諫山創 『進撃の巨人

mufflercat ぬくもりをくれて──ありがとう

次々に謎が明かされ、さらに深まる巻でした!

でも、それより、ミカサとエレンの会話が最高です! その場面に行き着くまでの流れは、映画を見ているようでした。
マンガを「静止画の集まり」として読むのではなく、頭の中で映像にすれば一段と楽しめます。とくに『進撃の巨人』は映像化に向いた作品ですね!

感謝の言葉

ミカサ・アッカーマンの「告白」が良かった!
(最期の)恋の告白」みたいに甘く切ない場面です。

エルヴィン・スミスが重傷を負い、ジャン・キルシュタインが倒れた。ミカサも死亡フラグをカラダ全体に突き立てながら、自分と「想い人」との死期を悟る──。
そんな最後の最後でミカサの口から出た言葉がコレですよ!

「私と… 一緒にいてくれて ありがとう」
「私に… 生き方を 教えてくれて ありがとう」
「……私に マフラーを巻いてくれて ありがとう…」

もう、「大好きだった」なんて お互いに分かりきっていることだから、あえて省略したのでしょうか。そんなことよりも、自分の生きる道を指し示してくれたことに感謝している。
人間、最期の言葉は、「ありがとう」の ひと言でありたいですね。

──と思ったら、もうちっとだけ続くんじゃ

これからも いつまでも

ミカサの言葉に応えるエレンも格好良かった!

「そんなもん 何度でも 巻いてやる」
「これからずっと オレが何度でも」

自分とミカサを含めて、調査兵団の全滅を覚悟した上での発言なのが良い。「あの世でも」という つもりだったのでしょう。

これはミカサにとっては「婚約のプロポーズ」と同じです!
「よっしゃ! 言質 取った! キャンセル不可だもんねー!」とか思っていそう(そんなキャラだっけ!?)。──というか、そういうネタを頼みますよ……(→pixiv 民)。

力弱い狂犬

今回のエレン・イェーガーは、いつもよりアレでした。
だまし討ちでライナーに殴りかかったり、肝心なところで「巨人化」できなかったり……。
自分の母親を食った巨人に放つ一撃も、あまりにも弱々しい……。「ペチン」と巨人にパンチを受けられるコマは、子どものころのエレンそのままです。

「『エヴァンゲリオン』の碇シンジが反抗期を迎えた」みたい。良いところを見せられない感じが、旧『新世紀エヴァンゲリオン劇場版』を思わせました。

新たなる能力

そんな地獄のなかで──まさかのスタンド能力か!?
エレンが「座標」の能力(?)を出した場面は、まるで自分の体から巨人を呼び出したみたいに見えました。実際には、背後にいた巨人に「命令を出した」のかな。
「巨人化」の次は「座標」も出せるなんて、まさに「主人公補正」ですねー。

ハンネス
「もうちょっと 早く 出してくれよ……(あの世から)」

「座標」は、巨人族にだけ伝わるテレパシィでしょう。
ライナー・ブラウンベルトルト・フーバーの発言をまとめると、「座標」の能力を使って彼らの仲間が見つけてくれることを望んでいる。それで「故郷」へ帰れるに違いない。

悪魔の ひらめき

ついに「ゲスミン」が来ましたー!
ベルトルトが叫んだ「悪魔の末裔」とは、「人類」のこと──ではなく、アルミン限定なのかも……。これでも「ちょうどいいゲスミン」であって、本当は「いき過ぎたゲスミン」だもんな……。

現在進行中の黒歴史 : アングル

しかし、頭の回転がマッハ 20 なアルミンだけれど、こんな状況で とっさに出てくる策だろうか?
ということで正解(?)は、「普段からアニ・レオンハートの拷問(ごくり……)を妄想していた」ですよねー。なんだったら、忙しい合間を縫って「薄い本」に描こうとしていたとか!?

それぞれの思い

ライナーはクリスタ、ベルトルトはアニが好き。
この思いを「軽いネタ」のように描いたからこそ、上記のゲスミンが効いてきます。本当に この作品は、たんなる「息抜き」のように見せかけて「息を止めに来る」からなー。

また、本人たちが望まないまま「殺人鬼」になり、しかも「仲間」をだまし続けた。そんな罪悪感を抱えた 2 人が、心を休める場所を異性に求めることは自然です。
──「アニに 自分の思いを伝えろ」とライナーに言われて、あわてて拒否しようとしたベルトルトは、「オレは ずっとお前のことが ///」と言い出しそうだったけれど(もしかして本当に!?)。

クリスタ・レンズの言動が謎でした。
ヒストリア・レイスとしての身分をユミルに利用される。そう知りながら、それでもユミルに ついていこうとした。──その心理が分かりません。
「あなたといれば どんな世界でも 怖くないや!!」と叫ぶヒストリアは、「ただでさえ天使のクリスタが巨人の翼を持って堕天使になろうとしてるな」みたいでした(?)。「悪堕ち」な感じ。

ただの短所

ぬれぬれヒストリアとユミルの やりとりが楽しい!
すごい勢いで 食べようとして くる」巨人のことを、「短所の一つや二つ」と言い切るユミルは、もう完全に「巨人側」ですね。

まるでギャグのような押し問答だけれど、真意は別か?
ユミルが言う「壁外」には、ただただ襲いかかってくるだけの巨人のほかに、「割といい奴ら」が いるのかな。彼女を「ユミルさま」と呼ぶ巨人のように……。

おわりに

ユミルは壁外を 60 年ぐらいも さまよっていた。
以上から「巨人化」の能力は、不死ではないけれど不老に なるらしい。こうなると、ライナーやベルトルト・アニたちも見た目通りの年齢と違うかもしれませんね。

問題はエレンです。
彼は(父親によって?)あとから「巨人の力」を得たのか、それとも産まれた時から巨人だったのか──。
ユミルがライナーの仲間から力を奪ったことから、どうも「巨人化」は何らかの形で人間に受け渡しできそうです。
今後、ミカサやリヴァイが巨人になったら、この戦いも あっさり終わりそう?

[2] このページの一番上へ戻る