『バクマン。』 86 ページ 「勝ちと負け」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 25 号)
(「最後のクリスマス」──という意味ではない)
今回は、カヤがケーキを作る場面が出てきます。ところが、あまりにもムチャクチャなデコレーションなんですね。「カヤは料理が得意」と思っていたのに──、こんなにも不器用でしたっけ?
──いやいや、これは、カヤなりに「シリアスな笑い」をダンナ様に見せよう──という試みでしょう。さすがに、頭にクリームが付くなんて、ギャグとしか思えない。
カヤがクリームをひねり出す時の擬音が「ブリブリ」だったり、
クリームで書いた文字が「おめ」のあとに「S 字に似たヒネリ」だったりするのは──、
──天然なのか、狙いなのか……。
参考(?): 日刊スレッドガイド : 【TV】“○んこ”の○に入る文字は? 1位う 2位あ 3位ち 4位い 5位ま 6位わ(ランク王国)
上手くなって ない?
ビデオレター──映像ではなく、音声だけをプレゼントするなんて、恥ずかしがり屋の亜豆らしいです。夢がかなう──亜城木夢叶の作品がアニメ化するまでは、亜豆の姿はオアズケですね。
どこまでも、禁欲的なお付き合い(五七五)──です。
サイコーと亜豆は、お互いにメールで写真を送り合う、といったこともしていないのでしょう。自分だったら、耐えられないなぁ……。
──って、ああ! いまごろ気がついた!!
サイコーが亜豆にプレゼントした、あの亜豆の肖像画は──記憶だけで描いた、ということですよね!
サイコーいわくは、入院の時と結婚式で 会っちゃってる
とのことで、シュージンにも読者にもウソはついていない。そして、彼の性格からして、どこからか写真や映像を手に入れて保存しておいた──ということもないはずです。
自分の記憶と想像だけで、本人が見ても満足ができる絵を贈ったから、亜豆はあれほど喜んだ。そしてその結果が、クリスマスソングとケーキのお返しになったわけです。
──本当に、気付くのが遅すぎますね……。ワタクシこと asiamoth にプレゼントの贈りがいがない、ということがよく分かるでしょう。──でも、なんかくれ!
上の評判もいいぞ
会議の前日である 12/25 の時点で、『完全犯罪クラブ』(仮題)の評価は上がる一方です。クリスマスイブに続いて、明日── 12/26 の連載会議では、1 日遅れのクリスマスプレゼントが亜城木夢叶に届きそうですね。
ところが、編集部の中でも服部ひとりだけが、そこまでは楽観視していない。このあたりはサスガというか、服部の性格ですね。彼が亜城木の担当だったら、連載が始まったらすぐに次の手を打つだろうし、今から動き始めていることでしょう。
もちろん、最終的には連載会議で決定されることとはいえ、この時点で港浦ができることはないのかな──、と少しだけ不安に思いました。
──この不安は、多いに外れて欲しいところですけれども……。
出来レース っぽいですね
そして、連載会議の当日がやってきました。
会議に作品を提出していない(だろう)服部と山久・田所は、かなりリラックスしていますね。自分が担当しているマンガが終わるようなことも、まずあり得ないのでしょう。
彼らのように会議と関係のない編集者は、自由に帰っても良いのでしょうかね。以前にも、港浦よりも先に山久は帰っていました。
毎週毎週『バクマン。』を熟読していますが、いまだに編集者の生態がよく分かりません。服部を尾行した日も、仕事中にバーへ行っていました。──接待で飲んでいるわけでもないし、大丈夫なのか、コレ?
どこまでが勤務の扱いなのか、サッパリ読み取れませんね。
──いまごろになって、
「本作品はフィクションであり、登場する編集者はすべて、ボランティア活動をしている金持ちのボンボンです」
とか言い出したりして。
クリスマス 終わったんだし…
ケーキを作るカヤの姿はスサマジイですが──、
「シリアスな笑い」を実践しているのは、サイコーのほうが斜め上を行っていた!
──どうして、クリスマスは過ぎたというのに、サイコーはサンタの格好をしているのだろう。たぶん、ムリヤリにカヤがサイコーの頭に被らせたと思うけど──、前に「カヤの父親役」をけっこうノリノリで演じていたし、意外とサイコーは変装が好きなのかも。
もし駄目でも
思わずポロッとカヤは言ってしまいましたが、彼女には「ジャンプ」で連載するというコダワリはないようですね。それは、当たり前か。
「あたしのダンナは、あの『ジャンプ』で連載してるのよ!(キリッ」
──などと自慢げに話すオクサマなんて、そうはいないか。
それと、「シュージンが岩瀬に勝つ」という部分にも、カヤは無関心なんですね。もう完全に、
カヤにとって岩瀬は蚊帳の外
ということです。「顔面クリーム塗りたくりプレイ」(ゴクリ……)を人前で堂々と見せつけるだけはあります(?)。そんな冗談はさておき──。
サイコーにまで弱気な発言が出てきたのは、ちょっと心配になりました。『完全』にはかなりの自信を持っていたのに……。
やはり、何度もツラい目にあってきたから、連載会議の直前には弱気になるのか。
──と思っていたら、「マンガ家のタマシイ」を確かめ合う発言だったと知って、安心しました。シュージンは態度にブレがなかったし、本当に 2 人 ともカッコイイ
です!
でも、ヤケ食い
の対象にされるようなケーキは、ちょっとカンベンして欲しい……。