Omnibar
Firefox のロケーションバー(アドレスバー)を便利にするアドオン・「Omnibar」の紹介です。この拡張機能はすごい! 全 Firefox-er に使って欲しいです。
Omnibar :: Add-ons for Firefox
このシンプルなアドオンは、「ロケーションバーに検索バーの機能を統合する」。──これだけの機能ですが、似たような別の拡張機能よりも洗練されていますよ!
Omnibar ロケーションバー上でキーワードを入力し始めると、下記リストの中から一括して候補が表示されます。Google サジェストも使えるのが大きい。
- Google サジェスト(オートコンプリート)の候補
- ブックマーク
- 履歴
自分が便利に思っているのは、複数の検索エンジンを使って検索する機能です。たとえば、「Firefox @g,w」と入力すると、「Firefox」というキーワードで Google と Wikipedia から同時に検索ができる。
ここから先は、より具体的に説明していきます。
検索エンジンをマウスで操作
Omnibar を導入すると、ロケーションバーの右端に検索エンジンのアイコンが表示される。このアイコンをクリックすると、検索バーと同じように検索エンジンの切り替えや編集ができます。
ただ、検索エンジンの編集はともかくとして、切り替えはキーワード入力からおこないましょう。かんたんな操作で複数の検索エンジンを使いこなせますよ!
検索バーを管理する
Omnibar で一番便利に思ったのは、この検索エンジンの使いこなし方です。この点が、ほかのアドオンよりも格段に優れている。
まずは、検索エンジンのキーワードを設定しましょう。
ロケーションバー右端にある検索エンジンのアイコンをクリックして、「Manage Search Engines…」を選ぶと、下の画面が現れます。なるべくなら、覚えやすくて短いキーワードを決めましょう。
検索する方法
いま、下のようにキーワードを設定しました:
- Google: [g]
- Wikipedia: [w]
- 楽天市場: [r]
この時に、ロケーションバーで「g Firefox」と入力すると、「Google から 『Firefox』で検索した結果」が表示される。これは、Omnibar を導入していなくても同じです。先頭にある「g」の部分が、Google での検索を意味している。
Omnibar を使っていると、「@g Firefox」という入力でも同じ結果が出ます。先ほどの場合と比べて、1 文字増えましたね。
この「@」こそ、最大の特徴です!
これは「search operator」と呼ばれる Omnibar 独自の機能で、アドオンのオプション設定から記号を変えられる。初期設定の「@」か「/」が使いやすいです。
じつは、ここまでは Foobar というアドオンとほぼ同じだったりする。
ここからがすごい!
複数の検索エンジンを使う
いよいよ、このアドオンの真価を発揮する時が来ました。この機能があるために、自分は Omnibar を愛用しています。
今度は、「@g,w Firefox」と入力して検索すると──、Google と Wikipedia で「Firefox」を検索した結果が表示される!(2 つのタブが開く)
たった一行で説明できる機能ですが、いままでは同じキーワードを打ち直したり、コピー・アンド・ペースト・アンド・イライラしていたものです。
前もうしろも
さらに便利なことに、キーワード入力は「Firefox @g,w」とうしろに search operator を持ってきてもオーケー!
これまでだと、「冬物 衣料 割り引き ……」とキーワードを入力したあとで、「あ、Yahoo! オークション(キーワード: ya)で探そう」と思ったら、わざわざカーソルを先頭へ移動しなければなりません。面倒くさい!
Omnibar があれば、「…… 割り引き …… @ya」 と search operator をあとに持ってくるだけです。使ってみると、これほど便利な物はない──と思えますよ!
XUL/Migemo との連携
Omnibar があれば、Google サジェストの便利さを味わえます。うろ覚えな単語を探す場合に、サジェストは強力な味方になってくれる。中でも有用なのは、日本語のキーワードをローマ字から探せること。
たとえば、ヤが大きいことで有名な(?)「キヤノン」について調べることにしましょう。Omnibar のおかげで、日本語入力(IME)をオンにしなくても、「kiyanon」で候補が出てくる。
ここで悩ましいのは、ページ内からローマ字で日本語を検索できるアドオン・XUL/Migemo を導入している場合です。
Migemo をロケーションバーでも働くようにして、同じく「kiyanon」と入力すると、下のように検索の結果が変わる。「kiyanon」か「キヤノン」でブックマークや履歴を探した結果ですね。
ただし、ロケーションバーで Migemo 検索を有効にした場合は、Google サジェストが働かない。どちらを取るかは悩ましいですが、いつでも XUL/Migemo のオプションから切り替えられます。
「サジェスト美と Migemo 子、どっちを選べばいいんだ~!」という、ラブコメの主人公みたいな感じ。
自分は、Migemo を有効にしています(Migemo 大好き!)。サジェストが使いたい場合は、Google の検索結果から探している。なんだか二度手間だし、Omnibar の有用さを半分生かせていないので、何か別の手段があればいいですね。
頭文字でぇ?
この素晴らしい超絶アドオンを知ったのは、下の記事です。「Mozilla Re-Mix」は、いつも有益な情報を載せてくれて、非常にありがたい!
Mozilla Re-Mix: Google Chromeのようにロケーションバーから高機能検索を実行できるFirefoxアドオン「Omnibar」
この記事で唯一気になったのは、下記の部分です。
*[キーワード@ya]などを実行した場合は、[ya]が頭文字の全ての登録検索エンジンで一括検索を実行できるようになっています。
Mozilla Re-Mix: Google Chromeのようにロケーションバーから高機能検索を実行できるFirefoxアドオン「Omnibar」
自分が使っているバージョン(0.7.2.20110110)では、このような動作になりません。検索エンジンのキーワードに y と ya を設定している場合は、「@y」で y だけ検索されます。両方とも検索するには、「@y,ya」とする。
このほうが、誤った結果にならなくて良いですね。
余談
今回のタイトルも、ゲーテからの借用です。
あらゆるものが一個の全体を織り成している。 ひとつひとつが互いに生きて働いている。
いつもながら、ピッタリの言葉が見つかるのは気持ちが良い。ただし、元の言葉からは意味を変えていますよ。このあたりは、ひねくれ者の自分らしい。