ジョジョリオン』 volume 7 「キング・ナッシング」

Chestnut on the Ground 大いなる恵み──思いがけない脅威

色鮮やか なのに落ち着いた第 7 巻の表紙です!
人物をほぼ紫一色で塗り くちびるを緑で描く手法は、荒木 飛呂彦先生の得意技ですね。それでも、まぶしいくらいの黄色の背景なんて大胆すぎる!
最近になって自分が購入した ASUS MeMO Pad HD 7の色が「スプラッシュ・レモン」で、偶然にも本巻の表紙と似ている。そうか、本編でも何度か登場するレモンのイメージかもしれませんね。

#027 『東方憲助と東方つるぎと八木山夜露 その 1』

東方 大弥は、序盤だけで短い出番ながら印象に残る!
目が不自由な大弥は、その分だけ臭いに敏感なのでしょうね。人前でもベッタリひっついてくる上に(ワキの?)臭いまで好かれるなんて、定助が うらやましすぎる!
これだけ大弥から愛されているのに、当の定助は知らん顔です。このあたりは『ニセコイ』などのラブコメもので おなじみの風景ですね。もしかして、このまま恋愛ものになるのでは──なんて思っていたら……。


一方、常秀は いつもどおりカワイそうなヤツだった。
ヒロイン 2 人から好かれている定助とは対照的に、妄想でしかオイシイ目に会えません。本人は楽しそうだし、姉のには愛されている(同情されている)から、良いのかな……。
それと、広瀬 康穂にも妄想や幻覚と思われている(だろう)ことが幸いですね。本来であれば、軽蔑されて絶交される──だけで済まず、警察ざたになっても不思議ではありません。
──そんなことを言い出したら、暴行罪だらけだけど。


東方 憲助は最大限にアヤシイ人物でした。
意図的にか「聖人」のような外見の彼は、いかにも「ラスボス」風だし、「元(現?)ヤンキー」でもある。今まで定助と康穂を襲ってきたスタンド使いたちは、すべて憲助が送り込んできたのではないか──と思ってしまう。

ところが今回、憲助へ向ける目が完全に変わりました。
憲助の悲しい表情が印象的です。彼が悲しむのは、自分を非難された場合ではなく、家族を疑われたり責められた時でした。
憲助は、家族思いで誠実な人間です。居候させている定助に殺人犯だと疑われているのに、怒ったりせず心を開いて答えている。

憲助には「下心」があると言われても仕方がない。
最初から定助に吉良 吉影を感じ、その力を利用しようと考えていたからです。
それでも、育ち盛りの高校生を保護し、家族と同然(常秀よりも上くらい?)に育てようとしている。お金持ちだからといって、簡単にできることでは ありません。

#028 『東方憲助と東方つるぎと八木山夜露 その 2』

八木山 夜露のスタンド攻撃が始まりました。
継続的にダメージを負わせる強力な攻撃方法は、一対一では絶対に勝てなさそうですね。憲助が敵だったら、完全に定助が負けていました。

ただし、夜露の能力には絶対条件がある。
「相手に直接手で触れる」ことが必要です。普通に考えれば、いくつもの隠れる場所が必要になってくる。ところが──。


今回の憲助も渋くて良かった!
数日前まで赤の他人(どころか この世に存在しなかった者)に対して、「おまえのことを 思っている人」として名乗りを上げている。頼れる人が康穂だけだった定助にとって、これほど心強い ひと言はありません。
それと、「オレとか」と言葉を濁している点が かわいらしいですね! ちょっと照れを感じるし、「とか」には「ほかにもいる」ことを思わせます。

#029 『東方憲助と東方つるぎと八木山夜露 その 3』

少年時代の憲助が美少年で驚きました!
たしかに憲助の面影があるし、今だって彼はハンサムです。でも、現在の憲助が放つオーラが鋭すぎて、なんだかイメージに合わなかった。
第 3 部(以降)の登場人物である空条 承太郎の幼少期と高校生時代とのギャップに似ています。たしかに、どちらも子どもの頃からグレていたら恐いけれど。

憲助が家族思いな理由が分かりました。
──自分の命が母親の身代わりで救われたからです。治す方法までは不明ですが、「病気」になった母を憲助は見てしまったに違いない。その時点で、一生を捧げてでも この病気に立ち向かう決意を固めたでしょう。


それにしても、「栗が襲ってくる」なんて よく思いつきますね! 荒木先生ならではの奇妙な話です!
ヒント: 『さるかに合戦

#030 『キング・ナッシング』

憲助のスタンドは、何とも弱々しい感じです。
「匂いを追跡するスタンド」と言えば、第 4 部の「ハイウェイ・スター」を思い出しました。しかし、こちらは時速 60km で追い続ける上に、捕まえて養分を吸い取る攻撃手段が恐ろしい!
「敵の跡を追う」という意味では、どちらかと言うと「ムーディー・ブルース」が近いと思う。おそらく攻撃力が皆無に等しいという点でも似ていますね。


岩人間」な夜露の体質が明かされました。
巻末にナレーション入りで示されたその姿は、第 2 部のラスボスであるカーズを思い出させます。──もしかして、本当に生まれ変わりのような存在だったりして!?

スタンドは一人につき一体・一能力」が常識です。
現在 放送中のアニメ版 『スターダストクルセイダースでも繰り返し語られますが──、あまりにも例外が多い。
夜露の「皮膚が岩」だって、スタンドの能力で良かったと思う。その前に、前巻で康穂を苦しめた「目から布状の物体を出す」能力は何だったんだ……。あれも体質? それとも手品?


夜露や憲助のスタンド能力は、これまでの流れと大きく異なります。
物質の 終わりの 着地点」まで押しつぶそうと 集まって くる能力や、「匂い」が 見える能力は、ほかの「なにかを奪う」系には どうしたって当てはまらない。
もう作者が飽きたのか、それとも主役級だけに「奪う能力」を与えたのでしょうか(前者っぽいなー)。

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