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『HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)』 No.19 「NGL」

jūgoya 十五夜 by Tawaraya Yoshitomi 俵屋吉富 うさぎ うさぎ──なに見てねる?

前巻の終わりには「すぐに終わりそう」なんて書いたけれど、もう すでに「キメラアント編」の おもしろさにハマっています!

なんちゅうもんを読ませてくれたんや……。なんちゅうもんを……。これに比べたら『■■■』はカスや──とまでは言わないけれど(3 文字の作品?)。

しかし、これほど「懐かしい人物の再登場」が喜ばしくない話も珍しいですね。こんなことなら、表紙だけの登場が良かったかもしれません。

今回の表紙も「登場人物と動物シリーズ」で、なぜかレオリオと金魚でした。「派手な外見に似合わぬ優しさ」が共通しているからでしょうかね。──あ、「金」(かね)が好きだから?

No.188 「NGL」

キメラアントたちはバリエーションが豊かで、師団長たちの元になった動物ですら十何種類にも なります。ザリガニやカエルにワニまで女王は食べたのでしょうか。この同じ巻で分かるように、ペンギンまでいる!

全種類の生物が NGL にいたとは思えないので、以前に女王と祖先が食した遺伝子の情報が元になっているのでしょうね。女王は「どこ」から来たのだろう……?

──それよりも疑問なのは、「」と書いてある服は どこに置いてあったのか、だったりして。


「(生まれたばかりなのに)長老風のカメ」の提言によって、キメラアントたちは「名前を持つお許し」を得ました。

感想書きとしても ありがたい限りだけれど──、例によって例のごとく、冒頭の「鳥人間」のように主要人物の名前すら なかなか公開してくれません! いじわる!

ほぼ人間並みの知能を持っているのに、女王が「名前という概念」を知らなかったことは、人間である自分には想像が難しい。王直属の三戦士と同様に、女王の名前も自分で名づけて欲しいです。

その三戦士たちも女王は直接 産まないし、兵隊たちも女王から見ると「孫」に当たる。王だけが女王の子なんですよね。自分を産み落とした存在が、完全に「アリ」だなんて──イヤだなぁ……。


カイトたちは最速で NGL を突き止めた──のではなく、むしろ後発組だったようです。これには意表を突かれました。先に駆けつけたハンターたちは、どんな情報源を持っていたのだろう?

題目通りの エコ団体じゃ ない人たちは、現実世界でも多いですよね。たとえば──。

No.189 「潜入」

巨大な樹木の内側に「検問所 兼 大使館」が あるなんて、なんとも洒落ていますね。しかし、川の上に浮いているだけなので、見ていて心配になってくる。水没したらコンピュータの情報が消えそう。

この検問に落とされて、スピン(スピーナ・クロウ)は入国できません。もしかして、シリコンを胸に──じゃなくて、たぶん金歯か何かでしょうねー(説得力ゼロ)。

そして、キルアも厳重な精密検査を通過したことは、よく覚えておきましょうね。あとの展開からすると、かなり疑問です。


通信手段が存在しない(ことになっている) NGL の国内では、地道な調査を重ねるしかありません。しかし、キルアの言うことから考えると、かりにキメラアントたちの被害に気づいていたとしても、その事実を隠しそうな気がする。

NGL は、キメラアントたちの楽園ですね。

「この世の楽園」と言えば、なぜか自分はオーストラリアが思い浮かびます。だから、コアラの登場は自然に感じました。(この記事の後半にも出てくるけれど)住んでいる人は ともかく、オーストラリアの大自然は素晴らしい。

妙に味のある「コアラ男」は、おそらく ものすごい勢いで水を発射して、弾丸並の威力を出しています。「救えねェ」が口癖の彼は、「哲学的なヒットマン(暗殺者)」みたいですね。

一方の「カメレオン人間」はノリが軽すぎて、とても師団長とは思えません。この時点では、「1 話だけで消えていく雑魚キャラ」に見えます。コアラのほうが役者が上だよなぁ。

