暗殺教室 第 128 話 「嵐の時間」 嵐の前で静けさ

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暗殺教室』 第 128 話 「嵐の時間」

雪だるま
待望の冬休み──直前の大異変

シロが語る「怪物」とは誰か?
E 組の教師は殺せんせー烏間 惟臣も化け物クラスだし、イリーナ・イェラビッチ胸囲がモンスタ級です(え?)。
しかし、「教室で毎日 授業を受ける学生・兼・暗殺者」をシロは指しています。生徒で言えば、潮田 渚は暗殺者として ずば抜けている。
それでは、渚が「怪物」なのか──!?

別の顔を持つ友だち

ところが、直後に登場した人物は違っていた。
シロが「普通に教室に いた人物」のことを話した後、杉野 友人が不機嫌な顔を現わします! 女王・神崎 有希子すら認める演技力を持つ彼こそが、稀代の 殺し屋だったのだ!

──ってことでは、全然なかった。
女神・神崎に杉野が もてあそばれていることは、寺坂 竜馬にすら見抜かれているくらい ですからね。とてもじゃないが、杉野は「怪物」の器では ありません。

失敗と密会

女子生徒男子生徒倉庫で二人きり……だと……!?
というタイミングで現われた殺せんせーですが、『To LOVEる』展開(ビーズに つまずいて不自然に密着!)の真っ最中だったら どうしたんでしょうかね!?
茅野カエデは第 1 話から ずっと仲良しだったから、そんなラブコメる場面も見たかった。
そして、そうならなかった理由が描かれる──。

思わぬ巡り会い

堀部イトナが転校してきた第 29 話を読み直しました。
「転校生の時間・二時間目」を見ると、たしかに「怪物」はシロから目をそらしています!
──というのは おそらく後付けで、「渚のほうを見ている」場面でしょう。でも、言われてみれば あの状況で「シロを見ない」点は不自然でした。ほかの生徒は全員が注目しているはず。
作者・松井 優征先生は、どの段階で「怪物」を設定したのでしょうかね?

回想のなかの「怪物」

「怪物」に納得できる点・疑問点が浮かびました。
まず、「理事長の私物を 壊した奴」が「怪物」という可能性です。もともとは優秀なクラスの生徒が、殺せんせーの情報を得て わざと E 組へ来た。たしかに、「怪物」は あとから編入してきましたね。
おいしいモノは 一番最後に 食べる派」と「」の話も、「そういうことか!」と驚きつつ納得しました。魚の燻製(くんせい)も、ワナをごまかすためのニオイづけでしょう。


一方で疑問に思う所は、「触手」です。
たしかに「泳ぎは苦手」と「怪物」は語っている。殺せんせーもイトナも同じですが、彼らの触手は水を吸って ふくれあがっていました。「怪物」は そんな変化を見せていません。

この疑問を解くカギは、前回の冒頭です。
つい最近に なってから、「怪物」はシロに触手を移植されたのでは? だから以前には、人前で泳ぐことも できた。
もう一つ考えられることは、殺せんせー・イトナとは触手の種類が違う可能性です。「怪物」の触手がオリジナルなのかも。

二度あることは

「怪物」の戦略は二番煎じです。
触手はイトナ、落とし穴は「死神」が過去に試している。しかし、使い古しの戦略ですが、合わせ技は効果的です。

なにより、殺せんせーは不意打ちに弱い
死神に洗脳されたイリーナにすら触手を攻撃されていました。ましてや、一年近くも信用してきた生徒に裏をかかれるなんて、まったく想定外でしょう。
隣で いつも真剣に 殺気を放ち 続けている人物がいたから、「怪物」の殺気には気付かなかったのか──。

おわりに

「怪物」の触手を見て、「そこからかよ!」と思った。
いかにも触手が飛び出しそうな「穴」が 2 カ所も空いているのに、使わなかったね……最後まで。いや、あの穴は、触手を使ったエネルギーの発熱を逃がす排気口という可能性もある(か?)。


題名は「嵐の前の静けさ」から借りました。
「怪物」を目の前にして、(エ■本を読みながら)静かに後片付けをする殺せんせーが、なんだか哀れに見えます。「地球を滅ぼす人類の敵」なのに……。
また、タイトルを「花に嵐」をモジって「花が嵐」にしようとも思いました。が、それでは あまりにも直球すぎる。