたので知らなかった。「ゲームを通して交流すること」が苦手な古いタイプの人間です(ウィスキィの入ったグラスを揺らしながら)。

さて、ようやく 10 年以上も前にジンが残した指輪を使える日が来ました。どんなゲームが待っているんだろう? 自分が初めて買ってもらったゲーム・「カセットビジョン」の『きこりの与作』みたいな感じかな。

きこりの与作(カセットビジョン) 4250 - YouTube

No.127 「9 月 10 日 4」

『グリードアイランド』の中は、ゲームの世界だけあって「いかにも電脳空間」していました。ゲームの説明をしてくれる女の子も、日本のゲームやアニメのキャラっぽくて、サイバなデザインです。

彼女のような子がジンの好みなのか!?(疑惑の目)

ゴンだけではなく読者もジンの手掛かりを期待していたけれど、「たんなる自慢」だけだった。それでも、何のヒントもなく置いていった箱よりは、ジンからの親切なメッセージかも しれません。

思う存分 プレイしてくれ」という言葉は、初めて子どもに「遊ぼう」と誘った父親からの贈り物です。


カードを全種類集めるという目的も同時プレイも、十分に現代でも通用しそうな設定ですね。

アニメ映画化やゲーム化が決定している本作品は、ぜひとも『グリードアイランド』もオンライン・ゲーム化に挑戦して欲しい! そうしたらハマるかも?

ただし、「指定ポケット」や「フリーポケット」・「カード化限度枚数」の上限を決定するのは、ちょっと考えただけでも恐ろしく難しい! 本編は よくバランスを保てたな──と感動します。

ここで女性が語った基本ルールを決めるだけでも、かなりの頭脳と時間を消費したと思う。おそらくゲーム好きの知人と複数人で話し合って決めたのでは?

何から何まで冨樫先生が一人で決めたのだとしたら──それこそ神だ(たぶん当たっている)。


ずっと電脳空間が続くのかと思いきや、ゲームの世界は自然界そっくりでした。「レベル 1 のモンスタ」すらいないような草原です。

何の手掛かりもないし、誰も助けてくれないところは、現実と同じとも言える。

挑戦者のコンビが言う「視線が人特有の 湿り具合」というセリフは、切れ味が鋭くて印象に残りました。とくに この巻は、良い言葉の宝庫ですね。

まだまだ これから盛り上がってくるぞ……!

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