暗殺教室 第 85 話 「駒の時間」 凶弾が駒から出る

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暗殺教室』 第 85 話 「駒の時間」

Pacly Shogi - 001
使い捨てようにも──しぶとすぎる者たち

ジョジョの奇妙な冒険』では「悪」への言及が多い。
吐き気を催す邪悪とはッ! なにも知らぬ無知なる者を利用する事だ……!!」や「『悪』とはてめー自身のためだけに 弱者を利用し ふみつけるやつのことだ!!」が有名でしょう。
そんな「悪」が『暗殺教室』にも出てきます──。

吐き気を催す邪悪とは (ハキケヲモヨオスジャアクとは) [単語記事] – ニコニコ大百科

あと、一番 感銘を受けた邪悪感は次の言葉です。
ソレコソ悪より悪い『最悪』と呼バレルものダ。他人を不幸に巻き込んで、道づれにスル「真の邪悪」だ。

創作物の登場人物のセリフが、そのまま作者の考えと同じとは限りませんが、おそらく荒木 飛呂彦先生も同じように「悪」を憎んでいるでしょうね。
いや、もしかして先生こそが──!?

襲撃の目的

イトナは、なぜ携帯ショップを襲い続けるのか?
彼が強さを求める理由が隠されているはずです。携帯電話そのものが憎いのか、販売店に恨みが あるのか──? 後者だったら、「家族が経営する店を助けるため」という心暖まる話だったりして(ねェよ)。

「頭痛の原因は電波」なのかと最初は勘違いしました。
冒頭で分かるように、適合処置をしていないから起こる地獄のような拒絶反応でしたね。そもそも地球──宇宙から電波を消すことなんて不可能です。下の記事みたいな部屋に こもるしかない(ちょっとだけ住んでみたい)。

宇宙からの電波を遮るためアルミホイルで覆い尽くしたギンギラギンの内装 – GIGAZINE

なぜ止めるのか

殺せんせーとシロの立場は、完全に両極端です。
「イトナの暴走を止める」という姿勢は同じなのに、恐ろしいほど その目的が異なる。
主人公と敵が似ている作品が多いなか、この 2 人は完全に対立しています。似たもの教師は殺せんせーと烏間で間に合っている(もう 1 人 先生が いたような?)。

生徒たちの反応には疑問が浮かびました。
たしかに赤羽カルマが分析するように、他人を駒としてつかうシロは戦術が読めない。だから近づくことは危険です。
しかし、殺せんせーと一時期は互角に戦えたほどの触手使いが街で暴れている──、そんな状況を放置していたら身の安全は保証できません。
そして、イトナを止められる人物は殺せんせーくらいでしょう。どのみち先生は動くしかなかった。たとえワナだと分かっていても──。

第二の矢

対先生物質の 粉爆弾」が やっと出ましたね!
今回のような武器が殺せんせーには有効だと、連載の当初から想像していました。弾丸は簡単に避けられても、対先生素材で空間を満たせば逃げ場がないはずだ──と。

ところが、思ったよりもダメージが少なすぎましたね。ちょっと体の表面を溶かす程度の効果しかない。銃弾だと一撃で触手を破壊したことと比べると、この効果の薄さは理不尽なのでは?
また、「殺せんせーは呼吸をしているのか?」という疑問も、今回の描写では分かりません。粉爆弾が舞っている状態で息を吸い込めば、体の中から致命傷を負わせられそうですが……。

おわりに

烏間 惟臣殺人げんこつが恐ろしい!
そのデフォルメを許さないほどの破壊力は、今後も鶴田は「たんこぶ付き・頭髪 一部なし」で描かれ続けるのでは──と思わせるほどです(ありそう)。
イリーナ・イェラビッチに対して烏間は「目が飛び出る」ほどの「愛情表現」を行なっているけれど、あれも いっさいの誇張なしなのかも……。


シロ軍団の撤退と怒りの E 組で終わりました。
マッハ 40 で追いかければ、トラックなんて すぐに追いつきそうだけれど──、また別の仕掛けが用意されているのでしょうね。

そう言えば、殺せんせーが「シロを臭いで認識した場面」は覚えがありません。殺し屋に特有の体臭や殺気で相手を覚え、何メートルも離れた相手をかぎ分けているのに。
つまり、シロが白装束を脱いでしまえば、殺せんせーには彼(女?)が誰か分からないのでは? そんな逃げ方を予想します!