RAW ファイルを便利に扱うソフトウェア
お題: 「お見合いにて」
- 相手:
- 「asiamoth さん、ご趣味のほうは──?」
- asiamoth(オレ):
- 「はい、RAW 現像です!」
- 相手:
- 「ロウゲンゾー……え、なんですか、それは?」
- asiamoth:
- 「ええ、デジタルカメラが保存した RAW 画像を、Photoshop などのアプリケーションソフトで開けるようなファイル形式・おもに JPEG や TIFF へ変換する作業の事、です!!」
- 相手:
- (なにそれこわい)「は、はぁ……いろんなご趣味があるんですね。パソコンとかに詳しい人、尊敬します!」
- 世話人:
- (駄目だこいつ……、早く何とかしないと)「え、えーと、asiamoth さんのお仕事は何でしたっけ?」
- asiamoth:
- 「はい、インターネット関連の会社で、派遣社i──」
- 相手:
- 「帰ります!」
──というくらい、最近は RAW 画像の現像が好きだ。
(余談 1: 見合いに付き添う人の事を「世話人」というのか、勉強になった。──この知識を生かす機会はないけど・余談 2: ほかの派遣社員の方を傷つける内容になっているかもしれないが、キニスンナ!)
さて、ここまでの 500 文字程度は無視していただくとして──。
RAW ファイルの仕分けや現像に便利なソフトを紹介する。無料で使えるモノばかりなので、気軽に試して欲しい。
PhotoStagePro
大量に撮影した画像から、お気に入りの写真を選びたい──当然の要求だが、軽快に動作するソフトウェアはごく少数だ。「無料で」という条件が付かなければ、「ACDSee」を評価する人が多い。
フリーソフトに限定すると、「PhotoStagePro」が便利である。
じつを言うと、RAWを含めた画像ファイルの閲覧・仕分けには、ほぼ XnView で間に合っているのだ。
- XnView Software – Free graphic and photo viewer, converter, organizer
- 窓の杜 – 【NEWS】400種類以上の画像を表示できるフリーの高機能画像ビューワー「XnView」
しかし、XnView では撮影情報(シャッタ速度・絞り・露出モードなど)を一覧する機能がない。たまに「絞りを開放した画像だけを見てみたい」とか「この時間帯にシャッタスピードが 1/40 以下だと手ブレしていないか?」などといった事を調べたい時には不便だ。
PhotoStagePro は Explorer 型の分かりやすい表示である。撮影情報を一覧できて、もちろん、それぞれの項目は並べ替えができるのだ。ピントのチェックには、シャッタ速度の遅い順に並べ替えると便利である。
さらに、PhotoStagePro の特徴的な点はプレビュー画面だ。必要に応じて 1-4 枚の画像を同時に表示できる。設定によっては画像の先読みも行なわれるため、かなり高速に画像を見られるのが良い。
非常に惜しい事に、何か操作をしようとすると待たされる。おそらく、プレビューを消せない(よね?)ため、操作のたびに画像を生成しているから、だと思う。XnView はプレビューのオン・オフを切り替えられるので、早くファイルの操作ができる。まぁ、最新のパソコンを使っている人には、気にならない部分だろう。
画像の仕分け
ところで、PhotoStagePro も RAW 画像には便利だが──。
いまだに JPEG 画像を仕分けるには「振り訳クン」が使いやすい。画像ファイルのあるフォルダを開いて、キーボードで振り分けを行なう。振り分け先を間違えても、戻ってやり直しができる。
自分が探した限りでは、Nikon D90 や Canon PowerShot G10 の RAW ファイルを扱うための Susie プラグインが見つからなかった。そのため、振り訳クンで画像が開かないのだ。
そういえば、画像のスライドショウは、まだSusie が現役である。「複数のウィンドウを開き・窓のサイズを固定したまま・同時にスライドショウを見る」という、ごく簡単な操作ができるアプリケーションが、なぜか見つからないのだ。あったとしても、変な制限があったり……。
Raw Therapee
使い始めて 2 分でスゴさを肌に感じた RAW 現像ツールである。
無料で RAW 現像ができないかと検索して、下記のページを参考に Raw Therapee を使ってみた。
動作が遅い! と不満な方は、プレビュースケールを 1:5 くらいにすると良いはずだ。細部の確認には「ディテール」が実用的である。
ONI-ZINE.NET K200Dネタと徒然日記 » Blog Archive » RAWTherapeeは遅くなかった
設定できる項目が多くて、自分がイメージする画像に持っていくまでが大変そうだ。──と思っていたが、開いた直後のデフォルト設定でも、十分なクオリティが得られる。
好みでハイライトの明度を弱めたり、シャドウを明るくしたり、シャープネスを強めたりすると、RAW 画像のメリットを感じられるだろう。
このツールを使ってもヒドい画像しか出力できなければ、撮影者の腕かカメラか、どちらかが悪い、と断言してもいい。まぁ、Photoshop や GIMP で修正すれば良いけれど……。
オチ(てないよ)
──で、けっきょく自分は Photoshop CS4 デフォルト設定で RAW ファイルを開き、そのままレタッチするのが性に合っているようだ。なんだかんだ言って、フォトショップを触って今年で 10 年である。まだまだ、このアプリケーションソフトの奥深さを目にする機会が多い。驚くべき事だ。
ということで、「みんなもフォトショップを使おう(買おう)ぜ!」という記事でした(?)。