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『ニセコイ』 Vol 10 「スキナコ」

Circles / Círculos (Abstracción 011) 思い出は いつか──雨の波紋のように消える

後半ではシリアスな話から始まります!
一条と舞子の「男同士の熱い友情」(意味深)を描きつつも、鶫の言葉で力づける展開が燃えました! みんながまっすぐ青春を生きていて さわやかです!
たとえ、悲しい別れが あったとしても……。

第 85 話 「オウエン」

つぐみんの愛の告白キター!
──か!?(またコレ) と思ってドキドキした開幕でした。がんばったなー。
言葉を重ねれば重ねるほど切なさが増すし、「これだけ言い切ったから満足」でもないでしょう。今回の件で一条と楽との関係が劇的に変わる──ワケでもない。
それでも、(鈍感ニブニブ男な)楽に向かって言葉を投げかけてくれて良かった!

(もうヒロインかどうかもアヤシイ)桐崎が顔を出したのに、じっと一条を目で追う鶫にも注目です。
だんだんと鶫の優先順位が変わっていく──。


絶賛失恋中の舞子が悲しかった。
自分に対して・親友にまでもウソをつかなければならない状況が、なによりツラい。

キョーコ先生の結婚を取り消すような(映画『卒業』のような)事態は、舞子も望んでいないはずです。優しい彼のことだから、本当は心から祝福したい気持ちも あるでしょう。
──それでも! 祝福とは逆の状況になってでも、舞子は自分の思いを伝えたかった。ニブい一条でさえ痛いほど分かる強い感情です。

とても「背中を押す」とは言えないような蹴りが、「男の子の青春だなー」と感動しました。
たぶん女の子同士の失恋だったら、心の傷の痛みを分け合うように なぐさめあったのでは?


舞子の告白を聞いたキョーコの顔が すがすがしい。
ちゃんと一人の女として集の言葉を受け入れつつも、先生らしく将来に向けて応援しています。

──しかし、おそらく「ずっと好きでした」といった告白をした舞子に対して、じつはキョーコは何も答えていない。
いや、キョーコが舞子の愛を受け入れられるはずは ありません。だから遠回しに拒絶している。その上、「元気でな」は、ある意味では「二度と会わない」とも取れます。
たとえば、この告白をしなかったら、結婚後もキョーコの自宅へ舞子は遊びに行けたかもしれない。しかし、それは 2 人にとっても結婚相手に とっても良くないことです。
だから、ここでキョーコは「前を向いて歩けよ(私のことを忘れて)」という言葉を贈ったのだと見ました。
なんと冷たくて温かい絶妙な言葉でしょうか!

ラストの小野寺も良い笑顔です。
でも、その顔にはキョーコとは異なった意味が含まれている。これからも関係が続いていく小咲と、もう縁を切るしかないキョーコと、それぞれの笑顔の違いを見事に描き分けていて素晴らしい!

第 86 話 「オミマウ」

るり師匠の見事な策略が炸裂です!
──って、いやいや、男子高校生が お見舞いに行って、女子高校生が自宅でパジャマ姿で面会するなんて、そんな「あるある」はオレが知っている現実世界には存在しませんよ!? ひょっとして世間の常識なの!? 返せ、オレの青春時代!

小咲も小咲で、女の子ひとりで家にいるのに、そんな格好で玄関から出て行くのは危険すぎます! マンガの都合とはいえ、違う意味でドキドキしました。
「和菓子屋 おのでら」の周辺は、治安が良い──というか のどかなイナカっぽい町なんでしょうね。できれば、日本は未来永劫、そういう安全な国であって欲しい。「世界平和」より先に、まず「日本平和」を望みます。


今回も春のターンでした!
どやあぁぁ…」などの「顔芸」にも磨きがかかっている。小咲はヒロインだけあって あまり崩せないから、その分だけ春が がんばっていますね。

個人的に一番のツボは、「あ… あ~…」と おかゆを食べさせられているコマです! 姉の小咲と同じ状況なのに、どうして妹は こんなにも表情が違うのか! まるで、楽に なつかない飼育小屋の動物みたいです。
──本当は「女騎士『くっ、殺せ!』」を想像した(こらー!)。

第 87 話 「ナンノヒ」

世にも珍しい桐崎のメイン回です(ガクブル)。
そう驚くくらいに千棘の印象が薄くなっている……。そのせいか、扉絵のカラーは いつもより気合いが入っているように見えました。

本編でも桐崎の女の子らしさが十分に描かれています。
とくに、ベッドで着ていたパンダのパーカが かわいい!
──白黒でカモフラージュしているとはいえ、奴らはクマであり猛獣ですからね! ゴリラ並みにパワフルな動物を選ぶなんて、さすがに千棘は自分のことが分かっています(?)。

