• 更新:
  • 投稿:
  • カテゴリィ:

『ニセコイ』 vol.5 「タイフウ」

Typhoon Guchol Approaching Japan ついに恋心は──台風まで呼ぶ

ニセコイ』史上に残る名言が何個も飛び出しました!
彗星のごとく 10 年ぶりに襲来してきた橘 万里花が、序盤の主要人物です。彼女は後半でも見せ場があり、表紙からして 5 巻の主役でした。

──しかし、最後は小野寺 小咲が持っていく……!

表紙と本編は直結しています。
「付き人」の本田さんが近くで橘を見守ってる姿を、わざわざ描き下ろしのイラストで見せてくれました。なかなかシュールな絵面だし、週に 2~3 回は職務質問を受けていそう。
いつも本田は しっかりと仕事をしているのに、最近のクロードは監視を怠っています。鶇 誠士郎に任せきりなのは、信頼しているからなのか・ほかの仕事が忙しいのか・作者が描き飽きたのか──(それだ!)。

第 35 話 「バクハツ」

扉絵で万里花に対抗心を一番燃やしているヒロインは鶇です。深読みすると「恋心を知らない誠士郎だが、危機感を察する能力は桁外れだから」でしょう。
──というか、完ッ全にヤキモチだ! かわいいなー。

小野寺と宮本は いつものようにボンヤリ(舞台が「凡矢理高校」だけに)していたり、千棘も怒るよりは「どうして良いか分からない状態」にも見える。るりも最近は「鈍感ズ」の仲間入り、かな。

一条の件がなければ、桐崎は橘と仲良くできそうです。
しかし、楽を抜きにしても、万里花には同性の友だちが いません。いつも気配り上手な一条は、「橘に友だちを作ろう」とは考えないのでしょうか?
それは なぜなら、万里花本人が気にしていないからです。彼女にとっては、楽のこと以外はドーデモイーのだと思う。


橘は、桐崎を「恋人」と完全に認めた上で一条を奪おうとしています。そもそも面と向かって楽に「好き」と言った女性は万里花だけでした。ここが強い!
なにより 10 年以上も一条を思い続けてきたし、口約束とは言えども「許嫁」です。
ごく普通に考えれば、「一条 楽の嫁候補」は万里花が八頭身くらい先を行っている。

──では、なぜ楽は万里花を受け入れないのか?

じつは、「一条は小野寺が好き」という 1 点だけが、橘にとって唯一で最大のカベです。桐崎との「ニセコイ」は三年間の時間制限付きだし、話になりません。いまの ところは──。
そのわりには小咲の出番が少ないから、読者としては「どうして そんなに一条は小野寺のことを好きなのか?」が不鮮明です。

バクマン。』も同じで、「ジャンプ」のメイン・ヒロインは影が薄くなる。これは宿命──という名の「大人の事情」でしょうね(人気投票とかグッズ展開とか)。
ちなみに、BLEACH』のメインは朽木ルキアで間違いないよね……(震え声)。桃尻だし。


橘が自分の病弱さを隠そうとする場面は、「もしかしてどころか余命が──」なんて想像してしまいました。意外と何話にも渡る長い伏線を張る作品だから、「…どうして隠す?」が不安で仕方がない。
ただたんに「万里花は昔の自分から変わりたかったから」だけでしょうね。それが悲劇を生むとも知らずに──(※後述)。


橘の名言と言えば、後半に出る縁日のアレでしょう。
しかし自分は、「……そげん事まで 忘れとっとか…?」を万里花名言集の一番に押したい!
10 年も 想い続けてきた相手に忘れられたら、そりゃ怒って当然だ。心の底から腹を立てている橘が、自分は一番好きです。彼女の本音は、この場面でしか見られません。そのせいで損していることに気がついて欲しい。

初恋の幼なじみから忘れ去られる──。
──なんだか どこかで聞いたような話ですねー。

“恋染紅葉” カテゴリィの記事 | 亜細亜ノ蛾

第 36 話 「サンボン」

これまでは鶇が「キング・オブ・不憫ちゃん」でした(男装だけにキング)。これからは橘が「クイーン・オブ・不憫ちゃん」です!

