『ジョジョリオン』 volume 3 「家系図」

2010-02-17_17-57-05_Canon EOS 7D_f2.8_1-60s_iso2000_67mm なんとも愛らしい──ひたいの肉

第 3 巻も大弥(だいや)のターンは続くッ!

ということで今回は、「大弥ちゃん かわいい!」の ひと言を何千字かに薄めた感想──を書こうとしましたが、思い止まって ほかの部分にも触れました。


まず、表紙が美しいアース・カラー(木や土・空などの自然色)が多めで地味になりそうなところを、広瀬 康穂(ひろせ やすほ)の髪の毛や服・背景に使われる黄色と紫が強く目を引く。

紫色で塗られた樹木が生えている裏表紙の杜王町(もりおうちょう)は、荒木 飛呂彦(あらき ひろひこ)先生が好きなゴーギャンの絵画のようです。その色彩感覚が優美だ。

カバーをめくると、「白目を剥いた猫」らしき奇妙な絵に驚きました。本編でも不気味だった「猫のようなモノ」は、ちょっと かわいそうでしたね。

さて、その正体とは──?(読んでの お楽しみ!)

#010 カリフォルニア・キング・ベッド その 3

いきなり現役女子高校生着替えシーンから始まるッ! 何かを羽織るだけではなく、わざわざ大弥が着替えた理由は、自転車に乗るからか──と思ったら、またもやキワドい格好でした。

大弥は、どれだけオレの「心を奪う」のか……!

一方、われらが主人公・東方 定助(ひがしかた じょうすけ)は、突然の『To LOVEる』(とらぶる)──を無視して、おとなしく部屋の外で待っている。それどころではない。

定助はは、「影踏み」で勝利するように知恵をしぼっています。ただ、大弥の想定外の照明は街なかのほうが多いから、おとなしく自転車に乗っていれば良かったと思う。

そもそも自転車の 2 人乗りという密着状態になれば、普通に「2 人の影が重なる」はずでは?


冷蔵庫を使ったトリックは、前回までの大弥であれば見破れたはずです。では、なぜ引っかかってしまったのか?

まず、大弥は冷静ではなかった。携帯電話を無断で使われた上に、定助が「大切な人」(康穂)に連絡を取っていたことは、大弥にとって許しがたい。独占欲と誇りを踏みにじられたからです。

そして、「ソフト & ウェットの記憶」を奪っていたことが決定的に大きい。スタンド能力の警戒は完全に解けていました。相手の力を奪うことで不利になるなんて、何とも皮肉ですね。

──ワナ自体は前回までと同じだし、アッサリと大弥が影を踏んでいたから、トリックの すごさに気づいていない読者も多いようです。

冷蔵庫の扉が閉まる音を疑うことは不可能に近い──、と大弥の立場になってみれば分かる。たんに絵と言葉をなぞるだけでは、作品の「味見」程度しか楽しめません。

ミステリィでもバトルでも、登場人物が大げさに騒いで、ようやく多くの読者に迫力が伝わる。そればかりに慣れていると、「化学調味料たっぷり」の作品しか読めなくなりますよ! (この例えすら意味が分からないだろう)

#011 家系図

「大弥編」は ひとまず終わりました(たぶん)。ところが、今回も大弥がキュートすぎるばよえ〜ん

そして何の前触れもなく──「パン」が「モロ」に見えているッ!(※『もののけ姫』のキャラに似せたパン菓子の話です)

支配欲と嫉妬心の強いヤンデレ・ガールな大弥は、暴力ではなく能力を使う。いまの定助に とってはナイフの攻撃よりも恐ろしかったけれど、大弥の心にあるのは「好きな人から愛されたい」という気持ちです。

──『ジョジョ』の第 4 部に登場した山岸由花子(やまぎし ゆかこ)や、『スティール・ボール・ラン』に登場した「少女」のシュガー・マウンテンも素晴らしかった。

それでも大弥のほうが、より「普通の少女」っぽい。定助に冷たくあしらわれて「グスン」と泣くところなんて、最高に最高じゃないですか! 荒木作品で萌えられる日が来るなんて、夢にも──見ていました!

荒木 飛呂彦神
「──あれ? まだ『萌え』とかいうの描いてなかったっけ? じゃあ、(サラサラッ)」

常秀(じょうしゅう)と(はと)の姉弟は、「マンザイのコンビのように仲良し」です。つまり、「裏では どうか分からない」感じ。この家の住人は、全員が腹に一物ありそうですね(サナダ虫──ではなく)

ただし、基本的に常秀は いいヤツだと思う。康穂をめぐる恋敵として、定助に敵意を向けているだけです。ひげ剃りを貸すくらいの親切心はある。常秀もスタンド使いになったと思われるので、今後は本格的な敵になるのかな。

姉も弟も、いまのところはギャグ要員でした。まさかの「女子に肉と書く」ネタ(ごくり……)は、お子ちゃまと「ジャンプ」読者には笑えるけれど、いいオトナのみなさんはマネしないように!

