• 投稿:
  • カテゴリィ:

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』 ("Mission: Impossible - Rogue Nation")

beautiful vienna state opera night picture 舞台の内と外を──悲劇が照らす

ダブル・ヒロイン危険なアクションが楽しい!
クリストファー・マッカリーが監督と脚本を勤めています。彼は、「いかに主人公を格好良く見せるか──と言うか、トム様を苦しめるか」を考えつくしたに違いない! そんな場面の連続でした。

なかでも飛行機のスタントがスゴい!
なんと、トム・クルーズ本人が実際に飛行する飛行機に しがみつく! 何と言っても、冒頭に いきなり登場する このシーンが圧倒的でした。
バイクやカー・アクションもキレがあり、見応えがある。自分好みの「本当に痛そうな衝突シーン」も楽しめます。

さらには、「ある作戦」が目を引きました。
まったく宣伝もされていないし、作中でもサラッと遂行しています。なんだったら「ギャグ・シーン」に当たるけれど、もしかしたらシリーズでも最高の難問かも?

とらわれのスパイ

今作でもイーサン・ハントがムチャばかりします!
上記の軍用輸送機しがみつきは、見ていて本当にハラハラしました。「頼むから、スタジオで撮って CG 合成してくれよ!」と思ってしまう。スタント・マンだって、話を聞いたら「HA HA HA!」と笑いながら どっかへ行きそうです。

水中の場面も息苦しかった!
輸送機の場合は、まだ命綱の存在が頼もしい。しかし水の中では、思わぬ油断や事故で命を落とします。それは、どんなに水位が低くても起こりうる。
軍用機よりも水の中のほうが、危険度は上だったのでは? 残念ながら、映像では地味に見えたけれど……。

ドレスの暗殺者

イルサ・ファウストは、まるでライバル役でした!
レベッカ・ファーガソンが演じた謎のヒロインは、守られる側では ありません! イーサンを翻弄するバイク・テクニックを見せつけました。つねにイーサンと対等であろうとしていて、もう 1 人の主役と呼べる存在感です。

レベッカは、映画界では まだまだ経験が浅い。
しかし、イギリスのドラマ『The White Queen』では有名な女優です。今回の大抜擢を機に、今後は活躍の場が増えるはず!

ひげ面のヒロイン

ベンジー・ダンこそ、本作品の真の「ヒロイン」です!
サイモン・ペグが愛嬌タップリに演じました。トラブル・メーカの彼は、幸いなことに仲間に恵まれている。

ベンジーが敵に捕まると、仲間は すぐに助けに行く。
イーサンが命がけで水中のデータを強奪した理由も、言ってしまえば「ベンジーのため」です。
ルーサー・スティッケルヴィング・レイムス)も、イルサには懐疑的なのに、ベンジーの救出には即決していました。長年のコンビだから──というよりも、愛情のようなモノ(意味深)を感じてしまう。

渋い顔の分析官

ウィリアム・ブラントは上司と部下との板挟みでした!
演じているジェレミー・レナーには、孤立のイメージが強い。上司とも部下とも なじめないウィリアムは、まさにジェレミーにピッタリでした!
本作品のサブタイトル『ローグ・ネイション』は、「ならず者の国家」「悪党の組織」といった意味合いです。その呼び名は、敵である「シンジケート」だけではなく、イーサンが所属する IMF にも当てはまる。
そんなゴロツキどもを集めた IMF は、ウィリアムには手が余ります。劇中で、何度もイーサンに振り回されるウィリアムを見て、「ああ、やっぱり」と思った。不思議と納得して安心してしまう。

今後は、ウィリアムも前線で活躍して欲しい!
装備は弓矢にすれば良いでしょう。現場でバリバリと戦ってもらい、もっとビシッとした上司が登場するべきです。
──ということで、ジェレミーは『アベンジャーズホーク・アイの印象が強かった。そう言えば、ホーク・アイも ほかのメンバからは一定の距離を置いていますね。

静かすぎるドン

ソロモン・レーンが渋かった!
ショーン・ハリスが演じる敵ボスには、ほとんど瞳にハイライトが映りません。効果的な照明を考え抜かれている。海外では、ドラマでも このレベルが当然です。
ショーン・ハリスで画像検索すると分かりますが、出演作ごとに まるで印象が異なっている。同一人物とは思えずに驚きます!
一方、邦画では【自粛】。

ソロモンは、イモータン・ジョーと印象がカブりました。
「自分から前線に出る」「声が小さい」「銀髪(白髪)」という点が『マッドマックス 怒りのデス・ロ-ド』のラスボスと一致しています。あと、じつは 2 人とも「意外と目がキレイ」なんですよね!
悪でも目はシャイニィ & クロームです!

なぜか最近のボスは前へ前へ出たがる。
悪党の世界でもアウトソーシングが普通に なりました。だからこそ、リーダが前に出ないと部下が付いてこないのでしょう。杯 1 杯で一生ついていく──といった忠誠心は貴重です。
世知辛い世の中だ。

おわりに

冒頭で書いた「ある作戦」とは何か?
それは、イギリス首相の誘拐です! ご存じの とおり、お笑いの場面としてサラッと流されているけれど──、国際問題やでェ! 自国の大統領ではなく英国のトップを標的にする点に、なんらかの思想が見え隠れしたり。
オーストリア首相なんて■されてしまうし!


知りすぎていた男』のオマージュは笑った。
オペラの真っ最中に狙撃──という無意味な暗殺計画が描かれます。しかし、けっきょくは、移動中を狙ったほうが楽だったという……。
ところが、この場面での「狙撃手 2 人が要人を狙っている。さて、誰を撃つか?」という難問が素晴らしかった! じつにフェミニストのイーサンらしい答えです。


[2] このページの一番上へ戻る