SAW一覧

『SAW』 私的ソウ集編 – 永遠の 1・混沌の 2-6・初まりへと続く 3D

『ソウ (SAW)』シリーズを振り返る

Il bagno? In fondo a destra!
(老朽化したバスルームで目覚めたら──二度寝)

映画・『SAW』のシリーズは、完全に終了しました。

参考: ソウ ザ・ファイナル 3D – Wikipedia

もしも今後、『SAW』の名がついた作品が作られたとしても、おそらく別物になることでしょう。──まぁ、「彼」がジグソウになるまでの経緯はやや唐突に感じるので、「ソウ(ジグソウ)・ビギニング」くらいは観たいけれど。

ここで一度、シリーズ作品を振り返ろうと思います。

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ソウ (SAW) – この一作から映画史の新しい時代が始まる

『ソウ』 (SAW)

big foot
(そう、バスルームと言えば──足)

もう、何も言うことがない最高の映画です!

大ざっぱに言えばジャンルは「ホラー映画」になりますが、ハラハラドキドキのサスペンス要素あり、犯人を捜すミステリィ的な楽しみもあり、親子愛・家族愛を確かめ合う場面もある。ちょっぴりセクシィなシーンもあるよ!

どのみち、「家族がみんな集まるひととき」に観るような、のどかな作品ではありませんが……。

「謎解き要素のあるホラー・スリラ映画」は以前から存在したのでしょうが、『SAW』以降はより加速した──、と私のゴーストがささやいています(?)。これからも確実に、『SAW』を意識した作品が作られ続けるでしょう。

それくらい、影響力・存在感の大きな作品です。

映画の大半は「老朽化したバスルームの中」だし、屋内の場面ばかりが出てくる。でも、その閉じられた感じが心地よい。最後の場面に向かって一直線に駆け抜けていく快感があります。

また、「劇場で観たからもういいよ」という人も、DVD・ブルーレイは必見ですよ! アダム・フォルクナー役であり脚本を書いたリー・ワネルと、監督のジェームズ・ワンが解説をするオーディオ・コメンタリィ(音声による解説)が楽しい! 2 人の悪ふざけが面白すぎる。

ここから、この最高傑作について語っていきます。

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ソウ ザ・ファイナル 3D (SAW 3D) – ノコギリが残した甘美な痛み

『ソウ ザ・ファイナル 3D』 (Saw 3D)

Game Over
(ゲームオーバーではなく、これからだ──といいな)

『SAW』シリーズの最後となる作品を観てきました。

去年から今年の初めくらいまでは『SAW VII』と呼ばれていたはずなのに、いつのまにかタイトルに「3D」と付くようになって、さらに日本では「ザ・ファイナル」と名付けています。

日本の配給側はシリーズのプロデューサー、マーク・バーグに「本作が完結編となり、続編・外伝さらにビギニングも製作はしない」と確認をとったうえで邦題を決定した。

ソウ ザ・ファイナル 3D – Wikipedia

このシリーズは何から何まで「容赦がない」。

「いよいよこれが最後か……」と緊張感や期待・不安が混じった中で劇場の席にいると、いきなり「ソウ集編(総集編)」から始まります。これがなんと、シリーズ 1-6 までのソウ大(壮大)なネタバレ特集なのです!

前作までのあらすじを追うだけではなく、「『SAW ○』生存不明者」──とナレーションが登場人物たちの生死をわざわざ教えてくれる(おいおい)。でも、何人も何人もいるから初めて観た人には覚えられないし、あまり意味がないような気がしました。

なによりも、最初の『SAW』でラスト付近に出てくる「世界が反転するような衝撃の映像」がサラッと映るのです! これは──やりすぎでしょう。『3D』のあとで『SAW』を観た人は、がっかりするのでは?

さて、初代からのファンには「待ってました!」と叫びたくなるシーンから『3D』は始まります。そして、ラストも期待通りに終わる。

でも、あまりにも「そのまま」すぎて、なんだか物足りない……。3 作目あたりで「このまま終わればいいのに」と思っていましたが、いまでは「あと 5 作は作れるのに」と感じています。

ひとことで言えば、「『SAW』を好きでいて良かった!」ですね。ぜひ、シリーズの 1-6 まで味わってから『3D』をご覧ください。

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『マンホール』 – ミステリィとしても素晴らしいホラーマンガ

マンホール

Lady bug masquerading as a manhole cover (by bochalla)
(マンホールと虫との相性は良いようだ)

これは最高に面白いマンガです!

