『レディ・イン・ザ・ウォーター』 ある意味「どんでん返し」

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『レディ・イン・ザ・ウォーター』

『マシニスト』 居眠りする「一年間眠っていない男」 : 亜細亜ノ蛾 で「シャマランが好きだ」発言をした以上、彼の作品を全部見ようと思い立ち、『レディ・イン・ザ・ウォーター』を見ました。

レディ・イン・ザ・ウォーター 公式サイト

レディ・イン・ザ・ウォーター – Wikipedia

これは、シャマラン監督だから「最後にどんでん返しがあるだろう」と思い、あらゆる伏線を見逃さないように見ました。

結果は──。

まぁ、「おとぎ話」が好きな人にはいいかも、ですね……。

アパートの管理人であるさえない男が、ナーフ(海の精)を故郷に戻そうと奮闘する、というのが話の筋です。

そのナーフ、ストーリィを演じたブライス・ダラス・ハワードが神秘的で、かなり役に合っていた、というのが一番の見どころでしょうか。

ブライス・ダラス・ハワード – Wikipedia

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仲間たち

ストーリィを故郷に帰すために、仲間を集めるのが話の中心になります。

それぞれに役割を持った仲間が、なぜか同じアパート内にいるらしいので、管理人が探し回ります。

──そのため、すべてアパートの敷地内で話が完結し、登場人物も「そこらの人たち」なのが、この映画の評価を下げている要因です。

なんというか、学芸会のよう。

それでも、仲間集めに謎解き要素があるのと、いざ集めた仲間たちが自分の役割に疑問を持つ、というのが面白いです。

最後に、意外な人物が重要な役割を果たす、というのが唯一「シャラマン・カラー」なところですね。

不思議なこと

この映画はファンタジィだけど、最後の方まで「不思議な事」が起こらない。

ストーリィは自称・海の精だけど、人魚のように尾ひれも水かきもない。目に見える特別な力もない。

そもそも、海の精の話は、住人のひとりが(通訳を通して)語っているだけ。

例外は、外をうろついている「スクラント」(毛が草になっている野犬)というクリーチャーくらい。

(どうでもいい情報: 森博嗣てきに「クリーチャ」と書きそうになったが、「creature」というつづりで「-er」ではないので長音が付く、はず)

しかし、そのスクラントを見たのは、管理人くらい。

ということで、最後の方までファンタジィらしい不思議な出来事は、ほとんど起こりません。

──とくれば、「はは~ん」、とピンと来るものがあったのですが、じつは……。

せめてシャマランだったら──、

最後に海の精の故郷に連れて行かれるのが、管理人、というくらいのどんでん返しが見たかったなぁ……。