あきらかにペンギンの姿をしたペギーまでいて、キメラアントの女王は雑食にも ほどがありますね! 先祖代々、世界各地を食べ歩きしてきたのかな(言葉にすると楽しそう)。

参謀のペギーは、本からの知識だけで人間たちの行動を予測しています。そう、当然のようにキメラアントたちは、人間のことは「食料」としてしか考えていないはず──だったのですが……。


キメラアントたちに人間だったころの記憶が残っていることが、「レイナは オレが 守る」と鳥形の師団長が口にしたことで判明しました。

そのため、「人間の能力を受け継いでいるはずだ」という考えが すぐに浮かんだわけです。そして、見た感じでは師団長よりも下のアリまで、もう人間の武器を使いこなしている。

ただし「鳥男」は、キメラアントとしての自分と、人間だった自分との記憶が混乱しています。完全には人間時代を覚えていません。そのことがキメラアントにとって、災いとなるのか幸いとなるのか──。

No.190 「狩り(ハント)」

前回のラストで、まさかのポックルポンズが再登場しました! 蜂と手紙を受け取る時に、わざわざ正座をするポンズが かわいらしい!

──けれど、そんな余裕がある場面ではありませんね……。カイトよりも先に NGL へ潜入したくらいだから、ハンターとしての実力を上げたはずですが、それが悲劇の始まりだった──。

ポックルは念の修業を積んでいたようで、「七色弓箭」(レインボウ)という「放出系」の技を使いこなしています。名前のとおり、「赤の弓」(「赤の矢」では?)や「橙の矢」など七通りの矢を使い分けるのでしょう。

おそらく、「青の矢」は打たれると落ち込んだり(ブルー)、「紫の矢」は刺身に よく合うと見た!(?)


そもそもポックルとポンズは、どういう経緯で一緒になったのだろう? ポックルは幻獣ハンター(を目指していたはず)なので、ポンズも同じなのかな。それとも、「あらゆる薬品を使う」というポンズを、治療係として雇ったのかも。

ポックルとポンズは「ポ」家の兄と妹──という説を読んだことがあって、よく考えるなぁと感心しました。たしかに 2 人の姓は公開されていないから、まだ可能性は残っていますね。

彼ら以外の 2 人は、見た目からして いかにも三流といった感じです。実力も外見と釣り合っていたらしい。一瞬にして命を奪われたことは、まだ幸運だったのかも……。

もう お気づきのとおり、冨樫先生の作品に出てくる登場人物は、主人公クラスになるほどシンプルな外見になります。ゴンとキルアなんて、いつも無地の T シャツと短パンだから、ほかのマンガだったら「街の子ども A・B」ですよね。

味のある人物を描くことが好きそうな先生は、今回のように「使い捨てキャラ」を出して欲求不満を解消している。──そう考えると、やっぱりゴレイヌの活躍には神の愛情を感じるなぁ。


ハッキリと人間の顔を持つパイクは、この場にクラピカがいたら瞬殺されそうな蜘蛛(クモ)男です。

ポックルが打った念の矢をパイクは平然と掴んでいるけれど──、「念能力は念能力者にしか対抗できない」はずでは? 「念が見える」だけなら、才能の問題で片付くけれど……。

これは、ポックルの「発」に まだまだ威力が不足しているからか、あるいは「具現化」した矢なのでしょうか。

サソリ女のザザンは、なんとも悩ましい格好ですね! キメラアントは、種類によって衣服を着ていたり裸だったり、さまざまです。彼らにも人間と同じような羞恥心があるのだろうか? なければ良かったのに……。


サブ・タイトルの「狩り」には残酷さを感じます。

ポンズだけは無事に帰れると思っていたから、「あの場面」を初めて読んだ時には驚きました……。せめて女王に差し出されていたら、「もしかして」が ありえたのに、その可能性すら潰されています。

ゴンとキルアのせいで 2 回もハンター試験を落とされたり、目に光が ないせいで不気味に見えたり、ポンズには良い場面が ありませんね。

いやいや、この「トゲ虫」に撃たれて『(旧)エヴァンゲリオン劇場版』された人物がポンズかどうかは、まだ確定していない──と思いたいけれど……。

「ポンズの本体は帽子説」を押しておきましょう!