まず、絵が上手ですね。リアルでありながら「劇画調」ではなく、線が整理されていて読みやすい。絵が話のジャマをしないため、すんなりと物語に入り込めます。

そして、ストーリィが非常に良くできている。伏線がウマく回収されていて、読後に「あれは何だったのか?」という余分なモヤモヤ感が残らない。

読み終わってみると、タイトルの『マンホール』も意味深であることに気がつきます。manhole ──「人」の「穴」ですからね……。

いくらでも話を引き延ばすことができるはずなのに、単行本 3 冊分で完結している──、という点が成功の要因でしょうね。

──それでも、同じ作者による同じ世界観で、派生した作品が読んでみたいです。それくらい、この作品も作者も好きになりました。

ジャンルで言えば(バイオ)ホラーになるため、「コワイのは苦手だから……」といって尻込みをする人もいるかと思いますが──、大丈夫です! なぜなら、

いま、アナタが生きている世界

のほうが、何十倍もコワイのですよ……(ホラ、アナタのうしろに──)。

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ソウ 6 (SAW VI) – 救いのない男の最期・最後に生き残る男

SAW VI

Pieces of me (by Helios)(散らばったジグソウ・パズルは、組み立てるべきか片付けるべきか──)

しばらく前に DVD で見たけれど、ウッカリと感想を書き忘れていました。

──と、この一文だけで『SAW VI』の評価が分かるというものです。劇場で見たわけでもなく、感想も書き忘れている。うーむ、どうしてこうなったのか……。

さらに、すでに次回作の情報が公開されていて──、タイトルが『SAW VII 3D』ですよ。3D て……。

ただ、『7』のキャスティングには注目です。そう、彼──ドクタ・ゴードンの名前が載っている……。

SAW7ソウ7SAWⅦ! 公式最新情報75 SAW7・3D映画あらすじとキャスト発表!!: SAW ソウワールド by LYNX

そんなわけで、『SAW 6』のことなど忘れてしまおうと思いました。しかし──、同じ時期に見た、ツマラン──もといM・ナイト・シャマラン監督の『ハプニング』よりは 65536 倍くらい『SAW 6』のほうが面白い。

『SAW』といえば、最後のどんでん返しを期待しますよね。『SAW 6』は久しぶりに、ラストで驚かされました。でも、ちょっとスプラッタに走りすぎかな。

われらがジグソウ──オリジナルのジグソウも出てくるので、「ソウ・シリーズ」としても楽しめます。それに、『SAW III』を見方を 180 度──は言いすぎだけど、90 度くらい変える場面もある。

『SAW』はいったい、どこへ向かいたいのか──。それを知るためにも、見ておきましょう(子どもにピーマンを食べさせるような口調だけど)。

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ソウ 5 (SAW V) – テーマは「殺人と更正との差」──あるいは狂気

『SAW V』(ソウ 5)

最初に書いておく。『SAW』シリーズの考察を読みたい人は、「さるお」さんのブログを熟読すべし!

さるおの日刊ヨタばなし★スターメンバー

現在(2008-11-29T22:50:33+09:00)はまだ『SAW V』の感想は書かれていないが、事前の予想がスゴすぎる。ハッキリ言って、公開前に書かれたとは思えないくらい『5』の内容と『SAW』の本質を言い当てているのだ。公開前にネタバレを描ける人は、さるおさんくらいだ。

さるおの日刊ヨタばなし★スターメンバー: さるお発『SAW V』予想/解読

自分には、彼くらいの深い考察は書けない。そこで、自分なりの感想を書いた。

さて、『5』だが──今までと明らかに違う作品に仕上がっていた。とくにラストが決定的に違う。監督が替わったことも大きいのだろう。はたして、『SAW V』という作品は面白いのか? 劇場でいま見るべき作品なのか?

──答えは「自分で見てから考えたら?」である。

少なくとも、『SAW』ファンなら見て損はしない作品である。それに、この「年一回のお祭り」が続いていくことが保証されたのだ。「『SAW』は○作目で終わるべきだった」という声はあると思うが、自分は来年も楽しみにしている。まだまだ悪夢は終わらない──。

ここからは、なるべくネタバレにならないように、まだ映画を見ていない人が読んでも損をしないような感想を書く。──とはいえ、上の一行が最大のネタバレだと思うが……。

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『SAW V』(ソウ 5) 日本では 2008/11/28 公開予定!

SAW V

今年も『SAW』(ソウ)シリーズが劇場公開されます!

SAW V – InTheaters This Halloween (英語・Flash・音声に注意)

ハロウィン自体にはなんの思い入れもありませんが、ジグソウのやってくる時期となれば話は別です。

あらすじ

簡単なあらすじは、下のリンク先をご覧ください。

ソウ5 – goo 映画

日本での公開日は2008年11月28日とのこと。アメリカでの公開が 2008/10/24 なので 1 か月以上の差があります。その間、ネタバレ情報が入ってくるのを防がないと……。

予告動画

予告編の動画も公開されています。メールアドレスなどを入力する必要がある(?)公式サイトよりも、「ジグソウの家」のほうが簡単に動画が見られます。

Th3 HoUSe of J I G S A W (こちらも英語・Flash・音声に注意)

『SAW』シリーズの解説で有名な「さるおの日刊ヨタばなし」で、予告編の途中で出てくる英語の意味を解説しています。

さるおの日刊ヨタばなし★スターメンバー: 『SAW V』のティーザー・トレーラーでございますYO!