──なぜだか お気づきだろうか……?

もしも万里花が(小野寺のように)ショート・ヘアのままで、(小野寺のように)やさしくて、(小野寺のように)控えめなままで、(小野寺では不可能な)10 年も思ってくれたら、楽だって もうすこしクラクラきたに違いない。
つまり橘は、「楽様の求める 理想の女性」を間違った方向で目指したために、一条との距離が開いてしまった。取り返しが つかないほどに……。

これまでのところ一条は、橘に対して「そこまでオレのことを思ってくれて ありがたい」けれども、「悪いな」という気持ちが強い。
「同情も愛情も情のうち」という意味では、ふたりが結ばれる可能性は残ってるけれど、「でもオレは小野寺が!」に なるはず。

橘ほど恋する相手に向かって努力し続けたヒロインは珍しい(『レベル E』のサキ王女くらい)。まだまだ「恋に恋するお年ごろ」が多い同級生のなかで、万里花は「楽様」だけを見ている。いや、見ていなくても思い続けてきた。
事故ではないファースト・キスも橘が相手だったし、だんだんと逃げ場が なくなっていますね。
──こっ、これは「ネっトリさん」の小野寺よりも先に、橘が「既成事実」を成立させる! ──か!!!?

どう考えても不憫なクイーンとキングにはハッピィ・エンドは むずかしいけれど、なにか幸せな道を見つけて欲しい。──いやいや、もう「終わった」かのような言いぐさは失礼ですね!(涙をぬぐいながら)


5 巻のカバーを外すと、とうとう鍵が「サンボン」に増えました! 「鍵と錠」という「そのままなモチーフ」なのに「男が錠」で「女が鍵」とは、時代でしょうかね(なんのことか分からない人はママに聞きまちょうね!)

10 年前の写真にも写っている橘の鍵が本命だけれど、まだ答えは明かされません。まだまだ意外な大どんでん返しが あるか!?

宮本
「じつは 私も鍵を……」
舞子
「オレも……」

第 37 話 「アイサツ」

上でも書いた橘の強みは、「一条と桐崎は『恋人』なだけ」という事実です。結婚ですら永遠のモノではない現実を(お昼のワイド・ショーなどで)誰もが見ている。
宮本も小野寺に同じ事を言っていましたね(第 8 話 「ホウモン」)。不自然な距離まで接近しながら(意味深)。

『ニセコイ』 2 巻 「ザクシャ イン ラブ」 - ライバルは男らしくない | 亜細亜ノ蛾

「一度つき合ってはみたけれど、やっぱり合わずに別れてしまった」展開は、「ジャンプ」で見たことが ありません。少年マンガ全体で「恋愛は一度だけ・最終話で付き合い始める」と決まり切っている。
ほぼ初めて その縛りを破った作品が『ニセコイ』になる可能性が あります。桐崎との「コイ」が終わり、一条が小野寺と付き合えば──。

「人生で恋愛は何度もするモノ」という「当たり前の常識」をわざわざタブーにする不自然さは、今の時代には古臭すぎます。
ヒロインに永遠の処女性を求める無意味さ(と気持ち悪さ)は、『ドラゴンボール』で かめはめ波を食らって打ち壊されている。
そろそろ「普通の恋愛」を「ジャンプ」で見てみたい!


「父親との顔見せ」は、桐崎家でも一条は済ませていました。それでも、いちおうは「婚約者」として迎え入れた橘氏のほうが、話に重みがあります。この父親は今後も登場してきそうですね。
(サブ・タイトルの「たちばなし」の意味)


古味 直志先生と言えばONE PIECEワンピース好き──の法則が、今回の扉絵でも発動しました!
橘の私服は いつも、ゆったりとした布地を使いながらも、女性らしい体のラインを強調する部分が あってドキッとします!

