• 更新:
  • 投稿:
  • カテゴリィ:

恋染紅葉 2』 坂本 次郎×ミウラ タダヒロ

The Petrified Paparazzi パパラッチは──目立たず影に徹する

第 2 巻の表紙はナナが飾りました!

はみ出すほどの大ボリューム(ごくり……)──な「構図」は、『恋染紅葉 (1)』と合体(ごくり……)できます! 第 3 巻とも つながるのかな?

中身のほうも充実しています! 自分がイチ押しの重要な人物が登場したり、伏線が見事なトリックも出てきました。色っぽい場面ばかりに注目せず、物語の全体をよく見て欲しい。

作者コンビが連載デビュー前に描いた特別読切・『ふぁみドル!も、『恋染紅葉』に負けず劣らず楽しい!

ぜひ、前の巻の感想も ご一緒にどうぞ! まるで、アナタが知らないキャラ設定の作品を読んでいるみたい!?

『恋染紅葉』 第 1 巻 「出会い 夕焼け 海岸線」 ナナ転びサナ抱き | 亜細亜ノ蛾

人生は経験が すべて

マネージャの星 京子(ほし きょうこ)が素晴らしかった! この巻は京子のための 1 冊です!(断言)

ラブコメに登場する大人は、主人公たちの模範となるか・子ども以上に最低か、どちらかになる。最低な大人の代表がTo LOVEる』の校長先生です。本当に彼はヒドいよなぁ……(誉め言葉)。

京子は、凶悪な欲望を持ちながら、社会人として ちゃんと仕事を優先させている。その点が立派です。

いち早く紗奈に男の影を見つけたり、紗奈の言葉の裏を素早く見抜いたり、京子は勘が鋭くて頭の回転も速い。色恋沙汰には厳しい事務所に所属して、そこで鍛えられた女優だったからです。

なにより京子は、ピッタリとしたスーツ強調された体の線がイイネ! 完全すぎる彼女は、ヒロインにしても良いのでは?(ヒント: 生まれてから過ぎ去った日々の長さ

彼女がドキドキする理由

紫之宮 紗奈(しのみや さな)は、天然ボケ度が色濃くなってきました。←だがそれがいい

シーン 7 「次に会う時」に出てきた「えっちな目」の場面は、「ここだけ 80 年代」みたいな背景も含めてニヤニヤしました。

かわいくて大人気アイドルの紫之宮は、なぜ、しょぼい高校生な主人公と恋人役を続けようとしているのか? ──それは、「初めての相手……///」だからです(※初めてドキドキ した相手)。

おそらく、恋人と付き合った過去が紗奈にあれば、主人公は「いいひと」──にも思えなかったでしょう。かなり挙動不審な場面が多いし。

その印象が大きく変わるには、主人公の成長が必要不可欠だけれど──。

彼が恋する理由

葛城 翔太(かつらぎ しょうた)が紗奈に恋する理由は、もっと明解で単純です。「キレイな外見」から入って、「一緒にいて楽しい」という内面にも引かれている。うーん、どこまでも普通だなぁ。

京子が、翔太を「ショボガキ」と呼んだり、彼のイイ所を一刀両断している場面(シーン 11 「ドキドキした」)が おもしろかった! そう、それくらい彼の やってきたことは、大人から見れば たいしたことがない。

しかし、とくに高校生くらいの恋愛は、そういう小さいことの一つ一つが楽しいものです。それに葛城には、一所懸命で努力家な ところがあるし、男として・人間としての伸び代は大きそう。

いつかは京子も、翔太の良さを認めて紗奈との交際を許す──ことなく、豊満なバディでメロメロにする展開を希望します! マジでッ!

彼女の本音

七里 由比(ななさと ゆい)は、シーン 6 「ナナと紗奈」の冒頭などで お色気ポーズを見せてくれるから、「セクシィ担当」や「ギャグ要員」に見られがちです。

でも、彼女は不憫さんだったのです……。

七里と葛城は、以前は初恋の相手同士でした。ところが、あまりにも由比の外見と性格が変わりすぎて、翔太からは いまだに「会ってから数日」の紗奈よりも壁が厚い……。

「なぜ七里は変わったのか」の理由を知ってしまうと、よけいに彼女が不憫で哀れです。──だから好き!


