DEATH NOTE : Page.57 「二択」
世間(どこ?)では次回のネタバレということで「■は○んだ」と騒がれています。まぁ、釣られることなくいつものように感想を書きます。
今回、レムの想像シーンにミサが出てくるのですが、妙に毒々しい感じでした。なんだか死神っぽい感じです。“レムが思うミサ”はこういうイメージなのか、と面白かったです。
感想
レムの選択
「二択」とは、「屍になるのがミサか自分か」という、レムの選択のことでした。以前レムは、ミサを守る為に自分が死んでも構わない、とライトに発言していましたが、まさかこんな形で実現させるとは…ライトは本当に冷徹というか非道ですね。
レムが、そこまでミサを思う気持ちがどこから来ているのか。せめて、その辺りを明確にして欲しかったですね(遠い目)。
平和な捜査本部
今回も、Lは呑気にレムへ質問です。他の人も、死神が同じ部屋にいるのにまるで「捜査本部の一員が増えた」くらいの態度です。
さらに、Lは「殺人ノート」の上でお菓子をボリボリ食べてます。地球上で最大限に危険な物なんですが……デスノートのルール上は、たとえお菓子だろうと文字が書ければ人を殺せるはず。ライトは、Lがノートを使わないように監視しているというのなら、注意した方がいいのでは。
死神がいつの間にか溶け込んでいるくらいなのであまり違和感はないのですが、以前「出入り禁止」になった相沢は、今回も普通にLを叱ってます。それどころか、捜査本部と「警察の上層部との関係も修復」しているそうです。なにかご都合主義的な……というのは「イマサラ」ですか。
司法取引
やはり、Lはデスノートの検証を行う為、死刑囚を使うようです。以前、死刑囚を使ったので想像は難しくなかったのですが、色々問題もあるかと思います。というか、デスノートを外部に持ち出すことに何も思わないのですかね? 切れ端でも人を殺せるノート、何としても手に入れようとする国もあるのでは。「某国が4デスノート保有を宣言」みたいなニュースが世間を騒がせたり(珍しく時事ネタ)。
誤読
以前からその傾向がありましたが、最近特に「ミスリード(和製英語:誤読)を誘う描写」が多いですね。「え!?」と思う描写があった次の回で、まるで無かったことのように、何事もなく物語が進んでいくような。たとえば、
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リューク「俺の渡したデスノートが…」
- 実際は→「俺の(元に所有権が移ったばかりで、ついさっき地面に捨てて)渡した(元々はレムの)デスノートが…」
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ライト「レムも想像も付いていないだろう 今 埋めてあるのは ミサが使っていたノート…」
この発言から、「レムとリュークのノートを交換したとは、レムも想像していないだろう」と読者は誤読。
- 実際、この言葉の真意は→「レムも想像も付いていないだろう ノートを埋めたとは」
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ミサが改めて手に入れた「死神の眼球」をライトは「すぐに役立つ」と考える
読者は、いかにして「ミサにLの顔を見せるのか?」と想像
- 実際は→捜査本部のセキュリティを崩すのに時間がかかるのであっさり却下
といったところが気になりました。
今回のラストページ辺りも「誤読を誘う描写」であった、と考えてみます。つまり、
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ワタリ健在説
「ガシャン」「……すみません竜崎。メガネを落としてしまって…」
(ほとんど目をつぶって夜間に狙撃できていたからいらないよ、アンタ)
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L死なない説
(ワタリは死んだとして)レムがLの名前を書こうとするが、うっかり「竜崎」と間違って書いてしまい、書き直す前にレム消滅
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レムは名前書いて無い説
ラストのコマは「(死神界の?)筆記具でノートに記入」しているように見えるが、実際右手に持っているのはLが食べていたお菓子(パンダのマーチ?)だった。実はレムはお菓子を食べているだけ
まぁ、上記のような展開にならないことを期待します……
次回の予想
どうしても自分は、ここでLが死ぬとは思えません。それは、「今のジャンプの連載陣は…」とか「読者の人気が…」といったこととは関係なく、この物語が「キラ対L」を中心に描いた作品だからです。そして、二人の対決の結果がこんな形で終わるとは思えないです。
Lは死ななかったと思います。普通に読めば、それは絶望的です。もし、レムがワタリを殺したのであれば、Lを殺すことをためらう理由は無いはず。なので、結局「40秒以内」にLの名前を書けなかった、などの理由で「レムはLを殺せなかった」のではないでしょうか。