No.191 「プロ」

(もず)とウサギと人間を合成したようなキメラアントが現われました。「鳥人間コンテスト選手権大会」で優勝できそう(雑君保プ先生の『ワールドヒーローズ 2ネタ)ですね。

ゴンもキルアも かなり驚いているけれど、魔獣の「凶狸狐」(キリコ)も似たような感じだから、ちょっと不思議な気がします。「失礼だなチミたち!」とも思った。

考えてみればカイトも、「キメラアントは魔獣なのでは」と一度も考えていません。さらに言うと、女王の足(手?)の調査結果が「アリのキメラアントに似ている」という情報だけで、完全に両者を「同じ生態」だと断定している。


あの「爆弾魔」(ボマー)と互角以上に戦ったゴンとキルアが、念を知らない「ウサギ男」に苦戦しています! しかも、カイトの挑発によって火が点き、「纏」を身に まとった 2 人にすら、「ウサギ」は楽勝で戦っている。

生身の肉体だけで念能力者と対抗できるなんて、これまでの常識を覆す存在です。それでも、カイトのほうが「ウサギ」よりも上なようで、ひとまずは安心できる──かなぁ……。

キルアの電撃攻撃は、新たに「落雷」(ナルカミ)という技に昇格していました。グリードアイランドを出てから それほど日数が過ぎていないのに、新技を身につけたのだから、毎日の修業を欠かさなかったのでしょう。

──あ、そう言えば、この帯電も精密検査に引っかからなかったのか。「アレ」も見抜けなかったし、けっこうザルな検査ですね……。

キルアの「落雷」からゴンの「ジャンケン・グー」へ つなげるコンボ技が素晴らしかった! 本当に息がピッタリとあったコンビです。

しかし、それでもウサギは失神すらしていない。「でも、惜しいところまでは行った」という結果で読み流したから、まさか惨劇の始まりだとは思わなかった……。

ちゃんと『H×H』を読んでいた人は気づいたのかな?

No.192 「人間犬」

現時点では、「ウサギ男」(ラモット)と「鳥男」との実力差が分かりません。師団長と部下との差は、そのまま戦闘力に影響するのだろうか?

早生まれのキメラアントほど人間の影響が少ないはずだから、どちらかと言えば弱そうな気もします。あとは、元になった動物の強さも重要でしょう。

チータ男のヂートゥとライオン男のハギャは、「どこの劇団四季だよ!」という印象ですが、かなり強いのだろうな。

ハギャは百獣の王らしい風格である一方、ヂートゥは ひょうひょうとしていますね。──あ、もしかしてチータじゃなくてヒョウなのかな? どうやら『ハンターズ・ガイド』には、ヂートゥは「ヒョウ男」と書いてあるらしいです(未確認)。

念能力者を「レアモノ」扱いするネーミング・センスは、いかにもゲーム的で冨樫先生らしい。キメラアントのなかには、よっぽど「生前」にゲームで遊びまくった者が いたのでしょう。


NGL の裏の顔が明かされました。そこには、近代的な設備や銃火器が持ち込まれている。「エコ団体の裏側を暴く場面」を描いた点に、なんだか深読みしたくなりますね……。

──まったく関係ない話で恐縮ですが、野菜のグリーン・ピースとクジラの料理が食べたくなりました。「相性が良い」し「腹が ふくれる」という「うまい話」なんですよねー(『さよなら絶望先生ネタ』)。

