生活の変化を書く
昨日のこの記事、じつは、元の記事をわざと誤読して書きました。
iPhone などのガジェットで生活は変わるのか? : 亜細亜ノ蛾
id:kanose さんの記事では、「生活がどう変化したかを語って(書いて)欲しい」という部分が要点なんですよね。iPhone がどうのこうの、は二の次なんですよ(──それこそが誤読?)。
iPhoneの良さを語るのなら、自分の生活がどう変化したかを語って欲しい – ARTIFACT@ハテナ系
長年ブログを書いていると、ウェブ上の評判や仕様を分析したり、安易に関連記事へのリンクを張って満足したり、あるいは関係ない「自分語り」に終始したり──、となりがち。逆にブログを書き慣れていない人は、「これはすごい」「面白かった」「★★★★☆」とか。
そうではなくて、「それと出会ったことで自分がどう変化したか」を書く。それにはどうしたらいいか、考えてみました。
──考えてみましたが、うまく結論が出ませんでした。おまけに長文。それなりに「拾える」ポイントをいくつか書いたつもりなので、よろしければどうぞ。
理想と現実
ガジェットだけではなく、映画鑑賞や読書のブログ記事でも「生活・人生の変化」を書いて欲しいですね。
──しかし、これは言うほど簡単ではありません。自分も、「○○は面白い、オススメ」で終わらないように、「読書感想文」っぽい記事にならないように心がけていますが、なかなか難しい……。
たとえば、自己啓発本を読んで「人生が一変した!」という人を、見たことがありません。自分自身を含めて……。自己啓発本で自分を変えられる人って、元からそういった素質がある人なんですよね。昨日の記事の「まとめ」に似たことを書きましたが。
そう考えていくと、自分の変化について書けなくなります。だって、何も変わっていないから……。
ただ、素人の趣味でやっているブログ記事に、そこまで求めている人も少ないのかも。そこで、もう少し軽く書ける方法を探ってみます。
小飼弾さんの場合
参考にならない例として、弾さんのブログを紹介します。
弾さんが何かの本を読んで、「この本を読んでからと言うもの、自分の生活が変化した」──なんて、書くところを想像できない wwwww。いや、実際は何らかの変化があるかもしれないけど。
個人的には、弾さんの書評で楽しみなのは「膨大な過去の遺産(読書と人生経験)との比較記事」なんですよね。
思いもよらぬ本の引用が出てきたり、トラックバック元の記事と関係ない自分語りが始まったり(笑)。あるいは、いつの間にか人生・世界・地球規模の話になっていたり……。
こういう記事が書けるのは、「小飼弾、という人生」があるからなんですよ。当然、ほかの人にはマネができません。つまり、「自分の変化を書く」という方法の参考にはなりません
なので、われらブロガができるのは、ブログを書く対象と自分の人生の「接点」をどう書くか。接点の前後で、どう変化したか、しなかったか。
──小飼弾のマネをしたいなら、一日に 10 冊くらい読めるようになってからでも、遅くない。
『使える読書』から学ぶ
そういえば、斎藤孝さんの『使える読書』で同じような事が書いてありました。
『使える読書』 齋藤孝・著 声に出して読みたい引用文 : 亜細亜ノ蛾
読書のあとで、何か自分に変化があったのか、と。
読む前と読んだあとであなたが変わったことは? 少なすぎる……。読んだこと、読んで得たことを”確定させる”意気込みが足りなかったんです。
『使える読書』 p.14
使える読書というのは、「一冊の本から、ひとつキーワードをいただこう」という所存で読書する(p.10)
、とのこと。また、引用するために読む、というつもりで読むことです。そういった読み方をしないと、なかなか「自分が変わる」と実感することなく、「あー、面白かった!」で終わることになります。
「楽しい読書」を否定するわけではありませんが、自分のように 30 を過ぎた人間(人生の 3 分の 1? 2 分の 1?)が、読書で費やした数時間を「楽しかった!」で終わらせるのは、ちょっともったいない。
そこで、『使える読書』風に言うと、本から一本の刀をゲットする(p.10)
ように読みたいものです。そして、自分に定着させるためにもブログに書いて残したい。
それには、三色ボールペンを片手に本を読むクセを付けると良いです。ポストイットなども試しましたが、本を深く読むには、ボールペンのほうが向いています。
まとめ
結論としては「三色ボールペン読書法」で普段から本を引用するクセを付ける、というところですかね。普段からそうやって鍛えて、変化への感度を高めておく。
──って、けっきょく難しい……。
ちょっと思ったのが、「ポニョを見た。面白かった」ではなく、「ポニョがキモくて、魚が食べられなくなった wwwww」くらいの「変化」で良いのかも。
ref.: 痛いニュース(ノ∀`):”まるで化け物” ローソン、「ポニョ」の衝撃的なぬいぐるみを販売
もう少し考えると、「この主人公は数年前の自分を見ているようだった。自分は○○だったが、主人公は──」とか、「自分には合わなかったが、○○な人が読むと良いかも」という感想も面白い。
また、逆に、「なぜ iPhone を買っても生活が変化しなかったか」という記事があれば興味深いです。それはそれで需要があるでしょう。
──全然まとまりませんでしたが、アナタも「自分の変化」を中心にブログ記事を書いてみませんか?