第 88 話 「ソウシツ」

ついに記憶喪失ネタがきました!
「男女の性別や人格の入れ替わり」などの非現実的な話を除き、ベタなネタの制覇を目指す(?)『ニセコイ』らしい展開です。

必要以上に驚く万里花が不思議でした。
その謎はすぐに解けて、「忘れられたのは 二度目です」という魂の叫びが悲しすぎる! 一条は、ホンマに女の敵やでェ……!
──本当は、楽は橘のことを「忘れた」のではなく、お嬢様言葉で話すマリーのことは「知らない」だけなんですけどね。つまりは、万里花の自業自得だったりする。


記憶をなくした一条は、ますます女性っぽい。
日常的な言語や常識は覚えていて、自分や他人のことは忘れてしまう。──そういう都合の良い症状であれば、自分の性別も忘れる可能性が あるのでは?
作者「──それだ!(次回のネタ、見つけた)」


万里花の行動も安定していますね。
落ち込んでばかりいないで、すぐさま「記憶の上書き」を実行している。この前向きさ・直向きさが橘の魅力です! これだけメンタルが強いのに、純情だから すぐに照れてしまう。これも良い!
こんな女子から積極的にアタックされたら、自分だったらイチコロですね。──今生では出会えそうにないけれど。


楽が つぐみん宅に泊まろうとしている!?
そんなステキな勘違いは、ぜひとも一夜を共にした(りイロイロあった)あとで、間違いを犯して欲しい──じゃなくて間違いに気づいて欲しかった!
ヒント: ポーラもいる(けれど、彼女なら協力してくれるはず)(ナニを?)


デフォルメ顔で照れる桐崎が かわいらしい!
最近は春ちゃんに押され気味ですが、「元祖・顔芸ヒロイン」は千棘ですからね!(?) 桐崎が百面相しながら画面せましと動き回ると、見ている こちらも楽しくなります。
──それなのに、近ごろの彼女は物思いに ふけってばかりいる。そりゃ、(読者の人気が なくなって?)出番も減るよなぁ……。

第 89 話 「サイゲン」

同じ部屋で二人きり 一緒に寝る……だと……!?
ということで(?)、完全に『新世紀エヴァンゲリオン』の第九話「瞬間、心、重ねて」を思い出しました。わざわざ「この先 進入禁止」とバリケードを作るところもソレっぽい! そんなモノは、破られるためにある。
不自然に寝不足アスカ──じゃなくて千棘は、シンジくん──ではない楽と、いったいナニをしたのでしょうか!? 真に「再現」するべきは、そこだッ!


一条の記憶を取り戻す作戦が おもしろかった!
今ひとつ乗り切れず恥ずかしがっている桐崎・鶫の 2 人と、ノリノリで記憶の改ざんを目指す橘とでは、そもそも目的(治すか・壊すか)が違っています。
とくに、つぐみと万里花が一条を拘束する時、自分の胸に押しつけているか どうかを観察しましょう!

作戦会議でも、マリーが引っかき回しています!
記憶がないのも アリなんじゃ…」と言ったのは、どう考えても橘ですよね! 万里花からすると、もとから思い出ごと なくしている──と考えているから。
もう失うモノが ない以上は、新たな出会いを演出する方向へ橘は走ったほうが良かったですね。一生 忘れられないような印象を強烈に刻み込めば、あるいは落とせるかも!?(少年誌には載せられないけれど)

番外編 「マジカル パティシエ 小咲ちゃん!!」

まさかの万里花が登場です!
なぜかメガネっ娘のマリーは、「メガネを外すと美少女」属性を身につけ、さらには「魔法少女だから(野外全裸露出でも)恥ずかしくないモン!」という最強の魔法(?)を取得しました!
小咲に勝ち目は あるのか!?(てか、何と どうやって戦っているの?)

あと、魔法フェレットホンダーソンが良かった!
本編では出番の少ない本田さんですが、この番外編では宮本とサポート・キャラ対決をするのでしょうか?
──いや、万里花が ひとりで盛り上がる展開ばかりが見えるな……。

おわりに

小咲には危機感が なさ過ぎます!
妹とはいえ、男と女がベッドのある部屋で 2 人きりになり仲良く話し合っているのはマズい! 自分が好きな人なのに、小咲は嫉妬しなかったのでしょうか。
──いや、単行本の描き下ろしでも一場面が追加されただけです。風邪で頭がボーッとしていたけれど、熱が引いたら「もしかして……」とモンモンし始めたりして。

自分は、小咲を「トリさん」と決めつけています。
スキあらば「実力行使」で言い逃れできない「結果」を残そうとしている──。そんな「真の婚活」を目指しているステキな女性に見えます。
でも、それだけではなく、風邪でている妹などラレる」ことも お好きなのでは……!?
そんな「姉妹 END」が見えてきた(!?)上に、次の巻あたりで もう 1 人の参戦が決定される!(わけがない)

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