セーラ服を着ている万里花は、頭に花があって「ゆるふわ」な具合が、べるぜバブ』のパー子(花澤 由加)とカブって見えますけれど。
──い、いや、万里花は勉強ができるはずだ!(震え声


ラストの千棘は──、女の子が「スコココココ…」とか音を出したら、おまいら童■が勘違いしまくりィ! 「頑張りすぎて水分補給の図」にも見えるし(なにを?)。

第 38 話 「ハタラク」

小野寺・母が豪快すぎる!
学生さんが 和菓子屋で買い物する」状況なんて、普通に あると思うけどなぁ……。いくらイライラしていたからと言って、これでは お客さんが減ってしまう。
その前に、一条家の稼業(893)は組同士の付き合いが多いから、菓子折りなどを配る機会も多いはず。もっと早くに「和菓子 おのでら」をお得意さんにしておくべきでした。
──恋愛に関して万里花並に楽の手回しが良かったら、「ニセコイ」自体が成り立たなかったけれど。


小咲の着ている制服がセクシィすぎます!
半袖の部分から、脇の下まで丸見えに なっている……! (ごくり……) たとえタンク・トップやノー・スリーブを下に着ていると分かっていても、この「チラリ」に男は弱い。

サラッと言った「プロポーズ」も心に響きました。鈍器で殴り倒すような橘の攻めよりも、チクチク刺す針のような小野寺の言葉のほうが効果的です。
また、楽と ふたりきりになると、小咲は確信をズバズバ突いてくる! このチクチクとズバズバの「両刀づかい」(意味深)が小野寺の武器です!
そりゃ、百合るり師匠が放っておけないですね!


扉絵は、それぞれが痛々しくも ほほえましい。
一条からの贈り物は桐崎の「ゴリラ」だけで、橘は手作り(特別注文?)、鶇は隠し撮りな点が さみしいけれど。それはそれとして──。
楽の写真を見て「裸で汗を流している」つぐみん(意味深)が色っぽい! タップリと いい汗をかいたあと(意味深)でしょうねー。なにごともホドホドに!

第 39 話 「タイフウ」

前回・今回の 2 部構成は、完全にミステリィです!
あまりにもタイミングの良すぎる台風で身動きの取れない状況(言わば「密室」)、嫁入り前な年頃の若い娘を男と二人っきりで平気な母親──。
この不可解な謎は、読者に対する挑戦状だッ!

──正解は、「神の力を持つ舞子 集の脚本」です!

この大雨・大風は、「商店街の みなさん」による演出としか考えられない。夜になって急に雨が止んだ理由は、「もう済んだと見た」でしょう(ナニを!?)。
小野寺の お母さんも、背中にファスナが付いていて中から宮本が出てくる──に決まっています! そのくらい、母親と るりは似ていました。

(ここまで来て、小野寺も宮本も一条も桐崎も橘も、「全員が きょうだいでしたオチ(てへぺろ☆」じゃないだろうな……。そう言えば、両親が そろって確認されている登場人物は 1 人もいないぞ……!?)


小野寺の送らなかったメールが切なくて良い!
いっそ あのままの文面で小咲は送信するべきだったし、あるいは「友だちにしては喜びすぎの楽」を見るべきでした。それでも、鈍感すぎる ふたりにしては、よく頑張ったほうかな。

もちろん、るり師匠には不満だらけです。
描き下ろしのオマケページで、小野寺に蹴りをかましている宮本が おもしろかった。上のファスナは冗談として、お母さんも同じようにツッコミを入れたはず。
でも、いつか宮本が恋をする日が来たら、小咲と るりとの受け×攻め──じゃなかった、立場が逆になるでしょうね。恋する宮本が見てみたい! (どう考えても舞子と結ばれそうだけれど)

[2] このページの一番上へ戻る