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ソウ 4 (SAW IV) – テーマは「原点回帰」(※ネタバレあり)

『SAW 4(ソウ 4)』

昨日(2007/11/17)、劇場公開したばかりの『SAW 4』を見てきました。面白かったし、すごかったです!

映画 『SAW4』オフィシャルサイト

全編、「手に汗握る」という言葉通りの映画でした。オープニングから、まったく容赦ない残酷な描写が続き、とても R15 指定じゃ足りない、と感じました。なにも、あそこまでやらなくても……。ひと言で言うと「『ハンニバル[ad]』越えちゃった☆」です。

今回の見どころは、「なぜ"ジグソウ"が生まれたのか?」という、いままで断片的にしか出てこなかった謎が、やっと明かされたところです。

"彼"が"ジグソウ"になった理由、そして"ジグソウ"であり続けた理由を知って、「共感」できるだろうか──。というのが、今回のテーマだったと思います。

『1』から『3』まで通して見てきた人は、『4』も見るべきですよ! このシリーズを見ていない人は、いまからでも遅くないので、一作目から順番にどうぞ。

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ソウ4 DTSエディション
スコット・パターソン ベッツィ・ラッセル コスタス・マンディラー
角川エンタテインメント 2008-03-19
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ソウ×4 バリューパック (初回限定生産4枚組)
トビン・ベル ケアリー・エルウェス ダニー・グローヴァー
角川エンタテインメント 2008-03-19

ここから途中までは、『1』から『3』までを見た人を対象に、なるべくネタバレなしの感想を書きます。

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『SAW4』 11 月 17 日(土)公開

SAW IV

映画 『SAW4』オフィシャルサイト映画 『SAW4』オフィシャルサイト

Saw IV – In Theaters October 26(英語)

『SAW』の続編、『SAW4』が 11 月 17 日(土)に公開されます!(アメリカでは 10 月 26 日)

──でも、ストーリィ的に『~3』で終わっておいたほうがいいような……。とか言いながら、初日に見に行きます。

予告編

じつは、『SAW4』の公開は、ザイーガ:【MOVIE】「SAW4」の封印された映画予告(18+、ショッキング)で知った(というか思い出した)のでした。

先に挙げたオフィシャルサイトでも予告編が見られますが、ザイーガ経由で見られる予告は別のもので、おそらく劇中のワンシーンでしょうね。ジグソウの xxx が xxx 出され、中から xxx が──とにかくエグイので注意。

さらに、冒頭の「ゲーム」のシーンと思われる動画も見付けました。

Break.com: Saw IV video

あと、こっちはパロディなんだけど、ノリが(おまいらの好きな)VIP っぽくて面白い。

Break.com: Brand New Saw 4 Trailer Video

かなりの衝撃を与えてくれた『SAW』。シリーズを重ねるごとに、衝撃からスプラッタな表現に向かっていきましたが、はたして『~4』はどうなるでしょうね?

Ref.:

シリーズ最新作「SAW4」のポスターが公開 – GIGAZINE


ソウ 3 (SAW III) – 彼をゆるせるか? それとも──

前口上

遅れ馳せながら、『SAW3』を見てきました。『SAW2』までは地元で公開していないため、車で辺境の地(最寄り駅とかないんだよなぁ)まで行ってきました(『SAW2』の公開まであと24時間 TOHOシネマズでI・IIイッキミ!! : 亜細亜ノ蛾)が、そろそろメジャになってきたからか、自転車で 10 分のシアタで『ソウ 3』が公開されていました。

何故か、『SAW』を見に行くときは決まって頭痛。今回もズキズキと痛む頭のためにビタミンをたっぷり飲んでごまかし、いざ劇場へ。

『SAW3』の見所

  • 相も変わらず「痛い」映像
  • メイキング・オブ・『SAW(1)』(!)
  • 『SAW』に残る疑問を解き明かす
  • 今までと異なる衝撃のラスト

今回のテーマは「赦し」ですね。

──人間は人間の罪を赦すことができるのか。

──自らの怒りを抑えて憎い相手を赦せるか。

──はたして「赦し」が必要なのは誰なのか。

趣が異なるラストで、正直少し疑問が残りました。しかし、見終わって少し経つと、制作者が映画を通して伝えたかったことが「生(せい)と向き合う」という三作共通であることが理解できました。──少々、悪趣味ですが。

ご一緒にポテトも(ry

いうまでもないことですが、先に『SAW』『SAW2』を見ましょう! 話はそれからだ。

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SAW ソウ DTSエディション
ジェームズ・ワン ケアリー・エルウェズ ダニー・グローヴァー
角川エンタテインメント 2005-03-11

ソウ2 DTSエディション オールド・ボーイ プレミアム・エディション コラテラル スペシャル・コレクターズ・エディション ヴィレッジ バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション

by G-Tools , 2006/11/21

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