また、由比は「(白目)」な場面が多いから、ボーッとした子と思われたりする。しかし、じつは意外と感覚が鋭い。気配りも できます。そこは彼女の利点ですが──、裏を返してみれば、

つねに周囲の目を気にする臆病な性格が表われている。

愛情は身内から

海音(うみね)はガンガン前へ出てきます! 義孝(よしたか)が どんどんモブくなっていく一方で、海音せんぱいは(胸囲と違って)薄いキャラじゃない!

シーン 12 「海? 海! 海!?」で披露された海音の水着姿には「ごくり……」と生唾を飲み込みました! (※ご飯の時間だったから)

さわり心地の良さそうなリボンとか、素晴らしく豊かな下まつげや、見事な曲線のから目が離せません! とーちゃんが海音を溺愛するのもよく分かりますね! (そのせいで海音の婚期は来世に なりそう!?)

──ということで、海音は「残念さん」なのでした。


見ていたい女の子(あこがれる)」と「彼女にしたい女の子(一緒にいたい)」の違いを描いたイラストが話題になりました。両方の良いところを身に付けている女性が紗奈と由比で、海音は──。

彼女にするならどっち? 「左の子/右の子」論争から新ジャンル誕生の勢い - ガジェット通信

二重のワナ

シーン 10 「3 人デート」のパパラッチが絶妙です! 京子がカメラを構えている時、近くに彼がいることは気づいていたから、途中の展開までは読めました。しかし──、

「なぜ、彼は必死になって逃げたのか」

──この点が明かされるのは、まだまだ先です! アイドルのプライベートを盗撮していたのだから、逃げて当然──と思わせる誘導が見事でした。

春日 小鳥(かすが ことり)のポスタをデートの最初で出しているから、この時点で伏線が張られていたことは間違いない。

質が高い原作(と謎)

お気楽なエピソードを続けているように見えて、用意周到に作り込まれた物語です。おそらく、連載を開始する前に最終話までの あらすじができているのでしょう。

紗奈の演技力で乗り切った階段の場面(シーン 8 「学校で !?」・シーン 9 「スキャンダル !!」)や上のパパラッチの件など、シナリオの完成度に何度も感心しました。


原作者の坂本 次郎(さかもと つぐろう)氏は謎の人物で、その正体(?)は不明です。『バクマン。』の原作者であるガモ──大場つぐみ氏だったら おもしろい!

作画の担当者・ミウラタダヒロ氏も、マンガ歴は 20 年(!)なのにデビューは 1 年前な点が不思議です。アシスタント出身だったら珍しくないかな?

これまた『バクマン。』で、「売れなかったマンガ家に原作が付いて、急に支持された」というエピソードを思わせます。『恋染紅葉』コンビの実話が題材だったのかなぁ……。

バクマン。 #143-1 「お金とリサイクル」 アルバイトとカラスマン | 亜細亜ノ蛾

特別読切

「坂本 次郎×ミウラ タダヒロ」コンビのデビュー作である『ふぁみドル!』は、『恋染紅葉』連載の 1 年前に掲載されました。すでに原作も絵も一級品です!

ヒロインの「ななみん」こと朝野 七海(あさの ななみ)は、紫之宮 紗奈に似ているようで まったく性格が違う。ただ、アイドルとしてのプロ意識の高さは、両作品のヒロインたち全員に共通していますね。

じつは主人公の大地(だいち)と母親の名字が不明だったり、この先が気になる終わり方だったり、読切だけではなく連載で読みたくなりました。

ただし、このままの設定では話が ふくらみにくい。ヒロインと同居では『To LOVEる』などとカブりやすい点でも、連載を見送って正解かもしれません。

読切ならではの楽しさが味わえました!

おわりに

放っておくと自分の感想は、京子さんと海音の話だけで終わってしまいます。あぶないところだった! 「海音をアイドルにするため、京子が手取り足取り密着で指導する」内容の薄い本は まだかーッ!

不憫ちゃんが大好物なので、七里にもゾッコン☆ラブです! メイン・ヒロインである紫之宮も、プライベートでは残念な部分があったりして かわいらしい。みんな良いなー。

ニセコイ』と同じくらい楽しいし、お色気要素も盛りだくさん! それなのに──、どうして「ジャンプ」の掲載位置は後ろのほうなのか……。

現在の「ジャンプ」は最初から最後まで おもしろい連載ばかりです。「時期が悪かった」と思ってしまいますが、なんとか連載をがんばって欲しい! 応援しています!

[2] このページの一番上へ戻る