飲むドラッグである D2 (ディーディー)が生まれた理由は、お決まりの利権がらみだろう──と普通なら考えられます。ところが──。


カイトの「円」(エン)は、半径 45m 程も探れるとのこと。最大 4m という、ノブナガ師匠の影が薄くなるな……。

後からキルアが気がついたと言うことは、カイトは「隠」(イン)の状態で「円」を使ったはずです。「円」の半径を広げるだけでも そうとうな修業が必要と思われるのに、その上「隠」まで合わせるとは、すでにカイトは達人クラスですね。

てっきり敵として出てくるかと思った「人間犬」の登場は、ものすごく気味が悪かった。犬の格好を薬漬けで長い間 強制されたせいか、ヒジを足のように使っている男がエグイ……。

ヘビと馬と人間が合成されたようなキメラアントは、人間を犬以下の扱いにしています。そんな「馬人間」が非道な行ないをしても、カイトは「目を そらすな」と言う。ゴンには厳しい言い付けです。

その理由を聞くだけで、カイトが数々の修羅場で惨劇を見てきた──と分かりますね。こんな状況でも冷静になれるくらいに……。

No.193 「チョキ」

16 本の腕を持った「千手拳」(せんじゅけん)の使い手と、マスクが不気味な「蚊女」は、ひたいに女王や鳥男と似た模様があります。

師団長クラスでもないアリに表われていることから、この模様は世代が若いアリの特徴なのかも──と思って読み返してみると、アリによって模様はバラバラですね。それに、下級兵でも模様がありました。

とくに模様の法則もないのかな?


キルアの「効かない体質」が久しぶりに出てきました。未知の毒にまで抵抗力を持つ「体質」を「訓練」で身につけるなんて、どう考えても あり得ないと思うけれど……。

HUNTER×HUNTER 1 巻 「出発の日」 2 - 同類 相まみえる | 亜細亜ノ蛾

キルアの「蛇活」(じゃかつ?)を防げなかった時点で、「蚊女」には不意打ちの毒針しか攻撃の手段がない。その上で毒まで効かない──と知った後の、彼女の潔さが良かった。この状態でも、何時間は生きられたはずなのに。

「蚊女」はムダにセクシィだから、その点を生かせば、免疫のないキルアに善戦できたかもしれません。オンデマンドでも配信中のアニメ版・『HUNTER×HUNTERは、ぜひとも その方向性でお願いします!(「キメラアント」編まで続くかなぁ……)。


ゴンの「チー」(チョキ)は、昆虫の 頑強さと 人間の 柔軟さを持った「16 本腕」ですら両断する威力が ありました! そして、初めて命を奪うつもりでゴンが攻撃した瞬間でもあります。

キルアがハンター試験から帰ってきた時には、せいぜい葉っぱを切るくらいだった「チョキ」は、いつの間に攻撃力を増したのでしょうかね? 「爆弾魔」対策の修業が役立ったのかも。


馬男・ユンジュを沈めたカイトの念能力は、消音器付きの大型銃でした。この場面だけを見ると、じつに使い勝手の良い能力に思えます。「殺る時は できるだけ素早く 静かにな」というスタイルもカイトによく合っている。

なんとなく『ノーカントリー』を思い出しました。

ノーカントリー - 最後に老人が望むのは平穏な日々──なのか | 亜細亜ノ蛾

ゴンもキルアもキメラアントとの戦闘に ついてこられるし、カイトは強いし、現段階では順調に先へ進めそうな気がします。

ただし、相手は何百(何千?)も居るはず。いっせいに襲ってこられたら、「確実に 頭を 潰せ」を守れるだろうか。今から不安が広がります──。

おわりに

今回のサブ・タイトルは『煙か土か食い物』からパクr ──借りました。同時に 2 作品のネタバレになっている気もするけれど、気にしないように!

『煙か土か食い物』か石けん(ブラックジョーク) | 亜細亜ノ蛾

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