「女子と肉」と言えば、「肉食系女子」のほかに、『僕は友達が少ない』の柏崎 星奈(かしわざき せな・通称「肉」)も思わせます。ちなみに、同『はがない』には羽瀬川 小鳩(はせがわ こばと)という登場人物も出てくる。何か関連は──ないのだろうな。

あと、荒川 静香さんの名前が普通に出てきてビックリしました。──いや、ここは「一巡後の世界」(のはず)だから、同姓同名の別人なのかも。


スティール・ボール・ラン・レースとの関連は、第 2 巻でも語られていました。「ちょっとした遊び」程度に思っていたけれど──、それは『ジョジョ』の読者としては許されない甘さですね!

ジョジョ』シリーズは、血統を大事にする物語です。

ジョニィ・ジョースタージョセフ・ジョースターの名前が家系図に出てきてニヤリとしました。我々が知る人物とは別人かもしれませんが。

舞城 王太郎先生の『JORGE JOESTAR 』は、 ジョナサンの父親であるジョージ・ジョースターが主人公です。この作品の構想と、今回の家系図と、どちらが先に思いついたのか──ちょっと興味深い。

『ジョジョリオン』 3 巻・『JORGE JOESTAR』・『JOJOmenon』発売せまるッ! | 亜細亜ノ蛾

#012 『ペイズリー・パーク』と『ボーン・ディス・ウェイ』 その 1

ジョースター家と東方家の血統」を調べるなんて、昔からのファンにはワクワクする展開です! 「一巡する前の世界」では「空条 承太郎(くうじょう じょうたろう)無双」すぎたから、空条家は お休みでしょうか。

今回の敵の正体は、まったく不明です。しかし──虹村(にじむら)さんが あからさまに怪しい! 常秀の洗濯物をまぎれ込ませた人物も彼女にしか思えません。

──と見せかけたワナなのかなぁ……。


ペイズリー・パーク』は、「かつて『かつてプリンスと呼ばれたアーティスト』こと現・プリンス」(回りくどい)の楽曲名です。

プリンス (ミュージシャン) - Wikipedia

ボーン・ディス・ウェイ』は、大好きなレディー・ガガ様の素晴らしいアルバムのことですね! 1 枚名の『ザ・モンスター』と このアルバムは、何度も繰り返し聴いています!

レディー・ガガ: ザ・モンスター - 怪物は魅力ある女神なり | 亜細亜ノ蛾

#013 『ペイズリー・パーク』と『ボーン・ディス・ウェイ』 その 2

敵の正体は誰なのか

主人公の定助はライダが敵ナビが味方だと思っているし、タイトルにも名前が 2 つ並んでいる。つまりは「ペイズリー・パーク」がバイクに乗ったライダで、「ボーン・ディス・ウェイ」がナビのスタンド──と思いますよね?

自分のように(斜に構えた)ミステリィ読みからすると、読者に対して作者が わざわざ情報を与えている点に怪しさを感じます。

それに、大弥のスタンドである「カリフォルニア・キング・ベッド」がサブ・タイトルの時には、スタンド名が括弧書きでは なかった。今回は二重カギ括弧で囲んであるから、これは「たんに荒木先生が好きな曲名」だと見た!(たぶん違う)

もうすこし素直な視点から見ても、「相手を好きな道順で歩かせるためのライダとナビを使ったスタンド攻撃」にも思える。──つまり、「選択の自由を奪うスタンド」では ないか。

これまでに登場したスタンドが すべて「何かを奪う」能力だったことを考えると、ナビの「安全な方向に導く能力」では中途半端です。──それとも、「携帯電話のナビゲーション機能を奪う」とか?


康穂にも「歯型の傷」が付いていました。彼女もスタンドを使える(ように なっている)可能性が高い。水先案内人のようだった康穂も、物語に深く関わってくるでしょう。

──ナビの能力者が康穂で、ライダはホリーさんとも考えられる。あるいは両者の能力が逆でも良いけれど、2 人とも無自覚にスタンドが暴走しているのだと おもしろい。

また、まったく別の候補者も見つけました。

第 4 部の主人公である東方 仗助(ひがしがた じょうすけ)のスタンド「クレイジー・ダイヤモンド」の絵を地面に描いている男が、前回の第 12 話で「OWSON」(オーソン)の前に いました。

そして定助は絵を踏んでいる──。もしかして、それに男が怒ってライダ型スタンドを発動しただけとか!?

おわりに

大弥ちゃんが どれだけプリティでも、「ヒロイン補正」によって康穂がネットリと定助の恋人になるでしょう。──康穂のスタンドが「泥棒猫(大弥)からカレシ(定助)を奪い返す能力」だったりして。

でも、積極的すぎる大弥は、ひとつ屋根の下に住んでいることを生かして、「既成事実」を「デキちゃった」状態にするかもしれませんよ!? ぜひ、その一部始終を(以下、自重)

──もし そうなっても、「デキた事実」をソフト & ウェットで(以下、自分自身もドン引きした考えを削除!)

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