『バクマン。』 84 ページ 「ワンピースとサプライズ」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 23 号)
オトコノコは、悪への道にあこがれるものです。そして、彼らに魅力を感じるオンナノコも多い(asiamoth 脳内調査による)。
──でも、犯罪はダメ。ゼッタイ。
ということで、オトコノコ(と呼びにくい年齢の男性)は、「悪」ではなく「悪戯」(イタズラ)に力を入れるのです。
イ・タ・ズ・ラ──、何とコワクテキなヒビキでしょうか!(でも、悪さをする相手の年齢に気をつけて!)
そんなイタズラをテーマにして描かれた作品は数多くありますが──、どうしても「読者の年齢がやや高め・登場人物の年齢がものすごく低め」という話ばかりです。──それ、「イタズラ」じゃないよ。
もっと純粋にイタズラを描いた、「悪の組織」ならぬ「悪戯の組織」が出てくる、森博嗣先生の『ZOKU』という作品があります。
この作品にも、「シリアスな笑い」が描かれていて、軽~く読めるのでオススメですよ!
──と、なんの記事を書いているのかよく分からないままに、ここからは『バクマン。』の感想を書きます。
試しにもう一回くらい
いつの間にか口癖となったこういうのは どうだろう か?
と言いながら、シュージンがイタズラについて話している。──その目がヤバイ。こんなにメヂカラたっぷりで、うれしそうに語るシュージンは、かなり珍しいですね。
このシュージンはまるで──、温室育ちのお坊ちゃまが正義を語りながらも、だんだんと悪へと染まっていく──、という『DEATH NOTE』の主人公みたいです。
昨日の記事では「実際には実行がムズカシイ犯罪よりも、子どもが簡単にできるイタズラの方が、非難の対象になりやすいのでは」という批評を書きました。
──でも、じつは、これは「批評の批評」なんですよね。
前から書いているように、自分は、
「マンガなどの創作物をマネしてケガをしたり、他人に迷惑を掛けたりする人は、バカだ」
──と思っています。そんな人たちのせいで面白い作品を味わえなくなるなんて、無意味にもホドがある。
先週は 9 位
静河流が描く『True human』は、「上半分」の順位に入っているようです。作風が作風だし、初連載にしては上出来だと思う。
ただ、野心家の山久が、今の順位に満足するわけがない。
それにしても──、山久の本性が見えてきましたね。初登場のころのオチャラケタ態度は、演技だったようです。蒼樹紅と話している時にも、切れ味の良い言葉でリードしていました。
いまさらだけど、蒼樹は山久のことを、もうすこし男性として好きになってもいいのにな──、と思う。生理的にムリらしいので、ダメだろうけど。編集者として・男として、山久はかなり「いいヤツ」だと思うんだけどなぁ……。
そんな山久は、意外なことに女性関係の話が出てきません。ジャンプだから──少年誌だけにカットしているだけかもしれませんが、「山久が担当の女性作家に手を出して──」みたいな話がいつ来るか、なんて待っていたのに。
そして今回、山久は、静河をディズニーランドなどに誘っている。──も、もしかして、山久は、おと(以下省略)
もう 20 歳に なったん だよな?
このページが、今週号で一番ビックリしました。
しつこいほどに静河を誘う、山久のシュミに驚いた──のではなく、
「静河流がキャバクラに興味を持っているようです」(某掲示板のスレ風)
という事実に目が飛び出そうです!
ただ、照れるわけでもなく、サラッと言い切った静河は、ちょっと男らしい。逆に女性ファンは喜んだのでは?
まる 1 日 寝てたわよ
寝ていたことよりも、家を空けていたことの方が、カヤとしては気になるハズ。それなのに怒っている描写がありません。ここが不思議でした。
たぶん、「完全犯罪」のあとで始発に乗って帰ってきたシュージンと、ひとしきり心配したカヤとの会話があり、そして大げんかになる──、といったシーンは削られているのでしょうね。
──なぜかというと、そのあとの「濃厚な仲直り」の場面は、ジャンプでは描けないからです! そりゃ、ぐっすりと眠れるよなぁ……。
という、自分でも「おいおいオッチャンオッチャン」という考察ですが、セクシィなカヤの服装を見ていると──、あながち外れていないような気もする。
ハイ がんばって
仕事に向かうダンナサマに対して、応援の言葉をさりげなく言うオクサマ──いいですね! シアワセって、こういうことを言うのです。
この時、シュージンはポリ ポリ
とお尻をかく。──まさか、後半の伏線になっているとは!(たいしたことじゃないケド)
伏線モドキのついでに、カヤの寝室に忍び込む時には、シュージンは黒いジャージに着替えています。こういう細かい描写がタマラナイ……!
このページを初めて読んだ時には、どんな「完全犯罪」をタクランデいるのか、サッパリ分かりませんでした。サイコーまで話に乗っているくらいだから、カヤを悲しませるイタズラになるはずがない。では──、なんだろう?
コメント
「キャバクラ」と言い放つ静河は、結構照れてると思いますけどね。
「うろうろ」は緊張の証拠です。
たとえ照れていても、ガモ──大場つぐみ先生のネームでよくあるように、
「キャ……キャバクラ」
というドモリがないところが男らしい、と思いました。